Weekly HRTech #4(21/10/17~21/10/23)
2021年10月17日から10月23日にかけて発表された国内HR Tech関連のニュースは25件、内訳は以下の通りです。
①サービスのローンチ・新機能 6件
②業務提携 2件
③実績・導入実績 6件
➃資金調達・M&A・上場 0件
➄調査 4件
⑥その他 4件
今週のPICK UP
KAKEAIが『2021 HR TECH TOP10』に選出! HR専門メディア「HR TECH Outlook」にて3年連続で受賞
1on1支援プラットフォーム「KAKEAI」を提供する株式会社KAKEAIが、世界有数のHR専門メディア「APAC CIO Outlook」より、アジア太平洋地域における「2021 HR TECH TOP10」の一社に選出されました。同社は日本企業で初めて世界のHR techスタートアップ30社に選ばれるなど、日本のHRTech企業の中で一つ抜きん出た存在ですが、恥ずかしながらあまり同社の事業を知らなかったのでPICK UPしました。
KAKEAIの会社概要
設立 :2018年4月
従業員数:30名(HRproより)
ラウンド:シリーズB(2021年2月26日現在、INITIALより)
評価額 :1,036百万円(2021年2月26日現在、INITIALより)
同社の提供する1on1支援プラットフォーム「KAKEAI」について、CEOの本田さんは、「マネジャーをサポートし、マネジメントにおけるコミュニケーションの“質”を改善するクラウドサービス」と紹介しています。
その思想通り、現場の視点を最優先し、1on1の心理的・物理的負担を減らしながら、対話の質を高める仕組み作りにこだわっています。
特長的なのは、メンバーが1on1の前に「トピック」と「マネジャーに求める対応」を設定する点で、事前にアジェンダと求める対応が決まっているため、お互いの認識にズレのない質の高い対話が可能に。
さらに、KAKEAIは利用企業の1on1をケーススタディ化しデータを蓄積しています。これをAIが分析することで「上司の特性×部下の特性×1on1のテーマ」などの状況に応じたアドバイスをマネジャーに提供しています。
他にも、メンバー同士の同僚に対する気づきを拾い上げる機能、一人ひとりへの最適な関わり方がアウトプットされるアセスメント機能などマネジメント支援機能を拡充しています。
各受賞時の評価では以下のようなコメントが寄せられ、多様化が進む中でのマネジメントへの関心の高まり、その脱属人化へのニーズが窺えます。
”次の「HR-Tech」「Work Tech」として、最前線の現場マネージャーの負担を減らし、上司部下の関わりを高める1on1の仕組み、社内外のナレッジを蓄積・展開できることから、属人化したマネジメントを改善できるサービスとして期待を集めている。”
”「個人知をデータで組織知化し、展開・流通させる技術」をコアテクノロジーとし、環境変化に伴い重要性が高まる「事業と現場マネジャー・メンバー」支援の新たなソリューションを確立。「マネジャーが世界中のTipsから刺激を得られ、自身がデータを活かし行動を変える1on1の仕組み」等で、属人的なピープルマネジメントを変革。これまでにない事業と従業員視点でのテクノロジー活用でありつつ、利用により業績+33%・離職率-37%や、管理職研修費削減という成果を発揮していることが優れたサービスであると高く評価。”
料金については、同じく1on1支援ツールを提供するCo:TEAMのオウンドメディアによれば、以下のようになっているようです。
・初期費用:100,000円
・基本料金:年額1,200,000円
・利用料金:上司/メンター1人あたり年額42,000円
国内市場では大企業を中心に導入が進んでいるようですが、売上高や導入企業数は非開示だったので詳細な数字はなかなか予測できないですね。
今後の戦略としては、世界で「KAKEAI」を広めていきたいと考えているとのことで、実際に2020年9月に「カケアイ」英語版をリリースしています。2021年6月現在、既にアメリカ・イギリス・シンガポール・香港での利用ケースも存在しています。ちなみにIPOは2024年を目指しているそう。
まだ未上場であまり情報が見えにくい企業ではありますが、今後、マネジメントというテーマでどういう方向に展開・提携していくのか関心ありです!
①サービスのローンチ・新機能 6件
【新機能】年間 120万人が使う、オンライン面接ツール『i-web LIVE』、PCアプリ(Windows版/mac OS版)をリリース
株式会社ヒューマネージが、オンライン面接ツール『i-web LIVE』のPCアプリをリリースすることを発表。
『i-web LIVE』は、これまでPCブラウザ、スマートフォンアプリでの提供を行ってきたが、今回リリースされたPCアプリを活用することで、学生も面接官も利用環境に影響を受けづらい状態でさらに安定した面接を実施できる。
日本初!現役プロ・スポーツ選手の長期インターンシップ・マッチング事業開始!
B3リーグ・トライフープ岡山、合同会社Sports Drive、株式会社COMPUSの3者が、トライフープ岡山所属の選手・コーチのセカンドキャリア・デザインのために地元ベンチャー企業における長期インターンシップ事業を開始。
本事業は地元企業への就職斡旋ではなく、常に契約解除のリスクを負うスポーツ選手に対し、セカンドキャリア意識の向上と自己の潜在的な資質への気づきをもたらし、引退後のキャリア形成に必要な自己課題の発見を促進するものとのこと。
現役社員・OBOGの話が聞けるハイクラス転職サイト「CareerSuite」をリリース
株式会社Liquetが転職エージェントだけではカバーしきれない企業や業界の情報を現役社員・OBOGから情報収集できるハイクラス向け転職サイト「CareerSuite」をリリース。
自社の転職エージェントに接続して付加価値を高める目的であり、他社エージェントと併用して面談を行う際は1回につき5,000円の料金が発生する。
オンライン面接ツールの「BioGraph(バイオグラフ)」が録画選考の利便性を強化するために機能を大幅アップデート ~録画選考募集URL発行機能を含む3つの機能拡充を実施~
株式会社キャリアインデックスのグループ企業である株式会社マージナルが、同社の提供するオンライン面接ツール「BioGraph」の機能を大幅にアップデート。「録画選考募集URL発行機能」の他、「録画選考の応募者別締め切り日設定」「録画選考の募集期間・締め切り日の変更」機能を拡充した。
LINEスキマニ、新たに「メッセージ機能」の提供を開始 企業とユーザーのスムーズなやり取りを可能に
LINE株式会社が、企業とユーザーの「スキマ」時間をマッチングする単発雇用サービス「LINEスキマニ」において企業とユーザーがチャット上で直接やり取りができる、メッセージ機能の提供を開始。
これにより、ユーザーは出勤前の事前情報のやり取りが容易になり、出勤後の勤怠情報の修正もチャット上で連絡することが可能になった。
【月額制リファレンスチェックサービスback check】業務委託および副業形態での雇用・取引を新たにサポート開始
株式会社ROXXが開発・提供する、月額制リファレンスチェックサービス『back check』が新たに業務委託/副業特化型のリファレンスチェック項目の提供を開始。
これにより正社員雇用に限らず、業務委託および副業といった契約形態での雇用・取引における活用が可能となる。
②業務提携 2件
ジョブカン、クラウド認証基盤サービス「OPTiM ID+」と連携
株式会社DONUTSが提供するバックオフィス支援クラウドERPシリーズ「ジョブカン」が、株式会社オプティムが提供するクラウド認証基盤サービス「OPTiM ID+」との連携を開始。
これにより、「OPTiM ID+」上で作成されたアカウントで「ジョブカン」の各種サービスにシングルサインオンすることができるように。
ヒューマネージが提供する業界シェア第1位の採用管理システム『i-web』、ビデオ会議ツール『Microsoft Teams』 との連携をスタート
株式会社ヒューマネージは、業界シェア第1位の採用管理システム『i-web』と、マイクロソフト社が提供するビデオ会議ツール『Microsoft Teams』との連携開始を発表。
これにより、『Microsoft Teams』を利用する企業はWeb面接のツールを変える手間なく、面接日の設定からURLの発行~Web面接までシームレスに『i-web』上で実施できるようになり、採用活動の利便性が大きく向上する。
③実績・導入実績 6件
マニュアル&ナレッジ管理アプリ「toaster team」グッドデザイン賞を受賞
noco株式会社が提供する、マニュアル&ナレッジ管理アプリ「toaster team」が、2021年グッドデザイン賞を受賞。
マニュアル&ナレッジ管理アプリ「toaster team」は、 業務手順書やマニュアル、動画マニュアル・日報・議事録・ニュースのクリッピングなど、業務に関するさまざまな情報を管理できるオールインワンツール。
審査では異なる機能や情報粒度もシンプルに判断できる設計が評価された。
お仕事アプリmatchboxが、「2021年度グッドデザイン賞」を受賞 ビジネスモデルのユニークさが評価の決め手に
株式会社Matchbox Technologiesが提供するお仕事アプリ「matchbox」が、2021年度グッドデザイン賞を受賞。
「matchbox」は従業員、退職者、地域の一般求職者を登録し、シフトの共有から採用までワンストップで行えるアプリ。導入企業はデータベースに登録した現役従業員やOBOG、アルバイトなどすべての人材に対してシフト募集をかけることができる。また、勤務が確定した場合の雇用手続き、給与計算、支払いなどにも自動で対応可能。
審査では、退職者など、一定レベルのサービス品質を担保しやすい人を中心に登録された人財プールを活用することで、時間の調整とスキルのミスマッチを防ぐという仕組みのデザインが評価された。
タレントプール×スキマバイト(タイミーやLINEスキマニなど)とでも言うんでしょうか? 一部の職種にはかなりニーズがマッチしそうなサービスであり、ビジネスモデルも組み合わせによって既存のものより"すこし便利"な優位性があってとても面白いと感じました。
I'mbesideyou、経済産業省のスタートアップ支援プログラム『J-Startup』の認定企業に選出
「社会全体を学校にする」をビジョンに掲げる株式会社I'mbesideyouが、経済産業省が運営するスタートアップ支援プログラム『J-Startup』の認定企業に選出された。過去認定企業の2割が時価総額1000億円超になっている『J-Startup』に創業後1年4ヶ月で選出された形になる。
クラウド型勤怠管理システム【AKASHI】【ITreview Grid Award 2021 Fall】の勤怠管理部門で【Leader】を受賞
ソニービズネットワークス株式会社の提供するクラウド型勤怠管理システム“AKASHI”が、“ITreview Grid Award 2021 Fall”において、顧客満足度と認知度の双方が優れた製品に贈られる称号”Leader”を受賞。また、“AKASHI”はビジネスの最前線で注目を浴びているSaaS・ソフトウェアの中でも特に満足度・認知度がともに優れたTOP50製品にも選出された。
「デザイン思考テスト」がDigital HR Competition2021HRテクノロジーソリューション部門グランプリを受賞
VISITS Technologies株式会社が提供する、事業創造人材の発掘・育成ツール「デザイン思考テスト」が、『Digital HR Competition 2021』において、最高賞グランプリを受賞。「デザイン思考テスト」は特許アルゴリズムを用い、「本質的な課題を発見し、解決策を考え出すことができる」力、すなわち創造力を数値化可能なアセスメントツール。
KAKEAIが『2021 HR TECH TOP10』に選出! HR専門メディア「HR TECH Outlook」にて3年連続で受賞
株式会社KAKEAIが、世界有数のHR専門メディア「APAC CIO Outlook」より、アジア太平洋地域における「2021 HR TECH TOP10」の一社に選出された。編集部をはじめ業界アナリストやコンサルタントによる審査委員会により上位10社が選考されるこの賞で、同社は3年連続で選出されている。
➃資金調達・M&A・上場 0件
➄調査 4件
2022年卒採用内定動向/2023年卒採用計画調査新卒採用に関する企業調査(2021年10月調査)
株式会社ディスコは、全国の主要企業13,815社を対象に、正式内定解禁を迎えるタイミングでの採用活動の進捗や22卒採用の内定充足状況、23年卒者の採用などについて、予定や方針などを調査。以下の特徴が明らかになった。
2022年3月卒業予定者の採用、
➀選考を「終了した」53.4%、充足率の平均は76.2%。ともに前年下回った
➁前年よりも内定辞退者が「増えた」41.8%、「減った」17.5%
➂採用結果への「質は満足、量に不満」が増加し、量への不満が目立つ。
➃WEB面接の実施率は73.4%→81.0%へと上昇。課題は「志望度の見極め」
➄内定者フォローは「基本的に対面」21.3%、「基本的にオンライン」47.8%。内定後の接点もオンライン中心
2023年3月卒業予定者の採用
➀採用数「増える見込み」が13.5%で、「減る」(5.0%)を上回る。予算増加企業は20.7%
➁採用活動の開始予定時期は、前年より全体的に早まる見込み。
面接開始のピークは3月、内定出し開始のピークは4月
➂採用で注力したいことは、「内定者フォロー」が約5割で最多。
【2023年卒】就職活動の相談をしたい人は「OB・OG」が最多。口コミを重視するZ世代は、「OB・OG訪問」において、採用に携わっている人ではなく、採用に携わっていない人に話を聞くことを重視する傾向。
株式会社学情は、2023年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象に、就職活動に関するインターネットアンケートを実施。「OB・OG訪問」について、以下のような特徴が明らかになった。
・就職活動の相談をしたい人は「OB・OG(若手社会人)」が最多。次いで「人事担当者」「キャリアセンターの職員」
・OB・OG訪問で相談したい社会人トップは「志望している業界の人」、次いで「志望している職種の人」
・OB・OG訪問で相談したいことは「就職活動に関するアドバイス」が最多
・9割超が、「オンラインでOB・OG訪問をしてみたい」と回答
モチベーションクラウドのデータベースから見るコロナ禍での従業員エンゲージメント向上のポイントを公開
株式会社リンクアンドモチベーションが、「コロナ禍での従業員エンゲージメント向上のポイント」を公開。以下のような特徴が明らかになった。
・2020年4月の緊急事態宣言以降、全国平均スコアは一時上昇したものの、2021年4月時点ではコロナ禍前と同水準に回帰
・コロナ禍で、会社が持つ安定性や会社・職場での一体感への満足度は向上
・コロナ禍でのエンゲージメントを向上するためのポイントは、下記の3点 ➀職場とプライベートが近接したことによる、就業時間増加への対応
➁横で誰がどのような仕事をしているのか、また上司はどのように評価しているのかが見えにくくなっていることから、部下は公平な評価を求めている
➂上司と部下のコミュニケーションが希薄化したことで、 部下はより密なコミュニケーションを求めている
⑥その他 4件
Uniposが「組織の成果はチームみんなの成果だ」をテーマにした新CMを公開
「ピアボーナス®︎Unipos」を提供するUnipos株式会社は、「オープンで風通しの良い企業にはUnipos」をテーマにした新CMを公開。
Uniposの特長である「投稿」と「拍手」の機能を通じて、成果の裏にあるチーム全体が生み出している「良い行動」が可視化され、社内中から称賛が集まっていく様子を表現している。
SmartHRが「交通広告グランプリ2021」にて最優秀部門賞を受賞
クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を運営する株式会社SmartHRが2020年4月に実施した「ハンコを押すために出社した。」キャンペーンが、株式会社ジェイアール東日本企画が主催する「交通広告グランプリ 2021」の企画・プロモーション部門で最優秀部門賞を受賞。
サステナブル就活プラットフォーム「atteyaa(アッテヤ)」を活用し就職活動における価値観変化を図る実証実験を開始
株式会社コンピュータ技研は、甲南大学経営学部の北居明教授、ミライ企業プロジェクトの協力のもと、同社が開発中のモバイルアプリ「atteyaa」を活用し、大学生の就職活動における価値観変化を図る実証実験を開始。
この実験では、近年流行する短期インターンでは得ることのできない、企業の実態把握や実務に加え、事業上の課題を学生と共有し、企業と学生双方で課題解決に当たることで、就職活動における「大企業志向」や「ブランド志向」からどのような価値変化が生まれるかを測る。
実証実験の参加企業は、企業知名度は低いものの、事業における「高い志」を持ち、短期的な利益を目的とせず、中長期的視点でサステナブルな事業運営に取組む中小企業による授業を予定。また、『サステナブル就活プラットフォーム「attyeaa」』を用いて、企業が開催する各種イベントへの学生の参加を促し、コミュニケーションを図ることで、実証実験前後でどのような価値変化が生じるかを計測する。
運用型求人広告プラットフォーム「HR Ads Platform」において「HRアド パートナープログラム」の提供を開始
株式会社イオレが運用型求人広告プラットフォーム「HR Ads Platform」において「HRアド パートナープログラム」の提供を開始。「HRアド パートナープログラム」は「HR Ads Platform」の導入を検討している企業に提案・運用を行う販売代理店を対象とした制度。代理店と利用企業の直接契約として扱い、代理店専用の管理画面も発行されるので、代理店が利用企業の求人情報等の管理を柔軟に行うことができる。
さいごに
今週のWeekly HRTechは以上となります!
TwitterではHRに限らず決算情報を中心に幅広く情報を発信しているので、もし興味があれば覗いてみてください!
では、また来週!
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