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苦痛を紛らわすために夜中に本を読み続けた1年半の話

本を読むというと、ライターだからと言われることも多いのだけど、わたしは単純に本が好き。

高校の図書室の貸し出しカードなんて、司書さんが「あなたは本当によく読むねぇ」というくらい書いてくれた。

布団に入るのが恐怖になり、寝れなくなった

2023年〜2024年6月まで、アトピーが悪化し、相当体調が悪かった。
以下は2015〜2016年の日記だけど、症状はまぁ似てる。

布団に入り、身体が温まってくると痒くなる。
正直気が狂ったように自分の身体を引っ掻くので、どんどん布団に入るのが恐怖になった。

寝たら痒くなる。
気が狂ったようにかきむしってしまう。

どのみち痒くて寝れないので、だったら寝なきゃいい、という結論になった。本当は寝たい。寝た方が回復するって分かっているし。でも寝れないことがストレスになるくらいなら、もういっそ寝ない!と腹を括ろうと思った。

寝れない夜は暇すぎて、ラジオを最初は聞いてた。
でもラジオだけだと時間を持て余してしまい、そうだ、本を読もうと思って大好き西村京太郎先生に手を出した。

大好きな十津川警部が夜のお供に

わたしは渡瀬恒彦さんが演じている十津川警部が大好き。再放送は必ず見るくらい好き。今はテレビがないから見れないけど。

でも本は読んだことがなかった。
調べたら西村先生は生前に出版した本で647冊だそうで。
亡くなった今も新刊出ているし、先生偉大すぎる。

先生はデビュー作(1964年)から100冊目(1985年)まで20年かかっている。

で、200冊目までは7年(1992年)、300冊目までは8年(2000年)、400冊目までは6年(2006年)、500冊目までも6年(2012年)、そして2017年に600冊を突破したのだとか。

500冊の時点で81歳だったため、80歳を超えてからも147冊書いたことになる。なんだそのバイタリティ。すごいぞ先生。

で、大好きな十津川警部。
もちろん頭の中で渡瀬恒彦さん、亀さんは伊藤四郎さんで映像が再生される。

「いや〜この展開、前もあった!」がない。

100冊くらい読んだときに、「このトリック前も見たな〜がないな」と思った。200冊を超えた今も思っている。

ときどき、「残り10ページくらいなんだけど犯人捕まる雰囲気ないんだけど!!」「犯人まったく分からんのやけど!!」もある。それが見事に収束する。感動。

ドキドキハラハラする、でも読みにくいことがない。さらさら読める。
叔母は「浅田次郎先生と西村京太郎先生は飲むように読めるのよー」と表現していた。まさにそれ。

去年、体調がマックス悪いときは1日1冊は読んでいた。
本を読んでいると少し落ち着いた。

わたしを救ってくれるのは「言葉」

しんどいとき、誰かに救われるのも

仕事としてご飯を食べていけるのも(職業ライターなので)

眠れない夜に気を紛らわせてくれるのも

すべては「言葉」だった。

本屋に行くと、読みたい本だらけ。
本屋に行くと、「あぁまだ生きてられる」って思う。
読みたい本があるという生きる目的がある以上、わたしは生きると思う。

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