選択肢が多いと幸せになれるのか?
選択肢が増え、自由に選べるようになればなるほど、よい選択ができると思うだろう。
かつては、選択肢の増加=豊かさで、個人の幸せにつながると考えられてきた。
ところが、行動経済学の研究によって、選択肢が増えすぎると、人は不幸になるという選択肢のパラドックスが明らかになった。
まず、選択肢が増えると、迷って思い悩む時間が増え、時間という資産が失ってしまう。
また、どれだけ選択肢が増えたとしても、「あっちを選んでいたら、どうなったかな?」と別の選択肢を選んだ場合の可能性を考え、後悔することが増える。
すると今度は、選択回避の法則が働く。
選択回避の法則とは、選択肢が増えたことで迷い、結局いつも通りの選択をしてしまう傾向である。
本当は、変化すべきタイミングで、選ぶべきであったかもしれない選択肢を見過ごし、現状維持を選んでしまうわけである。