EQを高めるためにクリフトンストレングスができること – 続編
前回の記事では、リーダー自身が自身の感情を理解し、EQ(エモーショナル・インテリジェンス)を高めることの重要性についてお話ししました。今回はその続編として、リーダーがメンバーの感情を理解し、共感を持って接することの重要性に焦点を当てたいと思います。
しかし、これは非常に難しいことですよね。メンバー一人ひとりは異なる個性を持っており、感情の理解と共感には深い洞察が必要となります。
ここでヒントになるのが、クリフトンストレングスです。メンバーの感情を読み取り、効果的なコミュニケーションを図るための方法についてお話しします。
メンバーの感情を理解するためのクリフトンストレングスの活用
メンバーの感情を理解するために、まず、そのメンバーはどのような時にストレスを感じやすいのか、またはどのような時に喜びを感じやすいのかを理解すること、これは、リーダーとしてチャレンジしたいことです。
そんな時、クリフトンストレングスを活用することで、メンバーの感情のパターンを把握しやすくなります。
しかし、重要なのは、ストレングスの結果を決めつけとして扱うのではなく、あくまでそのような傾向があるかもしれないという観点で捉えることです。この理解を基に、メンバーとの会話を通じて、彼らが感じる喜びやストレスの源を探り、より効果的なサポートを提供することが可能になります。
例えば、次のような傾向があります:
分析思考(Analytical)
喜びを感じるポイント:複雑な問題を解決し、論理的なアプローチで結論を導き出すこと
ストレスを感じるポイント:データや情報が不十分な状況や、急いで結論を出さなければならない場面
親密性(Relator)
喜びを感じるポイント: 信頼関係を築くこと
ストレスを感じるポイント: 関係が損なわれたり、チームメンバーとの距離感を感じる場面
慎重さ(Deliberative)
喜びを感じるポイント: リスクを慎重に評価し、リスクが管理されていると感じること
ストレスを感じるポイント: 予期しない事態や、十分にリスクを検討できない状況
達成欲(Achiever)
喜びを感じるポイント: 明確な目標を達成し、成果を出すこと
ストレスを感じるポイント: 終わりの見えない作業や、進捗が感じられない状況
こうしたストレングスに基づく傾向をリーダーが把握することで、メンバーに対するアプローチを柔軟に調整することができます。ただし、これらはあくまで傾向であり、全てのメンバーがその通りに感じるわけではないことを常に念頭に置くことが重要です。
リーダーとしては、これらの傾向をヒントにして、メンバーと直接対話し、彼らの感情を深く理解し、そのフィードバックを通じて、より個別化されたサポートを提供するよう心掛けましょう。
たとえば、
『親密性』が上位のメンバーに対して、
「最近、チーム内で新しいメンバーが増えたけど、リモートで会えないし、信頼関係を築くのが難しいと感じて、少し疲れていない?」
『達成欲』が上位のメンバーに対して、
「今回の案件、終わりが見えたと思ったら次の課題が出てきて、いま、見通しが立たない状況だけど、ストレスを感じていない?」
『慎重さ』が上位のメンバーに対して、
「今回のプロジェクトは、リスクをしっかりと評価して、計画を練り直したことで、いつもより、安心感を持って進められているんじゃない、どう?」
といった声掛けをしてみるのはいかがでしょうか?
クリフトンストレングスは、メンバーの感情を理解し、リーダーシップの質を高めるための強力なツールです。ただし、それを単なる分類としてではなく、メンバーの個々の感情やニーズを深く理解するための手段として活用することが重要です。メンバーがどのような状況で喜びを感じ、どのような状況でストレスを感じるかを理解し、それを基に効果的なコミュニケーションを図ることで、より強力で信頼されるリーダーになることができます。
私はクリフトンストレングス認定コーチとして、あなたのEQを高めるサポートをしています。もし興味があれば、ぜひご相談ください。共に、クリフトンストレングスを活用してEQを高め、リーダーシップを強化していきましょう。
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