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十割蕎麦(その2)

乾麺は水から茹でる

 ちょっと前までこのやり方で十割蕎麦乾麺を茹でて満足していたが、もっと美味しく茹でる方法を発見した。知る人ぞ知るなのかもしれないが、「水から茹でる」である。一般的な乾麺の長さは20cmだが、普通の鍋だと沸騰したお湯に入れて直ちに柔らかくしてあげないと麺全体がお湯に浸からない。そのため、水から茹でるという発想がなかった。ぬるま湯に10分(冷水に20分)ぐらい浸けておいて、柔らかくなった麺を沸騰したお湯に入れる、という方法もあるが、十割蕎麦だと小麦混ぜ蕎麦でやった場合ほど効果が劇的ではなく、面倒でもあったのでやらなくなっていた。
 ある日思いついて28cmのフライパンを買って来た。底の内径が23cmなので、20cmの乾麺でも重なり少なく一杯に広げられる。冷水1.2Lを入れたフライパンに100gの麺を広げ、蓋をして火にかける。5分(火力に依存)ほどで沸騰し、そこから蓋を外して3分茹でる。底にくっついている麺がちょっとあるが、ヘラでこそぎ取っておく。こうして茹で上がった麺は粉っぽさが皆無となり、コシ、香り、喉越しとも生麺と比べても遜色のないものになった。漸く、十割蕎麦乾麺の真に美味しい茹で方に辿り着いたと思っている(ただし、大盛り150〜200gでも上手く茹でられるかは試していない)。
 おそらく、小麦混ぜ蕎麦や蕎麦粉入り細うどん(「蕎麦」と称する安い乾麺)にも適用できると思う。


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