トラブルを解決する能力が高い人がいる!
カナダの大学が、人間が正しい判断をするためには何が大事なのかについて研究している。
研究では、1617人の参加者を対象に、会社の中で起こるトラブルを想定してもらい、それをどのように解決するかを答えてもらった。
具体的には、実際に仕事の場面で起こりそうなトラブル、例えば同僚が自分に対して異常に批判的だとか、無理難題をふっかけてきたというケースを6回程度想定してもらう。
そして、個々のトラブルにうまく解決策を出せる人と、そうでない人の違いについて調べた。
その結果、違いは頭の良し悪しではなく、拒絶感受性と呼ばれるものによって生じることが分かった。
拒絶感受性とは、断られるのが怖い、他人に拒絶されることを恐れるという性質で、この傾向が強い人ほどトラブルや問題を解決する能力が低くなる。
人間には、まわりの人の行動にあわせてできるだけミスをしないようにし、トラブルを減らそうとする本能が備わっている。
そのため、周りから拒絶されることを極端に恐れるわけである。
ところが、周りから拒絶されることを恐れる人ほど、トラブルに巻き込まれやすい。
もう一つ、この研究で分かったことがある。
それは、トラブルをうまく解決できるかどうかを左右するのは、メンタルの弱さや不安になりやすさ、根拠なき自信といったナルシシズムではなく、周りの人から拒絶されることへの恐怖心だということ。
たとえ、メンタルが弱くても、拒絶されても平気と思える人は、トラブルや問題を解決する能力は高いのである。