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何も言わなくなった社員は納得したのではなく、転職の準備をしているだけ
パーソル総合研究所の調査によると、転職する人の8割が「会社への不満」を理由に、前職を退職しています。
前向きに辞めていく人なんて1割もいない
パーソル総合研究所の調査だけでなく、他の調査でも同様の結果が得られています。つまり、退職する人はなんらか「会社への不満」を持っていることは明らかなのです。
以前より「不満を理由に退職し、希望をもって転職する」と明言してきました。人は不満などネガティブな理由で退職するが、新しい会社へ入社するのはポジティブな理由だからです。同調査でも明らかなとおり、退職理由は「不満」にほかなりません。
そのため、「やりたいことを仕事にしたい」「より成長したくて」「新しいことに挑戦したい」などの退職理由は表向きと考えてよいでしょう。
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もちろん、不満だけではなく、転職先の魅力で転職している人が60%近くいます。転職とは前職への不満と転職先への魅力が合わさって起きる行動といえるでしょう。
会社へ不満は、たった2つだけ
では、具体的に前職の何に不満をいだいて退職するのでしょうか。「働きがい」と「働きやすさ」の2つに分けられます。
◯働きがい
仕事の面白さ
昇進・昇格
裁量の大きさ
新しいことに挑戦しやすい
(言い方を変えれば失敗しても許容される)
評価制度 など
◯働きやすさ
残業時間
休みの多さ
有給の取得しやすさ
出産・子育てへの理解
人間関係 など
仕事が面白い、評価されるなどの「働きがい」、残業の好きなさや人間関係の良さなどの「働きやすさ」、この2つが失われたとき、人は「会社への不満」をためていきます。
給与は本質的な問題ではない
不満がたまると、「なぜ、こんなクソみたいな会社で、安月給で働かなければいけないのだ」と給与に不満を持ちます。給与への不満は、それが原因というよりも他の不満の表出として現れることが多くあります。
要は「働きがいや働きやすさを我慢するから給与を上げろ」という状態です。ただし、この状態で給与を上げても根本的な解決にはなりません。遅かれ早かれ、その人は退職するでしょう。給与への不満が出た時点で末期だからです。(もちろん、純粋に給与が不満で辞める人もいますが)
何も言わなくなった社員は転職の準備をしている
もし、退職する人が後を絶たない会社があるのであれば、今すぐ「働きがい」と「働きやすさ」を改善すべきです。
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先の調査でも、「不満の原因が変わらない」と諦めた人ほど、離職意向が高くなっています。経験上、退職する人は、辞める半年くらい前から、組織や仕事に対して何も言わなくなり(不満を言わなくなり)ます。そう、組織に対して絶望したのです。
最近、「不満を漏らさなくなったな」と思う社員がいたら、半年以内に退職します。それに危機感を持たない経営者は、経営者失格です。
人が辞めない組織を作りたいのであれば、「働きがい」「働きやすさ」を改善し、この会社は「変われる組織」なのだと社員に認識してもらうべきでしょう。
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