ひとつなぎの会
猿之助の独楽
始まりはワンピース歌舞伎で出会ったお弟子さん達がお家を越えて素踊りの会をやりたいと左手の大怪我で入院している猿之助さんの元に押しかけてきて会の名前を書いて欲しいと言ってきたと会の最初に猿之助さんのご挨拶。
それぞれの素晴らしさはきっとSNSで拡散されるだろう。
私が観た猿之助の凄さを言葉に残しておきたい。
昼公演は猿之助春秋座特別舞踊公演の千穐楽で5回公演を締めくくるにふさわしい團子ちゃんの成長した『独楽』を観て目頭に熱いものを感じた。
それなのにひとつなぎの会では猿之助さんが素踊りで独楽、先ほど観たはずの物とは全く違う何かを魅せられた。
花道から独楽売りの箱を首にかけて出てくる姿から光を放っているのかと思う程の輝きと色気。戻駕ではその色気殺してたよね。
本舞台に行くまでも一挙手一投足がなめらかで愛嬌たっぷり。
わざと?ゆっくり片足で360°回転しながらあやしげな笑顔。引き込まれる。詞章に合わせた動きもぴったりして憎らしい程。傘を使って独楽を回すのもおっとっとと余裕で遊びを入れながら客席へ目を飛ばす。コロナ禍で無かったら黄色い声が渦巻くのではと思う程のムンムンする色気に胸が苦しくなるほど。猿之助が猿之助のまま踊るとこうなるんだよと見せつけて来る。
團子ちゃんに観せる為でもお弟子さんに観せる為でもなく猿之助さん自身が素踊りを楽しんでいる独楽。
色々な大変さを忘れて純粋に踊りたい感情を発露させたかのようだった。猿之助さんが発光してるのかと思う程クルクル回り客席と遊ぶ猿之助さんを観た。
猿之助さんの素踊りの素晴らしさを言葉するのは難しいが一晩眠った後もキラキラ光りながら独楽になる猿之助さんがまぶたに焼き付いてはなれない。
猿之助さんを追っかけるのを止めようかな思うと図ったように彼は特別な破壊力を発揮してハートを持って行かれる。
やはり私にとっては特別な存在だと再確認した独楽の素踊りだった。
#市川猿之助
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