見出し画像

白いウサギ と マトリックス考察

先日、マトリックスのことを書いて白いウサギに言及したら、思い出したことがあった。

私は日本に帰ってきてすぐ、ヒプノセラピーを学んだのだけれど、催眠状態で体感した幾つものいわゆる「別の生(過去世)」とされているものの中で、白いウサギが近くにいる(または飼っている)のを何度も感じている。マトリックスシリーズを観る前の話だ。だからウサギは多産の象徴でイースターに関係があったり、日本ではお月さまで餅つきをしているという寓話があることは知っていても(ちなみに私のTomoの字は「朋」だ)、他の意味については知らなかった。私には白いウサギに縁のある過去世がいくつもあるんだなぁと、ただ思っていた。

しかしさらに思い出したことというのがある。私は小学生の時、学校の飼育小屋で生まれた白いウサギの赤ちゃんを一羽もらってきて家で飼い始めたことがあった。親に相談せず、いきなり持ち帰ったものだから、母親に呆れられ困惑された。しかし実家は郊外にあり、祖父母は農業をしていたから、すでに家にはネコや鶏などがいたし、農機具を納めたり、鶏がいたりする小屋の中の空いたスペースで世話をすることを許してもらえた。

真っ白なウサギは、よく食べ、あっという間にとても大きくなった。祖父母も世話をしてくれていた記憶があるし、子供ながらに頑張って世話をしたと思う。ところがある朝小屋に行こうとすると、父が「ウサギは死んだよ。倒れてきた機械の下敷きになっていたんだ。」と言った。私はショックを受け悲しんだけれど、それを受け入れるしかなかったし、月日が経ってウサギのことはだんだん忘れていった。

大人になって振り返ると、父の言ったことが本当ではなかった気がする。倒れてくるような機械も近くにはなかった。祖父母や両親に問いただしたわけではないが、これは私の勘だ。

いずれにしても、ほとんど忘れていたが今世でも私は白いウサギを飼っていたのだ。私の力の及ぶ範疇にはなかったとは言え、ウサギさん、最期まで飼ってあげられなくてごめんなさい。

ヒプノでいつも近くに感じた白いウサギは、そのウサギちゃんだったのか、あるいは本当に過去世でもいつもウサギに縁があったのかは分からない。でも私にとっては、時空を超える時の案内役がまさに白いウサギなのかも知れないと思った。一つ前の過去世のはなしはこちら

調べてみると、古代からウサギはスピリチュアルな動物として大切にされてきたようで、ケルト文化では、ウサギは精神世界と強い結び付きがあり、神の遣いで、その巣穴は精神世界への入口と言われているそうだ。不思議の国のアリスの世界だね!アメリカのインディアン文化では、「飛躍」を意味し、特にウサギの後ろ足は前足を追い越して走るので、大変縁起の良いものとされているらしい。つまりウサギは、古くから「幸運を運ぶ、縁起が良い、豊穣、多産、遣い、ガイド」などのシンボルであったということだ。


私は猫好きで、猫には本当に多くの癒しをもらってきたのだけれど、ウサギについてのシンクロやメッセージを、無意識にではあるが、今までないがしろにしてきたかも知れない。これだけあちらから送られてきていたというのに。ケルト文化についても、ルーン文字は気になるし、何故か他人事とは思えない繋がりを感じるから、それについてはまたいつか書きたい。

私達は常に「今ここ」からしか選択や出発はできない。逆に言うと、今ここからなら過去にも未来にも、そして時空を超えることさえもできるのではないだろうか。本でも映画でも音楽でも、意識を広げる手伝いをしてくれるものに接するのは、楽しい。

ちなみに来月、「マットリックス レザレクションズ」が公開されるのも、多くの人がまた過去の3作を観る機会にも繋がるし、偶然ではなくて今の混沌としている世界にマッチしている気がする。(4作目「レザレクションズ」は、ストーリーは1作目の続きという設定。それを知らず、3作目の続きだと思って観ると???となる)

何も知らずにマトリックスの中で奴隷のようにシステムに追従する人、何か強力な支配力の存在を感じてはいても、敢えて青いピルを飲んでマトリックスに留まる人、そして赤いピルを飲んでプラグを抜かれた世界に生きることを選ぶ(またはザイオンの住人になる)人、に分かれていく。

一作目では、一見迷っているかのように見えるが、ネオの心はすでに決まっていて迷わず赤いピルを取ったような気がする。外には別の大きな世界があると気付いてしまったら、たとえそれが未知の世界であっても、赤を選択しないように自分を抑えるのはなかなか困難だ。

これは映画だけれど、今いる物質世界だってマトリックスではないという保証はどこにもない。いや、むしろ我々が現実だと思っているこの世界が幻想(思い込み、ゲーム、と言ってもいい)の世界なのではないか。



いいなと思ったら応援しよう!