世界で5番目のお金持ち国なのに実はスッカラカン!?イギリスの貧乏事情
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イギリスと聞くとどんなイメージだろうか。
紳士の国?プライド高い?紅茶?EU離脱?
などとブログの出だしにありがちな質問からはじめて見ましたが、日本にいるとそこまで日常でイギリス気にする機会がないので、よくわからないですよね。
筆者も初めてイギリスに来た高校生の時はそうでした。
なんかよくわからないけどヨーロッパの中でもお金持ちで文化に誇りをもってる国なのかなと。それは当たっていました。
ただし想像していたのとはちょっと違ったビジュアルで。
<イギリス来る前>
ヨーロッパの中でも高水準な所得・アメリカよりも貧乏がなさそう・紅茶・ロンドン・伝統文化の国
それがイギリス滞在も1ヶ月を過ぎるとあれ?っとなってくるわけです。
<ロンドン滞在1ヶ月後>
ホームレス多すぎ・道が汚い・ロンドン市内でお金持ちと貧乏の差が激しい。
3k(きつい、きたない、きけん)の仕事についている人がほぼ100%で有色人種。
ここまでならただのハネムーンピリオド終了のお知らせなだけかもしれません。
じゃあイギリスの地方在住4年目、スコットランドからイングランドまでまんべんなく知人が増えた今の私にはこの国がどう見えているのか。
それがこちらです
<イギリス生活4年後>
学生が貧乏(もちろん卒業後も学部によって貧乏)
→お陰で低所得者向けの学生ローンが充実
→「イギリスは学生に優しい国だと思う。貧乏で教育の機会が奪われないように生活保護も学生ローンもくれるし。返済は義務だけど、一定の所得を上回るまでは返済の義務はなし。もちろん働いても所得が低いままの人は返済義務ないよ。
(byロンドン大学の友達)」
全国津々浦々ホームレスが多い。
→かといって日本ほどホームレスに対する偏見はひどくない。たまにホームレスに話しかけて握手を交わしてる人も目にするし、シェルターもあり。ホームレスだとしてもきちんと1人の人間として接してるイメージ。
日常がダサい。
→一瞬貧乏と関係ないのでは...となるかもしれないが、関係ある。
なぜなら安くて無難なもので日常を固めてる人が多いと、家の中や道路、街全体の順にパッと見がダサくなってくる(これは日本の地方も同じかもしれない)。
驚きの公的生活保護or援助率
https://www.theguardian.com/politics/2013/apr/06/welfare-britain-facts-myths 情報源が2013年のガーディアンというのはお粗末ですが、それは置いておいて、記事によるとなんらかの形で公的な支援を受けているイギリスの家庭の割合は64%にも登ります(よくそんな財源があるな...)。
つまり、なにが言いたいか。
2018年現在、イギリスはゆっくり貧困に沈んでいっている国。
大都市では50mおきにホームレスの方を見て、移民の家庭や母子家庭は基本貧乏、たとえ両親揃ったご家庭だとしても生活を切り詰めているという方がなんとも沢山いる。それが生活レベルから見たイギリスなのです。
その近代の没落ぶりをイメージでいうとご両親合わせて年収3000万くらいの仕事を失って、年収400万くらいで生活せざるを得なくなった家庭みたいな。おうちも安いところに引越し家財道具も一部を除いてニ◯リ水準になったのだが、心の底では貧乏を認められていない。そんなイメージがちょくちょく湧いてきます。あくまで個人の感想ですが、わりと等身大のイギリスとしては近いんじゃないかと勝手に思っています。
でもこのようなイギリスのケースを「ふ〜ん。意外。」といった感想で言えるような余裕は日本の人たちにも無いような気がするのです。
なぜかというと、日本も10年後にはイギリスのあとを追っている可能性が高いからです。今でこそGDP3位の日本ですが、10年後20年後 10位かそれ以下まで下がっているだろうと予想する人は以外と多い。そうなれば2018年GDP5位のイギリスどころじゃありません。
落合陽一氏曰く、これからの日本は撤退戦だと言います。
高度経済成長がすぎてダウントレンドになる日本の未来を経済面で可能な限り被害を最小限にしながら描いていく。だから撤退戦。
https://www.economist.com/buttonwoods-notebook/2017/07/19/britain-back-to-being-the-sick-man-of-europe
(The Economist: イギリスはヨーロッパの病人になったのか。1970年代から今まで。)このようなニュースを探して今のイギリスの貧困の構造に関心を向けることは、未来の日本に起こりうる貧困を先取りすることだと私は思います。
ちょっとまじめで暗い話になってしまいましたが。
イギリスより、日常のつぶやきでした★
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