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画面の向こうにいるのは人間

最近、ウイルスと同じくらい「誹謗中傷」といった言葉を目にするようになった気がする。(以前から問題視されていた事だが、私が普段見ているTwitterでは特にという意味で)

自分は例外だと言うつもりは毛頭なく、含めた上で「誰でも発言しやすい環境」が悪い方向に働いている可能性もあるのではないだろうか。というわけで、

テーマは誹謗中傷――ではない。

実は今、私は体調を大きく崩していて、深く掘り下げたくても掘り下げられない。誹謗中傷に関しては、いろいろと考えているものがあるから、またの機会にしようと思っている。

では、今回のテーマは何か?それはもっとピンポイントなもので、タイトルにもある通り

「画面の向こう」

だ。私の大好きなSMAPの曲のようなタイトルだが、ちょうど聞きながらだったから許してほしい。

距離感を忘れない

インターネットの中では、匿名で活動できる利点もあって「距離感」を忘れがちだと私は思っている。事実、リプライなどで見知らぬ相手に

タメ口(ためぐち)

で話しかけたりするのはあちこちで見かけるし、それをよしとしている人がいるのも理解している。それはそれで否定もしないし、全然いいと思う。ただ、

自分がOKでも相手はNGかもしれない

これが、言うまでもなく根本。

このツイートにあるように、道で知らない人に急にタメ口で話しかけられて、気分が良くなる人はそう多くないはずだ。なのに、ネットでは「タメ口率」が異常と言っても過言ではないほどに多い。

「リプでならいいじゃん」
「ネットはそういう場所」
「自分はそういうキャラだから」

そう思う人もいるだろうし、誤解されたくないから何度も念を押して言うが、それで成り立っている人たちは問題ないし、むしろ楽しめているなら純粋に素晴らしい。そこを一切否定しない。強要しているわけではない。

ここで語っているのは、OKと思っていない人たちがタメ口で来られてムッとする・傷つく場面も多く見かける事についてだ。

「距離感ゼロでOKだよ」と言ってもらっている場合などを除いては、やはりオフラインの時の世界と同じように、

最低限の距離感と礼儀は必要

だと私は思う。「基本的に」初めての人にタメ口でいいのかどうかは、普段の生活に当てはめれば分かりやすい。初対面から友達感覚で接する人は、あまりいないだろうし。次で語るが、画面の向こうには別々の価値観を持った人間がいるのだから、そこに「リプだから」「キャラだから」の免罪符は通用しない――これが私個人の意見だ。

距離感は、目に見えるものではないから感覚でしかない。つかむのは難しいかもしれない。しかし、難しいから面倒だと考えるのを止めて誰彼かまわずラフにいけば、傷つける場合もある。だからこそ、きちんと距離感をつかめるかどうかは別として、

バミリ(立ち位置)を意識する姿勢

があるかないかは、とても大切なのだ。気軽にできるのがリプなのも分かる。親しみやすさの演出も分かる。だが、それと「礼を取っ払っていい」は違うのではないかと。

強調して言うが、これは

自分から誰かに声をかける場合

にはそうじゃないかという話であって「声をかけられたら必ず返さなければ失礼」ではない。やりとりが苦手な人もいたり、全員に返す余裕がない人もいたりするから、受け手が反応するかどうかは自由。

よき?

理解してくれた人は、続きへ。

画面の向こうに人がいる

ここからは私がいつもいる空間での話だから、極端に限定的なものだと前置きをしておく。

私は、Twitterで「にゃんひー」という猫のキャラクターを介して、ひらがなでツイートをしている。プロフィールにも明記しているように、内容は「したくてもできない気持ち」や「人生での苦しさ」を抱えた自分に対して否定せずに書き、自分で寄り添い、自分で慰めているようなものだ。

他にも、コメント返しや相談に回答する企画をするアカウントもあり、そこではフォロワーと往復そこそこだがやりとりをする時もある。

その性質上、多くの人の声を聞いてきたし、多くの苦しみに触れてきたし、多くの人の死生観を見てきた。心が疲れていたり、死と生の揺れの中にいたり、言葉に比較的敏感になっていたり。

そういう気持ちに触れる機会が多い人は、自分以外にも山ほどいる。中には「人を救いたい」と願って発信している人もいるかもしれない。

私自身は、救いたいとは思っておらず、けれど結果的に救われたと言ってくれる人がいる形だが、それでもやはり「誰かの心に触れる時」は尚更に、決してマニュアル的に全員へ同じ対応ではいけない。言葉遣いではいけない。そう強く思っている。

画面の向こうにいるのは、同じ顔・同じ性格・同じ感情の波・同じ価値観・同じ反応をする機械ではない。違う顔・違う性格・違う感情の波・違う価値観・違う反応を持っていてもおかしくない人間だから――。

まとめ

掘り下げないと宣言しながら、気づいたら100円で読めるテーマ別エッセイくらい掘ってしまった。いつもテーマだけ決めて、そこからは何も考えずフリートーク的に書き始める私の悪い癖だ。気づけば長い。

しつこいほど言うが、誰の事も責めていないし、否定もしていないし、タメ口OKな人たちの世界に物申してはいない。インターネットならではの味わい方の1つだと認識しているし、尊重している。

あくまでも「自分はOKでも相手はNGかもしれないを忘れないで自分は接していきたい」が主軸だから、曲げて伝わらないようにと願いたい。

風邪をひいているから、今はできるだけ優しく優しくしてほしい。ぴえん。

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エトナシ サラ
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