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香り高きコルシカの蜂蜜、6つのグラン・クリュ

コルシカの養蜂は、紀元前170年頃ローマ人が伝えたと言われているが、17世紀ごろまでその作業の詳細は知られていない。その後18世紀頃から商売として養蜂の価値が見出だされたがミツバチのダニ感染病の影響で、打撃を受ける。しかし、1975年より技術の近代化とともに発展を遂げ、美食家たちを虜にしている。おもに南コルシカのマキや海岸線から山にかけて採取され、季節や地域、天候などによって同じ花から出来る蜂蜜でも色や風味が異なる。コルシカの蜂蜜は1998年にAOCを取得。以下が6種のグラン・クリュである。

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*ミエル・ド・プランタンMiel de printemps ; 透明感のある黄金色をしており、主にクレマンティーヌなどのフルーツの花の蜜で、フルーティーで繊細な花の香りが特徴。5月から6月にかけて採取される。


*フルール・ド・マキFleurs du maquis: 琥珀色。。マキに生育するヒースやラベンダーの花の蜜で、花の香りがメインだが、ほのかにレグリスの香りも混ざる。5月から9月にかけて採取される。


*ミエラ・ド・マキMiellat du maquis: 深い琥珀色で色に準じて香りも強く、海岸線から山にかけて生育する樫の木や植物の花から採れる蜜。ミュスク、キャラメルなどのインパクトのある香り。5月から9月にかけて採取される。


*シャティニュレChâtaignerai: 透明な琥珀色。栗の木やアントリスなどマキに生育する植物から採れる蜂蜜。個性的な強い香りが印象的である。多少タンニンと苦みが舌に残ることもある。7月から8月にかけて採取される。
*エテEté:黄金または明るい琥珀色をしている。アントリスやエニシダ、タイムなどの蜂蜜。優しい味わいで香り高く舌に感じる余韻は短い。8月から9月にかけて山で採取される。


*オートンヌ・イヴェールAutomne-hiver:明るい琥珀色。マキに生育するキヅタやイワナシなどの花の蜜。香りは強くはないが、後味に苦みを感じる蜂蜜。11月から2月にかけて採取される。


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