なぜアクスタが売れているのか。自作して考えてみた。
私はアクスタの魅力が分からなかった。しかし、
他の人が熱狂するものには必ず理由があって、本当に分からない時もあるだろうけど、自分で体験してみなければ絶対に分からないままだと思った。
できるだけ自分で体験した上で、自分の中の好き嫌いを決めていきたいなと思った。食わず嫌い。ダメ、ゼッタイ。
アホみたいに売れる魔法のアクリル板『アクスタ』
俳優やアイドル、キャラクター等の立ち姿がプリントされたアクリル製のマスコット、通称『アクスタ』。アクリル素材を使用した平面フィギュアの総称であり、スタンドの部分に差し込み口にフィギュアを差し込むことで立てられる設計になっている。
アニメ、ゲーム、アイドル、アーティスト、スポーツ選手。
これらのファンの方なら一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。
こういうやつだ(↓)
※上記画像はキャビネットオリジナルさんのツイートより拝借
公式グッズやイベント、一番くじやライブグッズ等でも定番のアイテムとなっているが、今このアクスタが飛ぶように売れている。
例えば今話題のアニメ 呪術廻戦 のアクスタはある店舗限定モデルとして1,000円代で購入できるものが、メルカリで12,000円の高値がつくほどの人気ぶりである。しかし私は分からなかった。
『なぜこんなただのプラスチック板がこんなに売れているんだろう。。。』
ただのアクリル板に1,000円以上なんて出せない。。。
アクリル製品が好きなのであればキーホルダーがあるじゃないか。。。
なぜこのアクリル板にこのような価値がつくのだろうか。。。
私は少し想像したが以下のような作り手側の理由?しか浮かばず、
ファン側の魅力が全く想像できなかった。
● 絵を印刷して貼ればいいだけなので製造コストが安い?
(実際にはアクリル板に綺麗な加工を施すのは相当な手間がかかるようだ)
● 上記から複数種類の生産が容易?
● フィギュアのようにかさばらないので物流面で有利?
果たしてこの商品にときめく人はいるのだろうか。。。
自分の「推し」のグッズだからと仕方なく購入しているのではないか。。。
とはいえ売り手側の都合でだけで商品を大量生産しても、需要がなければ売れない。今の私が全く理解できていないアクスタならではの魅力があるのだろう。。。
気になった私は早速購にゅ。。。しようと思ったがそんなお金はなかった。
アクスタの魅力を探るため、自作を試みる
どうにか安価でアクスタの魅力を知ることはできないか。。。webで検索すると100均のプラバンでなんちゃってアクスタが制作できるらしい。早速制作に取り組み、アクスタの魅力とは何か考えてみることにした。
YoutubeでさまざまなDIY動画をアップロードしている「気まぐれnappy」さんの動画を参考にしこしこ作っていく。作り方については丁寧な開設が散々転がっているので割愛します。
さて。作り方が分かったので次に重要になるのは誰を作るかだ。愛着のあるキャラでなければアクスタの良さは分からないと思うので、心から「推せる」キャラがいい。
私事ではあるが、私はモンスターハンターが死ぬほど好きだ。社会人だが新作のモンハンライズを仕事終わりに、工数 0.6 くらいで楽しんでいる。今回はモンスターハンターライズのヒロイン姉妹「ヒノエ&ミノト」を作ろうと思う。
左が妹の「ミノト」右が姉の「ヒノエ」様。
自分で楽しむ分なので怒らないでね。かぷこんさん。
なんとかアクスタ...もどきが完成
すごく面倒くさい手足や髪の切り出しや、プラバン特有の縮小率に悩まされながら試行錯誤し(なんだかんだ3時間くらいかかった...)、ようやく完成したのがこちら ↓
おお。想像しているより こんまり してるけど(縮小率間違えた...)とても綺麗にできた。背景が透けていて環境に溶け込むため、「そこにちゃんと存在する」感がすごい。
まるでゲームの中から飛び出してきたようだ。
他にも瓶詰めにして遊んだり。。。
簡単に持ち運びできるので、晩酌のオトモに脇にさっとおくと一緒に晩酌してる感がでる...?(後ほど記述するが、これもアクスタ人気の大きな理由らしい)
記念にモンスターのフィギュアと一緒に。
「た、楽しいじゃん!」最初は「プラスチックの板のなにが楽しいんだ?」と懐疑的だったが、なんだかんだで、どんな場所が一番映えるか小一時間くらい考えていた。これがアクスタの魅力なのか...
結局アクスタの魅力はなんなのか
はい。結局1時間くらい写真を撮っていので、冷静になってアクスタの魅力を考えることにしよう。主にアクスタの魅力は以下になるのかなと思う(ここではアクスタならではの魅力に限定)
①イラストや写真を持ち歩けるサイズにした時、一番見栄えが良い
②かさばらないので持ち歩きがしやすい
③簡単に自立するので、気軽に写真を撮れる
①変にデフォルメせず、紙に印刷するのと遜色ないクオリティでイラストや写真をそばに置いておくことが可能になった。ガチャガチャやお菓子付き玩具等についてくるミニフィギュアではデフォルメされてしまうこともあり、「誰やねんコイツ...」となったことはないだろうか。アクスタの場合はその心配がない。グッズの中では一番高いクオリティで「推し」を手元においておける。
②アクスタは基本一枚のアクリル版に収まっており、持ち歩きに非常に便利であるため、飲食店やカフェ、旅行先等気軽に持っていける。実際にカフェに行った時、パンケーキの横に置いて写真を撮る行為がSNSで流行っていた。いつでも「推し」と一緒にいられることが人気の1つの理由だろう。持ち運びが楽という点ではイベントのポップ代わりや企業のノベルティ等としても人気だそう。
③これも②と同じような理由だが、アクスタは他のミニフィギュアと違い、簡単に自立するため写真を撮るハードルが下がる。例えばこれが他のミニフィギュアだった場合、立たせるのにも一苦労だったり、立たせるための色々なパーツを持っていかなければならなくなる。アクスタの場合台座に差し込むだけなので、「推し」とより手軽に思い出を共有しやすいのだろう。
まとめるとアクスタの魅力とは
綺麗な「推し」を、気軽に日常生活に溶け込ませ、まるで「そこに本当に存在するような」感覚や思い出を一緒に共有できる
ことにあるのだろう。私も自作したアクスタで同じようなことをしたのでこれはよく分かる。自作する前は「なんだこのプラスチックの板は...」と意味が分からなかったが、実際に作って遊んで体験することで、アクスタ人気の理由の一つをちょっとだけ理解することができた気がする。
他の人が熱狂するものには必ず理由があって、本当に分からない時もあるだろうけど、自分で体験してみなければ絶対に分からないままだと思った。
さて最後にアクスタの魅力を語っていたweb上の意見で紹介しきれなかったものを紹介しよう。
・一緒にお風呂に入れるから
・ペロペロ舐められるから
印刷物だと、ペロペロしたりお風呂に入ったりするとインクが溶けたり、紙がふやけてしまうけど、アクリルスタンド越しならいくらでもペロペロできるという理由だそう。。。
レベル高ぇな....(褒め言葉)
翌日、危機を察したのか私が自作した「ヒノエ」姉さんは机の上から姿を消した。