雨の月曜日

雨の月曜日
金曜日の夜は貴方がいてくれるけど、月曜日の朝に現実(リアル)に帰る貴方。
笑顔で見送る月曜日は雨が降っていて欲しい。
私の代わりに泣いて欲しい。

タバコの吸殻
貴方のタバコの匂いを感じながら、貴方の残り香に包まれながら、私は私の現実に帰る。
タバコの吸殻が貴方との時間を確かなものにしてくれる。
消えそうな微かな匂い。
あなたは換気扇を回してくれるし、ベランダで吸おうとしてくれるけど、部屋の換気はしないで欲しい。
あなたの最後の匂いが少しでも残るように。

ならない通知
いつも連絡があるのはお仕事の合間。
夜には連絡はほとんどない。
いつも期待してしまうのは寝る前のおやすみの一言。
週末の貴方がくれる甘い囁きを聞けたらどれだけ幸せだろう?
いつも胸が締め付けられる。
せめて、夢の中だけでも、あなたの声を聞けたら。
そう思って見るスマホの画面がぼんやりと部屋を照らし、現在時刻だけが表示される。
この薄明かりが映す現実が余計に貴方を求めてしまう。

寂しい。

切ない。

会いたい。

貴方の温もりを感じたい。

今日も叶わない願いを抱えて、1人の夜は静けさを増していく。


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こちらは朗読用に書いたフリー台本です。
ご利用の際には以下のページを一読お願いします。

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