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【社員のホンネ】過去の失敗から学んだこと、プロジェクトを乗り越えて成長したこと。

「聞く力」を身に着けて、信頼されるSEになりたい。

遠鉄システムサービス株式会社(以下、ESS)のSEとして活躍する入社4年目のA.Tさん。この夏にリーダーを任されたプロジェクトから感じたこと、過去の苦い経験から学んだことについてお話を伺いました。



自分の身近な人が使うシステム開発を

- ESSへの入社理由を教えてください

私は学生時代、浜松のキャンパスに通っていたので、ESSは普段利用しているナイスパス(遠州鉄道のIC乗車カード)を開発した会社というイメージがありました。全国に先駆けて、先進的なシステムをローカルで導入したというインパクトも大きかったですね。入社したら、自分が開発したシステムを、家族や友人が使うかもしれないという「身近さ」に魅力を感じました。

ちょうど、私の妹が自動車学校の申し込みを検討している時期に、申込受付業務を電子化するプロジェクトを担当することになりました。具体的には、紙ベースの申込受付をタブレット端末への入力に切り替えるものでした。自分が開発したシステムを家族が使う場面が近々ありそうなので、妹が申し込む時は同行して、実際に使用している現場を確認したり、妹に感想を聞いたりしてみようかなと思っているところです。

- 現在までのお仕事を教えてください

入社してから2年間は百貨店チームの一員として、百貨店のシステムの開発、運用、保守をしていました。
主に外商支援システムの担当として、システムに関する問い合わせや相談を受けて対応したり、先輩や上司の指導を受けながらシステム設計、開発、運用を行ったりしていました。

2019年12月にグループシステム1課に異動し、主に自動車学校の営業活動を支援するシステムを担当しています。現在は要件定義からシステム設計、開発、導入提案や問い合わせ対応など幅広くこなしています。2020年の6月には、異動して初めてプロジェクトリーダーを任されました。



お客様の繁忙期と重なったプロジェクト

- プロジェクトマネージャーを任された仕事について詳しくお聞かせください

私が任されたのは、自動車学校の全6校で使用していた紙の入校申込書を、タブレット入力に切り替えるというプロジェクトです。今回は、アプリケーション開発に加えて、タブレット端末用のWEBページも制作する必要がありました。そのため、お客様とWEBベンダーさんの間に入って調整を行いながら、プロジェクトを遂行する必要がありました。このような規模のプロジェクトをまるごと任されたのは初めてだったので、ずっとあたふたしていましたね。

- プロジェクトで大変だったことは?

7月下旬に本格始動したプロジェクトですが、8月と9月は自動車学校の繁忙期なんです。繁忙期直後に稼働予定だったので、スケジュール管理に一番苦戦しましたね。
お客様へのヒアリング内容は、プロジェクトの進行に合わせて多岐に渡ります。例えば、申込受付フォームの画面イメージや運用前後の業務フローなどがあります。本来であれば、お客様の繁忙期前に要件のすり合わせを済ませ、繁忙期はお客様に確認することがないように準備をしておかなければなりません。

実際には、予定通りにいかないまま繁忙期に入ってしまいました。担当の方と思うように連絡が取れず、確認が上手くいかないため、開発が予定通りに進みませんでした。そこで、先輩から教わった「できるところを先に進める」という対応策を試すことにしました。例えば、お客様に確認しなくても進められる作業とそうじゃない作業を整理したり、メッセージだけ先に送り、タイミングを見計らって電話をするようにしたりしました。こういったことを繰り返して、なんとか乗り切ることができました。



伝えることの大切さ、難しさ。

また今回は、自分が設計して別の方にプログラミングを依頼するということを、初めて経験しました。今まではプログラミングをする側だったので、それが逆の立場になり、自分の意図を正確に伝えることの難しさを感じました。プログラマーが経験豊富な先輩だったので、こちらの伝え漏れや自分が気づいていなかったところまでフォローしていただけたのは、本当に助かりました。

WEBベンダーさんとのやりとりも、初めての経験で苦労しました。ベンダーさんが作るWEBの動きと、お客様がイメージしているものが合致しているのかを確認したり、お客様の要望をシステム面から補足しながらベンダーさんに依頼をかけたりなど、高度なコミュニケーション能力が求められました。

- このプロジェクトを通じて学んだことは?

プロジェクトに必要なすべてのフェーズを経験でき、プロジェクトマネジメントの手法を学べたのが、一番大きかったと思います。プロジェクト完遂までにやらなければならないタスクが何で、そこにどれだけの時間がかかるのか、どんな作業が必要になるのか。特に、プログラミング以外のところで、仕様の確認やプログラミング後のシステム機能テストや、レンタルタブレットの手配等の納品作業に時間がかかるということを知りました。
各フェーズが遅れると、その後の作業にどのような影響が出てしまうのかを実感できたので、スケジュール管理に対する責任感も強くなったと思います。

また、トラブルも色々ありましたが、その都度周りの方に助けていただきました。一つのプロジェクトのために、多くの人の手を借りている、自分一人では何もできないと改めて思い知りました。先輩方の優しさの裏には、お互いの協力なしでは越えられないプロジェクトの山をいくつも越えられてきた経験があったのかもしれません。



疑問を残さず、「急がば回れ」がモットー。

- プロジェクト成功の秘訣は?

分からない事は聞くに限るってことですね(笑)。
とにかく今回は、先輩や上司、周囲の方にひたすら相談する、確認する、その繰り返しでした。

これには、過去の苦い経験が関係しているんです。
まだ百貨店チームで外商支援システムを担当していた頃、データベース内の外商担当者をまとめて変更する仕事を受けました。私は、お客様からお預かりしたエクセルデータを元に一人で更新用のデータを作り、データベースを更新しました。

ところが翌日、お客様からデータベース内の外商担当者が全く違っていると連絡があったんです。よくよく調べると、お預かりしたデータに不具合があり、しかも更新データを作成する際に、データがずれているのを見落としたまま更新してしまったことに気がつきました。更新日の翌日は土曜日だったので、上司に連絡して休日にも関わらず出社をしてもらい、終電ギリギリまで一緒に修正作業をすることに…。
失敗の原因は、自分一人で更新用のデータを作成してしまい、作成方法や作成したデータの確認作業を、誰にもお願いしないまま進めてしまったことにあると痛感しました。

- 失敗から学んだことは?

この失敗を経験してからは、少しでも疑問が残れば、そのまま仕事を進めようとせず、必ず先輩や上司に疑問点を聞くようにしています。そうすることで、初めて関わるシステムでも、なるべく早く仕組みを理解することができて、仕事がスムーズに進むんじゃないかと思っています。
時間がない時や難しい仕組みを理解しなければいけない時は、つい面倒になりがちですが、後で自分が楽になると思って「急がば回れ」をモットーに根気強く取り組むようにしています。

- どんなSEを目指していますか?

お客様にとって最良のご提案ができるような、信頼されるSEになりたいです。そのためにも日頃から、お客様からいただくお問合せやご相談を親身になって伺うことを心掛けています。
私はもともと人と話すのが得意ではなく、打合せやヒアリングに苦手意識がありました。今も苦手克服とまではいきませんが、まずは、些細な事でも気軽にご相談いただけるように、普段から担当のシステムとは関係のないお話にも耳を傾けることを意識しています。ゆくゆくは、会話の端々でお客様の本音を引き出せるような、「聞く力」を身に着けたいところですね。

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