シェア
春のあたたかな風がそよぐ午後。虹の花学園の屋上は、弁当を広げた沢山の生徒たちで賑わって…
屋上にいた生徒たちが一斉に振り返るのを見て、レザンは慌てて右手でまつりの口を抑えた。 …
「でも、学校にいる間は、極力カプリシューズには出会いたくないわね。レザンの話を聞くに、カ…
「さて……もうそろそろ出てきたら、ポム?」 レザンが声をかけると、ふわふわとした赤い何…
「地球を壊すことが可能な人たちと、普通の中学生の私たちが戦えるわけないじゃん!」 突然…
「じゃ、じゃあもうバレてるポム?」 潜入捜査員という怪しげな響きに、ポムは若干たじろぎ…
綺麗な音楽……? レザンは呟いて首を傾げた。と同時に、先程のまつりとゆららの言葉が脳裏を過る。 「それってチャイム……嘘でしょ!授業始まってる!?」 予鈴のチャイムはまつり達と一緒に聞いた。つまり、さっきポムが聞いたのは本鈴のチャイムだ。レザンは慌てて鞄の中にポムを押し戻すと、バタバタと駆け出して行った。 揺れる鞄の中、ポムは隅の方に小さく丸まって座ると、にやりと笑った。 「やっぱりレザンって、ちょっとそそっかしい所もあるポム。まつりに言えた口じゃないポム~」
その日の放課後。ゆららと連れ立って歩いていたまつりは、終始どこか含みのある笑顔を浮かべ…
まつりが近くまで行くと、あすなが何をしているのか良く見えてきた。彼女は、口でリズムをと…
「頑張りやさんのあすなちゃんなら、きっと誰にも負けないくらい上手に踊れるよ!」 まつり…
「そうだよ! あすなちゃんが誰よりも頑張ってるの、私知ってるし。あの人たちはあすなちゃん…
「ふふ、わたくし、生徒会長ですので、各部活動の事もよく存じております」 話し始めたまり…
「でも、二人ともあすなのこと庇ってくれたじゃないですか! まつり先輩、ゆらら先輩、まりあ…
「へーぇ、随分立派な友情劇だな」 聞いた事のあるその声は、拍手と共に空から降ってきた。まつり達が顔を上げると、銀色の瞳が印象的な一人の少年が宙に浮いていた。 驚いてその場で固まるあすなとは対照的に、まつりとゆららはその少年──ソンブルを睨みつける。 「っ! あなたは!」 「久しぶり。この前はよくもやってくれたな……と言いたいところだけど、今日はお前らじゃなくて、そこのチビに用があってきた」 睨み合うかと思いきや、ソンブルは二人にはさして興味を示していないようだった