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すべて、自己中なマネジメントのせい

採用という経営支援の一部を担っている人間として、ビッグモーターの問題をどう解釈し、次へとつなげていくかを考えあぐねていたのですが、一つの根本原因を見つけました。

そもそもだが、リーダー自身が成果が出ると信じ、指示した命令を実行した結果に対し、「てめえなんで成果が出ないんだ!」などと叱責をすれば、部下はどう思うだろう。「命令は出すけど、結果責任はお前が取れ」と言われているも、同然なのである。(中略)上司がどれだけデタラメでも、成果が出ない部下こそがおかしいという”リーダーシップ”である。

『なぜこんな人が上司なのか』p103

まさに、この言葉「命令は出すけど、結果責任はお前が取れ」が、ビッグモーター問題の本質です。マネジメントが自分の指示の結果責任を持たない会社はおかしくなるに決まっています。

そして、これはビッグモーターだけの問題ではなく、昭和型企業ーー上司が言った言葉は死んでもやれ文化ーーの問題なのです。

死にものぐるいで達成する、努力・根性を尊ぶ経営者は、いまだ多くいます。第二・第三のビッグモーターが出てくるのは必至でしょう。なぜなら、本書でも述べているとおり、「リーダー論」を学んでいる経営者はほとんどおらず、死にものぐるいでやってきたという「生存者バイアス」だけを持っている経営者が多いからです。

「俺も若い頃は苦労したんだ」「人生、一度は死にものぐるいで働かないと」「あのときの苦労で、今の俺があるんだ」なんて言葉を聞いた方も多いのではないでしょうか。そんなことをいう経営者・役員はヤバいと思ってください。

そんな経営者・役員に対して、社員ができる最大の攻撃は「退職」です。つまり、部下として働く人間をなくすこと。人が立て続けに辞めることに危機感を持たない経営者・役員は、その時点で失格です。会社(もっといえば自分たち)に問題があるから社員は辞めるのです。

それで変わらないのであれば、その経営者や役員は経営層として失格と言わざるを得ないでしょう。遅かれ早かれ、会社は潰れます。不幸な社員とお客さまを増やさないためにも、そんな経営者・役員には退場していただく必要があります。

もし、そんな理不尽な環境にいる場合、ためらうことはありません。転職をおすすめします。

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似非教授
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