ゆかりの地を訪ねる(やなせたかし@日本橋三越)
40℃近い暑さが嘘のようにいい季節になったので、やなせたかしのゆかりの地を巡ってきた。
高知県出身のたかしだけど、東京で過ごした時間のほうが長いため、都内にはゆかりの地(たかしスポット)がたくさんある。そのひとつが「日本橋三越」。来年の朝ドラヒロインのモデル、小松暢さんのあとを追って上京し、同郷の重役の目に留まってめでたく採用。宣伝部のデザイナーとして働いた。
どんなお仕事ぶりだったのか。自伝『アンパンマンの遺書』にくすりと笑えるエピソードが載っている。そのなかに、ストライキに参加した話が出てくる。2023年8月末、西武池袋本店がストライキを決行した際、メディアが「百貨店のストライキは60年ぶり」報じた。もしやと思って調べてみると、この60年前のストライキの舞台は日本橋三越で、まさに、やなせたかしが参加していたものだった。
たかしは三越でどんなデザインをしていたのだろう。実は今でも見ることができる。それは、包装紙「華ひらく」。誰でも一度は目にしたことがあるだろう。
『華ひらく』は画家の猪熊弦一郎氏の作。猪熊氏ご本人から原画を受け取り、指示された場所に筆記体で「Mitsukoshi」の文字を入れたのが、たかしだ。(パネルに説明書きはなかった…)
三越で買い物すると、今でもこの包装紙で包んでもらえる。誰でも簡単にたかしの作品を手にできる。私にとっては敷居が高いけれど、さっそくもらいにいってきた。
「他のお客様の買い物の妨げになるといけないので、内観の撮影はご遠慮いただきたい」と案内が出ていた。残念ながら写真はないけれど、あちらこちらに施された装飾はまるで美術館のよう。
一階の中央に、天井まで届くくらい巨大なオブジェが見えた。早めのクリスマスツリーかと思ったら、なんと天女像。「天女像」と書いて、まごころ像と読むらしい。日本橋三越いいな。ここにいるだけで、いい人生になりそう。
https://www.mistore.jp/store/nihombashi/column_list_all/nihombashi_history/list03.html
さて、『華ひらく』を手に入れるためになにを買おう。普段、百貨店で買い物なんてしない。断捨離中だから変なものは買えないし、デパコスは気になってるお店があるけど敷居が高い。食べ物なら無駄にならないし、気兼ねなく見てまわれるデパ地下に向かった。
ある洋菓子店で『華ひらく』の風呂敷包みが目に入った。店員さんに尋ねると、商品と一緒に風呂敷を買えば包めんでもらえるという。『華ひらく』の風呂敷はとても可愛らしかった。風呂敷を買ってそれを『華ひらく』の包装紙で包んでもらった。
風呂敷には「mitsukoshi」の文字は残念ながらないけれど、包装紙に印刷されたたかしの文字は、『華ひらく』と三越にピッタリのすばらしいデザインだ。
創業350周年を記念して、ちょうど『「華ひらく』の記念イベントが開催中だった。小学3~6年生までの子どもたちがデザインしたシン『華ひらく』で包装してもらえるという(期間限定)。子どもたち、自分の作品が三越の包装紙になるなんて嬉しいだろう。
アプリをダウンロードすれば、仮想空間上で全国の子どもたちの作品を見ることができる。おじいちゃんおばあちゃんもきっと楽しめるだろう。三越さんの社会貢献の仕方がすごい。
百貨店内でもう1ヵ所、気兼ねしなくていい場所を思い出した。デパ上のレストラン街。せっかく日本橋三越に来たのだからランチしていこう。親子3世代で楽しめる、お好み食堂の魅力を継承したという新館5F「カフェ&レストラン ランドマーク」にやってきた。
お昼前だったのですぐに入れた。ある方のnoteをきっかけにずっと気になっていた「大人様洋食」。海老フライ、ステーキ、グラタン、ナポリタン、コーンスープにプリンが一度に食べられる、まさに大人ためのお子様ランチ。
お値段はドリンクバー付き4,840円!(ドリンクバー無しだと4,180円)すごい値段。最近、あまり量が食べられないから全部食べきれるか心配…。でも、次はもっと食べられなくなってるかもしれないし、ものすごく値上がりしているかもしれない。結局食べられなかったという悲しい出来事が最近続いている。しばし葛藤の末、オーダーした。そしてついにご対面!
最高に幸せな集合写真。(プリンは食後にもってきてもらうこともできる)海老はぷりぷりだし、ステーキのソースはわさびが効いてて美味しい。おまけに、ドリンクバーには
TEARTHのハチミツティーとバンホーテンココアがある!
昼時になってもそこまで混雑せず、ゆったりと大人様ランチを楽しむことができた。決めた!なにかに迷ったり悩んだりしたら、またここに来よう。
たかしの元職場はとてもステキな場所だった。三越宣伝部が朝ドラでどう描かれるのか今からとても楽しみだ。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
日本橋三越のファンになりました。
やなせたかしの三越の想い出はこの本で読めますよ!
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