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拝啓 私へ(7通目)
2月7日 冬と春の狭間。
人生って選択の連続だ、とつくづく思う。
私と向き合うこと、誰かと向き合うこと
誰かの人生を一緒に考えること。
弱音や自分の気持ちを吐き出す練習として、noteで今の思いを残したいと思って書き綴ってきた。去年頭の私と思えないほど、人に頼れるようになってきた。えらいぞ私。
自分らしく生きたいと思ってはいるが、私は〝誰かの人生を支える〟出来事と縁のある方だと思っている。
去年のクリスマス間近、友人から母親が急に倒れてしまったと連絡が来た。丁度会う予定を立てていたので、私は気にしなくて良いからそばにいてあげて、と連絡した。
友人からは、間に合わなかった、と返事が来た。
すぐに電話をしたけれど、話を聞いてあげることしかできなくて、帰りの電車の時間を合わせて会えた時には、彼女の顔に疲れが見えていた。
人間って、本当に我が儘なのだけど、大好きな人には無理をしてほしくないと思ってしまう。
通うのがしんどいなら地元で働き口を探しても良いし、残された家族も大人なのだから自分を優先させてもいい、と声をかけた。
大人になると嫌というほど自分だけでは選ぶことができない、捨てなければならない道がある。悔しいほどに、悲しいほどに。
綺麗に生え揃ったまつエクも巻き髪も、見当たらなかったけれど、笑顔だけは変わらぬままだった。
また、もう1人の友人からは去年の春口、ガンが見つかったと連絡が来た。
ステージ4とのことだった。当たり前のことだとは思いつつも、気づけなかった。すぐに会いに行ったけれど、しんどそうな様子はなく、元気そうでホッとしていた。
今月また会う予定を立てた頃、「ガンが転移してしまって、今月急遽入院する。」との連絡が来た。
すぐに言葉が出なくて返事を躊躇ってしまった。
悲しいよりも、お腹の辺りがぐるぐると渦巻いて、繰り返しの毎日なのに、いつもの夜更かしもとても静かに感じた。
夜中でもいいから、お家に行っていい日があるかと聞いたところ、昨日、仕事帰りに私の所へ寄ってくれると言ったので待っていた。
「なんて声をかけよう。」なんて、ソワソワしていたけれど、いつもと変わらない笑顔を見せてくれて、こんがらがっていた緊張の糸が解けた。
色々と話をしながら、入院の期間や症状を聞いたりして、普段弱音を吐かない友人から流石に不安の色が見える。
お互いに人前で泣いたり、ウジウジするのが苦手なので、不器用ながらも酔っ払いのように何度もハグをした。「パワーを送る!!!!」なんて言いながら何度も。
バンドや大きな団体のような、集団縁がないので、私はひとりぼっちなんだなぁ、なんてひっそり思っていたのだけど、気がつかないだけで、私には大好きな人達で溢れていた。ちょっと、表現が苦手なだけで、愛がいっぱいだった。
ここ数日、ちゃんと誰かのことを考えて心が動いている。
夜中に大好きなお月さまを見つめて、この感情どうにかしてくれよ!あの子のことを守ってくれないのかよ!うおーー!って、吠えたりする。
人も、物も、音楽も永遠じゃない。だけど、いつだって好きなものは好きなものと伝えられるし、愛し続けることができる。
0.00…何%の縁で、いったい私の歌は誰に届くだろう。誰に愛してもらえるだろう。
歌詞の中に生きるあの子も私も、彼も、永遠だ。
忘れないでくれよな、私。
2023年2月の望月マコトより