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東京都で食べておきたい中東料理フムス(ホンモス)を知るための10皿

フムスを初めて知ったのは、ニューヨークに留学してすぐのこと。大学の寮のルームメイトとディズニー映画「アラジン」を酒を飲みながら見ていた時のことでした。その映画の中で初めてフムスという言葉と出会ったのです。

これは、米国で使われる「目を覚まして現実を見ろ!」という意味の慣用句「wake up and smell the coffee」のコーヒーをフムスに変えて面白く言い換えているジョークです。つまり、アラジンの舞台である中東の代表的料理が「フムス」であることを米国人が知っているから生まれたジョークになります。日本が舞台のお話なら、コーヒーの部分が寿司かラーメンになっていたかもしれません。(この時代、米国人はラーメンをまだ知りませんが...)

とにかくルームメイトが、このシーンを見てものすごくウケていました。当時、英語がそこそこな私は、なんでこれが面白いのかと聞きました。しかし、説明はしてくれてもフムスのことをよく知らないので面白いわけがありません。フムスのことが当たり前に中東と結びつかない限り、このジョークは理解できないし、生まれないからです。

つまり、1992年の「アラジン」が制作された段階で、米国では、すでに子供から大人まで「フムス」は一般の人が食べる当たり前の食べ物になっていたのです。

こちらは、1993年から2年半の間、学生時代に私がお世話になった1971年創業の中東料理のお店「Mamoun's」。ファラフェル(フムス同様ひよこ豆を使ったコロッケ)やフムスサンドを当時$3(およそ300円)で食べていました。(基本ファラフェルにフムスをプラスしていた気がする)私のフムス体験元祖の店になります。つまり、米国でフムスとは庶民の食べ物なのです。ちなみにウェブをチェックすると、今でもサンドイッチはなんと4$で販売してました!

さて!2020年の日本では?

「セレブの定番!」とか「キレイになりたい人は必見!」とか「うわぁぁぁ〜」な見出しで、無知な意識高い系の人たちがまたしても広告会社に煽られ、高額な料金でサンドイッチを食べているのです。学生時代から親しみ、その後、中東好きになっていった私としましては、フムスがなんだか変なレッテルを貼られているようで、とてもいやぁ〜な気分になっています。

そこで、今回は、広告会社が仕掛けているようなフムスは無視して、本場中東料理のお店で提供しているフムスを食べ比べ、私がニューヨークで体験してきた味、さらには私が訪れた本場中東の味と比べながら、東京都内で食べられるフムスを紹介していきたいと思います。

なお、フムスは中東全域で食べられていますが、基本的に歴史的なレバントが起源と思われるので、その国の人あるいは地域の料理を専門としている中から10店選ばせていただきました。あと、アラビア語では、どちらかというと読み方は、ホンモスの方が近いのですが、現在は英語読みのフムスが普及していることから、フムスで統一して書いていきます。


①パレスチナ料理「ビサン」のフムス(北区十条)

まずは、レバントの中心に位置するパレスチナのお店から紹介したいと思います。東京で唯一パレスチナ料理を堂々と名乗っているお店「ビサン」です。実は前身のお店が、まだ西川口がチャイナタウン化する前に、別の名前で営業されていました。

2010年に中東好きが講じて、上記のようなブログを書いた時期がありました。このあと「グリーングラス」の店長は母国に帰られ、店長の弟のスドゥキさんがお店を継ぎ、北区十条にお店を移転。名前も「ビサン」という店に変わりました。(ビサンとは、スドゥキさんの好きな街の名前)

実は、パレスチナ料理店なのに、なぜか昔の店ではフムス(この店ではホンモスと表記)はありませんでした。フムスは十条の「ビサン」になって、スドゥキさんが開発したメニューとなります。

私は、何度かこのお店を訪れているんですが、フムスは毎回何らかの形で食べます。でも、初めて行ったころに比べて確実にグレードアップした気がしています。

今回、なぜ前の店でなかったのか聞いたところ、やはりパレスチナだとフムス屋さんがあることから、自分で作ったことがなかったそうです。本場では、日本でいうところの豆腐屋のような感じで、フムス専門店があったりします。

上記の記事は、パレスチナの主要都市ラマッラーの有名なフムス屋さんについての記事です。写真左にある先が細くなった大きな容器がフムスを作るためのものです。この容器にたっぷりのフムスが入っています。

この十条のお店のメニューは、主にスドゥキさんのご家庭のレシピから作ったものが多いそうです。ですが、フムスは、上記のようなお店で豆腐のように買ってくるものなので、わざわざ家庭で作らなかったのでしょう。

でも、それぐらい当たり前にパレスチナ料理として提供されるフムス。お店でも提供しないといけないとスドゥキさんは思い立ち、自ら研究して作ったのがこの店のフムスなのです。

自分の故郷の味を再現し、パレスチナの味を伝えよう。そんな想いがあったからか、ここのフムスは相当研究をされていると思いました。とにかく、ものすごくクリーミーで、滑らかなフムスが食べられます。それでいて、タヒーニのしっかりした味わいとコクがあり、私にとっての理想のフムスがここにあります。素晴らしいです!

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ちなみに、私は、いつもこの鳥レバーの炒め物と一緒に出てくるフムス「ホンモス・マ・ケブダ」を食べます。フムスは、セレブが好きなヴィーガンの料理でもありますが、実は様々な肉料理とものすごく相性が良いのです。肉と脂とフムスが絡まりあったマリアージュは、まさに至福!

中でもレバーはそのねっとり感から、フムスのねっとりとした食感と重なりあい、相性ぴったりなのです。

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私自身、2008年にパレスチナ・イスラエルに2ヶ月半ほど、仕事で滞在していたことがあり、そのときなんどもフムスと肉のマリアージュを堪能していました。時には、このように肉が盛られ、時には、豪快な羊肉のケバブにフムスをたっぷりつけて食べたりしていました。

店内には、所狭しとパレスチナやアラブ諸国のグッズも飾られているので、この店でこの料理を食べると気分はパレスチナです。

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店内には、フムスに関するこんなポストカードも貼られていました。フムスは、パレスチナとイスラエル双方で作られている料理なので、それがこうした表現で分離壁を批判しているのでしょう。オリジナルは、バンクシーの「MAKE HUMMUS NOT WALLS (壁ではなくフムスを作ろう!)」という作品のようです。

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こちらが、店長のスドゥキさん。「ホンモスとファラフェルは、パレスチナ人にとってかけがえのないもの!」とスドゥキさん。その料理への情熱とめっちゃフレンドリーな人柄で、十条の地元の人たちからも親しまれ、いまや十条の老舗料理店の域にまで達しています。これからも十条の街でフムスを提供し続けていってほしいです。

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②イスラエル料理「タイーム」のフムス(渋谷区恵比寿)

パレスチナをやったら、やはり次はイスラエルでしょう。この2つの国は、色々な問題がありますが、フムスに関しても一筋縄ではいかない関係です。

どこがフムス発祥の地かということで、色々な言い争いまでもあります。レバノン説とかエジプト説などがあるようです。食べ物で争った場合、料理を作る向上心にも繋がるし、本来の問題よりよっぽど良いと思います。Make Hummus Not Wallsです!

さて都内には、いくつかのイスラエル料理店があります。お手軽で美味しく、こだわりもあるお店ということで、記憶に残っていたタイームに久々に行ってみました。

今回こちらのイスラエル料理のお店で、このメニューと出会いました。ここを選んでまさに正解!

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なんとメニューの1ページすべてがフムスで、8種類のフムスを作ってるのです!しかもメニューの上の方を見てみると「イスラエル人はフムスでできている!」と書かれています。ここまで書かれると、とにかく期待大です!

さて味の方は、十条の店がクリーミーさに主眼が置かれていますが、ここでは、強いタヒーニに力を入れている感じでした。お店のホームページにも、タヒーニに対するこだわりが書かれています。

個人的な感想として、普段食べなれているフムスよりもタヒーニ多めで、まったりと舌に絡みつく感じでした。あまりタヒーニが多すぎると、フムスっぽさが消えてしまう感じになることがありますが、これは絶妙!バランスがその一歩手前で、フムスらしい美味しさを醸し出しています。

店長に聞いたところ、イスラエル産のタヒーニを使用しているとのこと。レバノン産のタヒーニを使用することもあるそうですが、イスラエル産タヒーニは、あまり日本で見たことないので貴重な味の方を味わえました。

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注文したのは、フムスチキン。チキンを炒めただけでは、味が弱いのでどうなのだろうと思ったのですが、このお店自慢のロースト&ベイクドのチキンを盛っているとのこと!

お店の自慢料理2つが一緒に味わえるということで、こちらを注文。ローストチキンならではの鶏皮の味付けが、とっても味わい深く、またどっしりした味で、この力強いフムスとしっくりきます!1人で食べる1品料理としても充分楽しめる一品です。

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店長のダン・ズッカーマンさんは、港区にあるイスラエル料理のお店出身だそうです。現在では、丸の内にも支店を持ち、お店は順調な模様。訪れた日は、平日だったにも関わらず満席。土地柄、外国人のお客さんも多く、英語が飛び交っていました。アメリカのニューヨークにある洒落たお店にいるような素敵なお店です。狭いので予約をオススメします!

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③エジプト料理「スフィンクス」のフムス(秋津)

今度は、ずうううっと気になっていた秋津にあるエジプト料理店です。もう結構前からエジプトの良い店があるという話は聞いて知ってはいたものの、場所柄なかなか行けずにいました。この企画の良いところは、こういう風に行こうと思ってた店に思いきっていけるところですね。

中東料理と言えば、レバノンを始めとしたパレスチナ、シリア、ヨルダンの料理をまとめて思い浮かべます。欧米の国でも、大体これら国々(つまりレバント地域です)の料理を「中東料理(Middle Eastern Cuisine)」でひとくくりにしています。ですので、エジプトとなると、ちょっと別の地域の料理として扱われることが多い印象があります。

実際、エジプト料理には、中東の代表的なひよこ豆を使ったコロッケ「ファラフェル」は、エジプトではそら豆を使った「ターメイヤ」という外見が同じ料理や、コシャリというパスタや米を使ったエジプト独特のファストフードなど、独自の代表的料理があるのです。

なので、エジプトのフムスとなると、食べなれている味とは、一線を画す料理が出て来るのではと思っていました。

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こちらが、そのフムス(メニューではホンモス表記)。見て分かる通り、かなりクリーミーです。一見、1皿目の「ビサン」のフムスのようですが、そこより水気が多い感じです。でも、そのぶん量もたっぷり!値段を考えると先にあげた2店よりかなりお得感があります。味は、シンプルで豆とタヒーニのバランスが良く、個人的な感覚で言うと毎日飽きずに食べられるベーシックなフムスといった感じです。

あとで、別のエジプト料理の店で聞いたところ、エジプトは比較的、ちょっと水気のあるクリーミー系が好みだと聞きました。シリアなどは、タヒーニが効いた食感を好むのだとか。そう考えると、このフムスはまさに正統なエジプト風の作りなのかもしれません。ちなみにフムス肉乗せ系のメニューはありませんでしたが、その分、様々なエジプト・中東料理を楽しめます。

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ちなみに、こちらは、先ほどエジプトならではのファラフェルと書いた、そら豆で作ったターメイヤです。これが食べられるのは、やはりエジプト料理店ならでは!これにフムスをつけてピタパンに食べるのは、至福です!

中東から離れ、北アフリカ系の料理であるタジンやクスクスなどの料理も提供していました。中東と北アフリカの間にあるエジプトらしいメニューを楽しめるお店です。

ヘルバという珍しいフェヌグリークを使ったお茶も提供しています。今まで色々なアラブ料理やエジプト料理を食べてきましたが、これは初めて出会いました。そんな珍しいドリンクも豊富にあります。(エジプトワインも!)

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お店の中の装飾もエジプト一色。エジプトから持ってきたお土産品なども販売しており、料理以外でも色々と楽しめるお店です。このエジプトの装飾は、エジプト人オーナーの趣味だそうで、こういう飾りつけをするのが好きなのだと、日本人の奥さんがおっしゃっていました。

この日、オーナーさんは六本木にある2号店の方にいて、お会いできませんでしたが、こうした装飾やメニューの豊富さなどから、お店に対するオーナーの情熱を感じました。

こちらは、メニューの写真が載っているFBページ。とにかくこのお店、見ての通りメニューが豊富です。様々な見慣れない料理がメニューに並び、食べてみたくなるものばかり!この日は、3人で食べに行ったおかげで、色々と頼めて楽しめました。秋津というと、確かに都心からだとちょっと遠いですが、大勢で行って様々な料理を食べるなら行く価値ありありなお店です!

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④シリア料理「ゼノビア」のフムス(港区広尾)

シリア料理は、今までの国の料理に比べるとちょっと聞きなれない感じがあるかもしれません。シリアという国を耳にしても、紛争地域というイメージばかりですし。。。

でもシリアは、洗練された数多くの文化を持っている国です。シリアの首都ダマスカスは「世界一古くから人が住み続けている都市」と言われ、アラブ世界の中心の一つであった場所でもあります。当然、食文化も洗練されているのです。

ただ、欧米などでは、シリア料理と名乗るよりレバノン料理と名乗った方が、中東料理のイメージが沸きやすいので、シリア人がレバノン料理を名乗っている店が多いのも事実。なので、世界的にシリア料理という名称が浸透していないというのが私の印象です。

ちなみに、こちらは「世界の10皿」の師匠カフェバグダッドさんが書かれたシリア料理の10皿。シリアの国の料理というよりは、冒頭にも書いた「レバント」の料理という広義の大シリア料理として書かれていました。

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そんな素敵な歴史や文化が詰まった、日本では珍しいシリア料理のフムス(ホンモス)がこちらです。このお店を訪れたのは、2皿目に紹介したタイームのすぐ後。なので、正直その似た味にびっくりしました。つまり、タヒーニ多めなのです!シリアはクリーミーなものよりしっかりしたフムスを好むと3皿目に書きましたが、まさにそれが体現されたような作りでした。

タイームほど、タヒーニが多めではないので、何か王道のフムスを食べている、そんな感じでした。誰もが納得するような味で、タヒーニもひよこ豆の旨味もしっかりと感じとれる、そんなフムスです。

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このお店で私が気に入っているのが、メニューのジャンル分けです。マッザという前菜だけで1ページを割いてくれています。私は、2001年の平和な時期にシリアに行きましたが、その時食べたレストランでマッザがいっぱい出てきたのを覚えています。どれがどれだか分からない、でもどれも美味しい!そんなワクワク感がシリア料理のマッザにはありました。シリアにいるかのように、18種類のマッザをどんな料理か探りながらワクワクして選び、食べられるのは、このお店ならではです。

そんなメニューの中に、もう一つフムスがありました。その名も「ゼノビアホンモス」。お店の名前がついたフムスで、ちょいピリ辛なスパイスを入れたものだと説明を受けました。

食べたところ、そこまでピリ辛感はなく、なにかしらのハーブのような味わいが入っていた感じです。これはこれで美味しいのですが、別のマッザの一つとして楽しむ感じの料理でした。個人的には、メニュートップのホンモス推しです!

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お店の中には、アラブの装飾が随所に。広尾という場所柄、近隣にアラブ諸国の大使館も多く、また外国人も住んでいることから、お店に行くと世界各国からのお客さんが料理を楽しんでいます。そんな異国情緒に浸り、ワクワクしながら見知らぬ国の料理を食べるには、最高のセッティングです。

このお店は、カフェバグダッドさんのツイートにもあるように、もともと池袋にあったお店のオーナーが広尾に作ったお店です。私は住まいが板橋区なので、当初、池袋の時は何度か行ってました。

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そのオーナーのイブラヒムさん。最近、何度か行く機会があったので、なんとなく私の顔も覚えてくれた模様。店の名前は、パルミラからゼノビアに変わりましたが、どちらもシリアに由来する名前です。オーナーのシリアへの愛と想いを感じられるステキなお店です。

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⑤地中海・アラビア料理「カールヴァーン東京」のフムス(渋谷区渋谷)

さて、今回の趣旨からだと、これは私が言うところの「セレブなフムス」を食べさせるところなのでは?と批判を浴びせられそうですが、ここもレバントのアラビア料理を出すお店ですので、今回のテーマに沿っていると思っております。

アラビア料理を名乗るからには、やっぱりフムスがあります。ただ、フムス単体はなく、アラビアンディップの一つとして出てきます。フムスの説明文には「アラブ料理に欠かせないレバノンのひよこ豆ペースト」とありました。このお店のメニューは非常に面白く、それぞれの料理に国名が書かれています。ここでは、フムスはレバノン料理になっていました。

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見た目は、素晴らしいですが、どれもほんのちょっぴりです。エジプト料理スフィンクスのフムスと比べるとおそらく4分の1くらいではないかと思います。なので、フムスを求めて食べにくるとちょっと物足りない分量です。

味の方は、シンプルな味付け。食感もクリーミーという感じではないですが、ひよこ豆多めの味付け。ポテトサラダっぽい感じでしょうか?

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こちらは、同じディップのプレートについてくる「ブサーラ〜エジプトのそら豆とハーブのペイスト」。3皿目にあげたターメイヤと原料が同じです。エジプトは行ったことがないので、どのくらいの頻度でこの料理が出てくるのかわかりませんが、そら豆を多様する特徴があるのが、ここから理解できます。古代エジプト時代からある料理とあるネット情報に書かれていました。ということは、逆にこれがフムスの原型とも言える料理なのかも!?

そんなロマンを感じさせてくれる料理には、ニンニクやハーブを使ったソースがかかっていて、これがまた美味!個人的には、こちらの料理の方がこの店のフムスより美味しいと感じました。

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このお店で忘れてはいけないのが、クラフトビールです。特に私が飲んだスペルト・ヴァイツェンは、ちょっと今までに飲んだことない味と変わった香り。メソポタミア(今のイラクあたりです)を源流とする古代穀物スペルト小麦を使用しているとのこと。

アラブ料理店であることを、このようにアラブ固有のものを使って提供してくれるのは嬉しい演出です。

他にも、ワインや料理がこのツイートにもあるように色々あります。ワインも今話題のジョージアのもの、しかもクヴァベリという卵型の壺を使って作ったワインを扱っていました。2013年にユネスコの「無形文化遺産」に登録されたジョージア独自の製法です。こうした各国の歴史や文化好きを唸らせる、何とも嬉しい演出が随所にあるオシャレさんなお店です。

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⑥中東キッチン&バー「ミシュミシュ」のフムス(中央区銀座)

今度は、銀座にある中東の様々な料理を提供するお店です。こちらの店長の草野さんとは、お店を持つ10年以上前からの付き合いがあり、初めて出会った頃は「中東料理のお店をいずれ作る!」と情熱を語っていた頃でした。

出会った当時は、イベントなどを催しては美味しい中東料理を食べさせていただいておりました。その草野さんのお店がこの「ミシュミシュ」です。

お店のフムスは、見た目とてもシンプル。銀座でありながらも380円という価格設定でとてもリーズナブル!(コース以外はチャージ料500円がかかります)量も適量といった感じです。このフムス一見シンプルですが、日本人として感じた中東に対する想いが、詰まっている気がしました。草野さんのフムスに対する2つのこだわりを感じたのです。

まずその1つは、オリーブオイルです。このフムスにかかっているのは、パレスチナ産の高級オリーブオイルを使用しています。これがまず食べたあとに感じることだと思います。

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いわゆる、そのあたりのスーパーで売っているものとは、一線を画す味で、もうこれは皆さん、間違いなく美味しいという代物です。このレベルのオリーブオイルを使ってフムスを出している店は、他になかったと思います。これをかけることで、一段上のフムスを食べているように感じました。

もう一つ、特徴的だったのが酸味です。今回の訪れた店の中で、一番酸味を感じました。これは、レモンが多目だからだと思いますが、その分量が絶妙なんです。現地中東や米国のアラブ人のお店では、この酸味が多めでちょっと微妙という体験をしたことがあります。つまり、レモンの酸味の好みが結構別れるのもフムスの面白さなのかもしれません。

日本では、なぜかそういうフムスに出会いませんでしたが、これはそれがギリギリのラインを追求しているなと感じました。でも、この酸味をギリギリまで生かし、フムスの複雑さに絶妙な旨味を作り上げています。

こうした他とは一線を画すフムスを作ることで、中東を愛する草野さんの日本人であるが故のこだわりを強く感じたのでした。

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今回、この記事を書くのを前提に、色々とお話を聞いたところ、フムスのレシピというのは、基本的に自分の好みの味の追求だと言われていました。

こちらは、ネットにお店を出す前の草野さんがアップしたレシピですが、これは、まったく店で出すものとは違うのだそうです。ここにあるレシピは、あくまでも一般的なレシピで、これだけでも十分美味しく作ることができるが、あくまでベースのレシピだとのこと。ここから、自分の長年の「感覚」で味見をしながら、お店クオリティのフムスを作り上げるのだそうです。

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こちらがその草野さん。銀座という土地柄、コロナ禍でお店は大変そうです。でも、テイクアウトやレストラン券などを発行して、色々とお客がいなくなったことで工夫をしている様子でした。これからも「こだわり」のフムスを作り続けて頑張って欲しいです!

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⑦地中海料理「アル・ミーナ」のフムス(千代田区神田)

ここは、私がかつて日本で食べたアラブ系の料理店で一番感動したお店です。出来た当初、この店のマンサフという料理を食べた時「なんだこの美味しい料理は!」と唸ったのです!

その時の感動が、件のサイトにまだ残っていますので、マンサフに興味ある方は、このリンクもごらんください。とにかく一手間かけた料理が色々と楽しめるお店なのです。

そして、肝心のフムスはこちらです。ホンモスエクストラというたっぷりの羊のひき肉がフムスに乗っかっている料理です。1皿目に書いた料理のひき肉版ですね。同じくパレスチナを思い出させてくれる1品です。(ちなみに、このお店もパレスチナ料理店ですが、分かりやすくするため地中海を名乗っています。詳しくは、件のサイトのリンクを見てください。)

この店のフムスを見れば、それが先ほどから何度も話しているクリーミー系だと分かります。3皿目のエジプト版に近いような感じです。以前も、この店でフムスを食べたことあったのですが、こんな感じだったかなという印象。もっとタヒーニが効いていたどっしりしてた気がするのですが。。。

後で聞いてみると、このコロナ禍のためにいつも使っているレバノン産のタヒーニがなく、この日は、日本の練りごま(基本タヒーニと一緒だが微妙に違う)を使っていたのだそうです。いつもより、なんかパンチが効いてないなあと感じたのは、レバノン産じゃないからだったのかもしれません。

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で、そのあと、サービスで2品出してくれたのがこちら。この2つがやばかった!こちらはレバノン産のタヒーニを使ったペーストです。

手前がそら豆のフール、奥がナスを使ったムタッバルです。どちらも素材の旨味がしっかりしながら、タヒーニがうまいことも合わせって、最高のマッザ2品に仕上がっていました。流石です!

お店に訪れた日が、緊急事態宣言直前ということもあり、私たち以外にお客が来る気配もなく寂しい感じでした。そんな時に、やってきた3人のお客が嬉しかったのでしょう。オーナーが気を利かせて、上記のようなフムス以外のものを2品サービスしてくれたのです。

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そんなサービスをしてくれたオーナーが、こちらのおちゃめな顔をして写真を撮らせてくれたシャーディーさんです。今回も色々とお話を聴きながら、楽しい時間を過ごさせていただきました。

最近では、イスラム教徒としての自覚が強くなったようで、お店でのお酒類の販売はやめられました。でも、美味しい料理は変わらず楽しめますし、お酒を飲みたい方は持ち込みもオッケーのようです。コロナ禍が過ぎたら、またすぐにでも訪れ、今度はレバノン産のホンモスエクストラを食べに行きたいと思っている今日この頃です。

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⑧アラビックカフェ&デリ「アブ・イサーム」のフムス(新宿区神楽坂)

都内のアラブ系のお店をいくつか紹介してきましたが、その多くが本格的なアラブ料理店だというのが、見て来て分かったかと思います。もちろん気軽にケバブを食べる屋台のようなお店も東京にかなりの数ありますが、その多くはトルコ系の店で、アラブ系の店は数えるほどです。

気軽にアラブ料理を食べられるようなお店があったらいいなあ。。。と思っていたら、なんとこのフムスの10皿を書いている最中の4月始めに、こんな素敵なアラブのお店が神楽坂にオープンしました。

お店は、カフェ&デリという名前からも分かるように、神楽坂らしい洒落た作り。日本人の感覚からするとアラブ料理というと、中東のデコレーションやベリーダンスのイメージがあるから、この店構えだとアラブ料理と気づかない人も多いのでは?

でも、欧米などではこういうカフェタイプのアラブ料理店もあるので、やっとこういうアラブ料理の店が東京にも出来たか!とすごく嬉しくなってしまいました。神楽坂という場所柄もとても似合っていると思います。

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さて、早速フムスです。まず、値段が一皿400円とお手頃!しかも量もこれ一皿とピタパン1枚でそれなりにお腹にたまるくらいの分量です。これを東京で、しかも神楽坂という土地柄で、成り立つのだろうか?まずは、そこが心配になってしまいました。

味の方はと言うとクリーミーで、豆が多めという感じ。タヒーニのパンチがちょっと足りないかなあと。そんな風に思っていたところ、店長が今後の参考のために感想を正直に聞きたいというので、思ったことを話してみました。すると、今のところフムスの味をどのようにするかは、試行錯誤の最中だとのこと。この日は、タヒーニ少なめに作ったとのことでした。なので、今後どんどん美味しくなって行く可能性大です。実に楽しみ。

で、どこのタヒーニを使ったのか聞いてみると、なんとタヒーニを手作りで作ったとのこと。え!!

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こちらがそのタヒーニ。日本のゴマを作って、自分で作ったのだそうです。タヒーニ自体の味は濃厚でとっても良い味です。これで、もう少しタヒーニ多めで作ってくれたら、かなり好みのフムスになるかも!それにしても、なぜそこまで。。。そしてなぜその安価な値段!

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お店の中は、テーブルが3つ4つくらいの本当に洒落た小さなカフェという感じです。カウンターのショーケースをのぞくとケーキかな?プリンかな?と思って見てみたら。。。

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なんとフムスです!綺麗にずらりと並んだフムス!フムスへのこだわりを感じます!タヒーニが手作りなのも、できるだけ添加物のない素材の良いものを使った料理を出したいからなのだそうです。

なんて素晴らしい心意気!

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メニューには、アラビックコーヒーもありました。こちらは、ヨルダンから直輸入したもので、スパイスがすでに入っているタイプ。かなり現地テイストを楽しめて、ちょっと感動。なんですか、このこだわりようは!

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そんな素敵なアラブカフェを営むのは、こちらのイブラヒムさん。こんなコロナ禍の状況でオープンまもないこともあり、色々準備期間っぽい感じです。しかし、すでにファンが何人もいるようで、今後が楽しみなお店です。

ちなみに、アブ・イサームとは、アラブでよくある自分の息子の名前の前に父(アブ)という言葉を足した呼び方。息子の名前は、勇くんだそうです。アル・ミーナ(7皿目のリンク先参照)もアブ・イサームも子供の名前をつけるあたり、アラブ人の子供への思い入れを感じさせてくれるお店ですね。

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⑨アラブ・イラン料理「アラジン」のフムス(港区六本木)

さて、ここはもう25年も続いている老舗中の老舗ですね。エスニック料理好きなら、一度はこの店の有名なランチバイキングに訪れているかと思います。ただ、私の中でこのお店は、ずっとイラン料理専門だとばかり思っていたのです。都内には様々なイラン料理があるので、あえて六本木の夜に食べに行くということはありませんでした。

ところが、このお店、調べてみるとアラブ料理であるフムスやメザ(4皿目のマッザと同じだが、この店の表記はメザ)があるし、ホームページを見るとイランの国旗の隣にレバノンの国旗が貼ってあるし、さらには、イラン・アラブレストランと書かれていました。

記憶違い?そういやこの店ずっと行ってなかったし、じゃあ、この店のフムスも食べてみようか!とやってまいりました。

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フムスだけで食べるよりも肉と一緒に食べるかなあと、メニューを眺めると、シャワルマ(ドネルケバブのアラブでの言い方)とフムスのセット(シャワルマプレート)がお得な感じだったので、それを注文。何気にフムスがほどほどのボリュームで乗っており、しかも肉がチキンと牛の両方がたっぷり盛られています!これは、食べがいがある!

とはいえ、目的はフムスです。まずは、フムスだけを味わいます。イラン料理で、フムスだから本場と違うのできっと大したことなかろうと思い、一口ピタパンにつけて食べてみると...え!?何これ、普通に美味しいフムスじゃん。めっちゃ美味い!シャワルマプレートについてくるから、なんか添え物的な感じかと思ったら、なんなのこの美味さ!

お味はといいますと、クリーミーでかつしっかりしたほどほどのタヒーニ、味付けもスパイスや酸味などもキツくなく、すべてにおいてバランスの良いフムスです。これ、毎日食べられたら絶対に飽きない味だよ!絶対またここに食べにこようと、食べ終わってすぐに思ったくらいです。もちろん、ピタパンに肉、野菜、フムスの黄金トリオを挟んで食べてもグッドです。

あとで友人にそのことを話したら、かつてあったゴーン社長の元妻が経営していたマイレバノン(レバノン料理店)で働いていたシェフがここで働いていると聞きました。なるほど、それは本格的な味になるなと自分なりに納得しました。HPを見るとシェフの紹介も書いてあります。

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ただ、やはりメインはイラン料理なので、メニューの前菜を見ると普通のアラブ料理にはないイラン料理らしいラインナップがまざっています。逆に、両方の国の前菜を食べられるので、ちょっとお得感があるかも。

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このお店を訪れた時は、すでに東京都の自粛要請が始まっていたので、広い店内に夜のお客は私だけ。でも、六本木という場所柄、お客も外国人が多いようで、私が店で食べている間にも料理お持ち帰りの外国人が2組やってきていました。料理の量が多いのも、外国人のお客さんを見越してのことなのでしょう。納得です。

六本木でこの価格はかなりお得!この値段とこの味、また外国人も満足できる料理の数々、こうしたことがこのお店を老舗エスニック料理店として愛され続けている理由なんだなあと思いました。とにかく都心でお手軽にアラブ料理が食べられる店として最高なお店です。

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⑩エジプト料理「Deli Shopうちむら」のフムス(世田谷区東北沢)

最後の10皿目は、東京の中でも長年珍しい形態で中東料理を提供している店を紹介します。レストランというよりは、デリ形式でフムスやタッブーリなど、中東の様々なお惣菜や料理を提供しているエジプト料理のお店です。

このお店が出来たのは、2004年。私が2003年に米国から日本に帰ってきて、色々な国のエスニック料理の店を探していた頃に重なります。ちょうど、東京でフムスを食べたいと思っていた矢先にこの店をみつけて、その後ちょこちょこ行っていました。これだけ本格的なマッザ(前菜)をこんなに気軽に食べられる店がなかったからです。というか今もない!

もう創業16年経つので、かなり知られているかと思いきや、ツイッターで呟いたらかなりの人が興味を持ち、意外に知られていないと気づきました。

そんなお店のフムスがこちら!3皿目と8皿目のエジプト料理のフムスの傾向として、クリーミーで水気が多いという特徴がありましたが、こちらはそれが一番抑えられています。タヒーニよりも豆の味わいがある感じですが、クミンがほんのり効いているので、ちょっとしたパンチのあるフムスになっています。10年以上前に食べにきたときと変わらない美味しさです。

そして、なんと値段もほとんど変わっていなかったのにも驚きました。持ち帰りの場合、どれも100g/400円前後!

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これは、お店の棚ですが、このようにずらりと12種類のマッザの大きな写真が並んでいるので分かりやすいです。

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こちらは、イートインで食べる時のメニューです。マッザは、お持ち帰りと値段がほとんど変わらないのが見て取れます。

また、この店がすごいのは、こうした料理に食品添加物や化学調味料を使用していないこと。なぜこの値段でやっいけるのか女将さんのうちむらさん(夫がエジプト人)に聞いてみると、元々ここはご両親の肉屋だったスペースを改良して作ったのだそうです。自宅だからやっていけてると言ってました。そうでないとこの値段設定はできないですよねえ。素晴らしすぎです!

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このようにフレッシュで、種類も楽しめる中東のマッザを提供するお店は、日本ではここだけかと思います。ちなみに、この時食べたのは、フムス、ババガヌーシュ(ナスのペースト)、タッブーラ(パセリのサラダ)とピタパンです。このピタパンも手作りで、普通のピタパンと違ってふわっふわ、ほっかほかで出てきますよ。

ちなみに、このようにマッザが並ぶ様子を私が米国のアラブ人街で撮影しています。この映像の2:40あたりに豪華なマッザが並ぶ様子が見れますのでよろしければ見てください。米国では、このボリュームで18$です。

エジプト料理うちむらは、米国のアラブ人街に負けず劣らずな値段設定で、様々なマッザを楽しませてくれるお店。こんなコロナ禍でもテイクアウトメインですので、近くに用事がある方は、是非注文しに行ってみてください!

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あとがき

今回は、コロナ禍がどんどん激しくなる中、このフムス10皿を書いていたので、本来取材しようと思っていたお店2軒(レバノン料理店とヨルダン料理店)を書けずに終わってしまいました。

行こうと思っていたレバノン料理は、横浜にある老舗「アル・アイン」というレストラン。一度だけ行ったことありますが、かなりクオリティの高いお店でした。以前クウェート大使館でシェフをやっていたらしく、湾岸諸国の影響がでてる料理もあって、ヴァラエティ富んだ料理を楽しめるお店です。

もう一軒は、池袋にあるヨルダン料理のお店 「月の砂漠」。ここは、オーナーを知っているということもあり、是非入れたかったのですが残念ながら、コロナ禍の自粛要請が始まったため断念しました。ちなみに創業当初の頃、例の中東倶楽部にこんな記事を書かせていただきました。

ただ、現在のお店は池袋の東口から、ちょっと離れた位置にあるので、食べログなどを参照に、コロナ禍が過ぎたら行ってみてください。

今回、書いていて思ったのは、意外にどの店もフムスの方向性に違いがあり、何気なく食べているフムスの新しい側面を体験する良い機会となりました。本当に好みの味をみなさん探って作っているんだなあと。

ちなみに、今回フムスをやろうと思ったきっかけは、前文に書いた通り「フムスはセレブの料理ではなく、中東の当たり前の料理だ!」という強い想いからですが、実はもう一つきっかけがありました。

それが、このトップ写真にもあったフムスです。仙台にあるイスラエル料理のお店なのですが、ここのフムスが素晴らしかったのです。2皿目のタイームにフムスだけのメニューがあったように、この店でもフムスだけで何皿もある。

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タイームよりも1種類多い8種類のフムスのメニューがあり、しかも仙台という土地柄のおかげで安いという!そして美味っ!今回は詳しく書きませんが、仙台に言ったら一度は食べておきたいフムスであるとだけは言っておきましょう。店長のこだわり半端ないですから!

とにかく、フムスは食べてて飽きません。私がイスラエル・パレスチナに2ヶ月半いて、必ず毎日1食以上は出てきましたがまったく飽きませんでした。それくらい私にとってはソウルフードの一つとも言える料理なのです。

どの店も個性があって素敵ですので、このコロナ禍が終わったら、是非好みの店に足を運んでみてください!

最後に私が作ったフムスのツイートをご覧ください。では、次回の10皿までさようなら!(コロナ禍終わらないと始められないので悲しい!)


カフェ・バグダッドさんが提案された「世界を知るための10皿」という企画に乗り、様々な国の料理を取り上げていきます。料理を通じて、移民の方々や、聞きなれない国に親しみをもってもらいたいと考えてます。今後はYouTube「世界のエスニックタウン」と連携した企画をアップしていきます。