ミュージカル「サンキューベリーストロベリー」ネタバレと感想(2)
コミカルで明るいナンバーに合わせてロボットに生活のルールを言い渡すエンマのこのシーン たっぷり怒られてビビってるロボットがかわいい でも懲りずにお節介をやいちゃうのもかわいい ちょっと悪戯っぽく笑うのもズルい “分かっててやってる“感がたまんない
でもこの時の明るいナンバー 曲がラストに進むにつれて不穏になっていく エンマがものを捨てたがらずに家の中を“今のまま“で変えようとしない執着心があることが分かる
時系列が曖昧になっているけど、このシーンの前後でロボットが「難しいですか?🎶」の曲の鼻歌を歌いながら掃除機をかけるところ なんて可愛いんだ!って頭抱えた 真弓くんの鼻歌あんなに可愛い声なんだね、、、
「ただ一言“サンキュー“と言ってくださるだけでいいんです」このセリフを優しく言うロボットがなんだか切なくて
エンマはロボットを停止させようと「サンキューベリーストロベリー」と言ってみるけど、ただ言ってみただけのその言葉に感謝はこもって無いからロボットは停止しない
このロボットつくづく不思議 高性能だから感謝の言葉に本当にその気持ちがこもっているのか判別できるってことなのかな?
任務が始まってないから止まれないと言ってるけどそれは建前で、ロボットが止まらないのはエンマの言葉が本心かどうか理解しているから止まらないという理由もあるんじゃないかなと私は解釈している。人間らしいロボットだから複雑な気持ちも分かるのかなと思うから
とにかくここでのナンバーがめちゃくちゃ可愛い 年下の男の子が様子を伺うような感じで「なんでサンキューって言ってくれないの〜?こんなに簡単なのに!」ってエンマに聞いてる曲 これを歌う真弓くん完全に犬系男子
あとここで題名である「サンキューベリーストロベリー」が初めて出てくる
掃除機をスタンドマイクに見立ててフレディーマーキュリーみたいに「サンキューベリーストロベリー🎶」と言う真弓くん ここもめちゃくちゃ可愛くてコミカルで大好き
ここでエンマの過去が明らかになる 何かあるな〜と引っ掛かりになっていた“家への執着“の理由が分かってくる
ロボットが昔のものを掘り出すとみるみるうちにエンマの顔が明るくなって エンマの中にあった“幸せな記憶“が戻ってくる 最初はエンマがガラクタを見て人が変わったように喜ぶ様子にめちゃくちゃ驚くロボット、この時の驚きは悲しみと動揺が現れているような感じ
この時ロボットが悲しそうな顔なのは、エンマが幸せな過去も悲しい過去も良くも悪くも全て忘れて静かに暮らしているのに、自分が悲しい過去を掘り返してしまったことに気づいたからなのかなと
ここでラストをネタバレしちゃうけど、ロボットはエンマとストーン夫婦が未来の自分たちへ託したプレゼント
このロボット“人間が忘れてしまうような記憶も覚えておく“が自慢の性能なので、当時のエンマ夫婦の情報や過去の記憶一言一句が鮮明にインプットされている。
ちなみにロボットを買った時には既に娘のミアは生まれていた。ロボットはミアが事故にあった森林火災のことも記憶している
この時エンマは辛い過去を断片的にしか思い出していないが、ロボットは辛い過去全てを知っているからかなり複雑なのかなと思う 楽しい記憶だけを覚えていられたらいいのにって
確かに悲しかったり恥ずかしかったりマイナスな記憶の方が鮮明だったりするよね、、、、
「人間の記憶は変化するもので その変化は不幸をもたらす」とか「人間の記憶は淡く儚い」といったニュアンスのロボットのセリフがある。
エンマの前では明るくてお茶目で可愛いロボットが、エンマ以外の前でボソッとこんなセリフを言うもんだから、全てをわかった上で明るく振舞ってるのかな〜って。切ないし優しい、、、、