資料紹介|やなせたかし編
ご覧いただきありがとうございます。
個人的に研究中のやなせたかしさんの資料を紹介します。
60~70代の方には「あ~あったねぇ」と懐かしい、40代以下の方には「アンパンマンだけじゃないの!?」と驚く内容になっていると思いますのでぜひご覧ください。
どの本もステキな書影なのですが、著作権の都合上掲載しておりません(残念)。
貴重な資料を保存・お譲りくださった皆様、ありがとうございます。
古い順です。
■ 「まんが入門 あなたのためのユーモア製造法」
・1965年11月10日初版発行
・株式会社 華書房
NHK「まんが学校」放送中に発行されました。
絵が苦手な人のためのゾウ、ウサギ、クマ、ニワトリの描き方にはじまり、「ぼくの名犬BON」や「涙の紳士」の4コマ漫画が多数掲載されています。
自叙伝「アンパンマンの遺書」によると、発行人の末広千幸さんはのちに予言者になったそうです。
■ 詩集「愛する歌」
・1966年9月9日初版発行
・株式会社山梨シルクセンター出版部
山梨シルクセンターは現在の株式会社サンリオです(!)。
たかしにとっては3冊目の詩集であり、サンリオにとっては第1号の出版物でした。2025年春の朝ドラ「アンパン」の脚本を担当する中園ミホさんは、この詩集をきっかけにたかしと文通をはじめたそうです。
■ 「まんが学校 だれでもかけるまんが入門」
・1966年12月12日初版発行
・株式会社三一書房
NHK「まんが学校」放送中に発行されました。司会の七代目立川談志さんとの共著です。学校ですから、読み始める前にテストがあります。番組宛に届いたこども達の作品とたかしのコメントがとてもいいです。発行から3か月後の1967年3月27日「まんが学校」は放送終了となりました。
■ 「MINI詩集 愛する歌」
・1967年12月7日初版発行
・株式会社山梨シルクセンター出版部
手のひらサイズの小さな小さな詩集で、箱もついています。挿絵のイラストが可愛いです。ヤマナシ ミニ・ブックというシリーズで、他には内藤ルネさん「恋する女の子たち」、水森亜土さん「こまんたれ ゔ」、佃公彦さん「恋の花束」、トシコ・ムトーさん「恋するミニ」があったようです。
■ ミニ詩集 愛の絵本
・1968年3月1日初版発行
・株式会社山梨シルクセンター出版部
装丁に一目ぼれしました。「MINI詩集 愛する歌」に続いて挿絵のイラストが可愛いです。たかしにとってはヤマナシ ミニ・ブックシリーズ第2弾です。読者の方から「えらくならないで」という手紙が届いたため、えらくなるのはやめにして、もしノーベル文学賞に選ばれても断るそうです。
■ 愛の詩集
・1972年6月10日初版発行
・株式会社山梨シルクセンター出版部
MINI詩集より一回り大きいこの詩集は、サンリオ ギフト・ブックシリーズの一冊。ショートカットの小柄な女の子と、帽子をかぶった背の高い男性のキャラクターが登場します。愛にまつわる詩が20編+1。「詩の中で青春を楽しんでいた」の意味がわかるような気がします。
■ 詩とメルヘン(第一巻第1号)
・1973年5月1日初版発行
・サンリオ出版
創刊号にしては表紙の色合いが暗めです。暗い空と海。浮かぶ島の中心には寄り添う男女。星と灯台、雲の切れ間からは光が差し込んでいるように見えます。副題は「創刊☆はじめて世にでる春の号☆」です。中身も豪華です。
投稿ページ「風の広場」は初回のため、たかし宛てのファンレターが掲載されています。
■ 勇気の詩集
・1976年1月26日初版発行
・株式会社サンリオ
サンリオという社名に変わりました。背の高い男性キャラクターは詩とメルヘンの表紙に登場する人に似ています。勇気にまつわる詩が21編+2。作品ごとにタイトルはついていません。詩はたかしの字です。勢いがあります。青春してます。サンリオギフトブックシリーズはさらに充実して、田村セツコさん、みつはしちかこさん、寺山修司さんのお名前もあります。
思い出の一冊はありましたか?
サラリーマンのお小遣いの範囲で、ゆっくりですが追加・更新していきます。
最後までご覧いただきありがとうございます。