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バーコードのしくみ:知られていないルールと品質の秘密
バーコードという言葉を聞いたことがない人はいないでしょう。
商品のパッケージに記載されており、レジでリーダーを使ってピッと読み取るあれです。
ただ、多くの方はなぜあのバーコードで読み取れるのか不思議に感じないでしょうか?
だってただの棒線がたくさん書かれたものですよ?人間からしたらなにがなんだかわからないですよね。
そんなバーコードにもきちんと技術が詰め込まれているんです。
ということで、今回は誰もが見たことあるけど、実はあんまりよく理解していないバーコードについて紹介してきたいと思います。
そもそもバーコードとは
バーコードそれ自体の説明は不要かと思いますが、あのバーコードはどのような原理で表現されているのでしょうか?
実はバーコードの世界には数字をバーコードに変換するルールが決められており、そのルールに従ってあのような棒線の集まりを作っているのです。
おそらく多くの方はそんなルールを見たことも聞いたこともないかと思いますが、今回は雑学になるようなバーコードのルールを紹介していきましょう。
はじまりと終わりには空白が必要
バーコードリーダーは光をかざしてバーコードを探します。
それではいったい何をバーコードと認識するのでしょうか。
実はバーコードはただの棒線の塊のように見えて、その空白部分も重要なんです。なぜなら、バーコードのすぐ隣に関係のない棒線が記載されていたとしましょう。
するとバーコードリーダーからしてみたらいったいどこからどこまでが今回読み取りたいバーコードなのかわかりませんよね。
そのような理由からバーコードの左右の端には必ず決められたサイズの空白を用意しなければならないという決まりがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1694329442261-t439RYsx1Q.png?width=1200)
例えば枠線ギリギリの位置にバーコードを印刷してしまった場合、枠線とバーコードの違いをバーコードリーダーが認識することができずに正しく読み取ることができなくなってしまうんですね。
スタート・ストップキャラクタ
バーコードであることが認識できたら次にデータの始まりを調べる必要があります。
ここで重要になるのがスタートキャラクタとストップキャラクタです、これがデータの始まりと終わりを識別するために必要になります。
チェックディジット
最後の数字はチェックディジットといって、保存したい数字を使って計算される確認用の数字なんです。
チェックディジットはある決められた数式によって計算することができます。大事なのはその数式よりもチェックディジットの存在の方でしょう。
線幅が不鮮明で、バーコードリーダーが読み取った数が間違っていた場合、計算式により導出される数字とチェックディジットの値が異なってしまいます。
例えば、GTINと呼ばれるコードのルールを使ってチェックディジットを計算すると、メインのコードが123456789012の場合はチェックディジットが8となります。
バーコードを読み込んだとき1234567890128と読めればチェックディジットが正しいためOKですが、仮に1234567890127とか1234567890129などと呼んだ場合、何か間違っていると気づくことができるんです。
詳細な計算はリンク先をご覧ください。
このようにチェックディジットを確認することで、読み取りが間違っていたことがわかりますよね。
バーコード読み取り時の信頼性を上げることができます。
バーコードにも品質がある
バーコードの品質というとなんだがよくわからないなと感じる方が多いでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1694330672723-1Vjhg9MIDG.png?width=1200)
バーコードの品質とはバーコードがどれくらい鮮明にクリアに表示されていてリーダーで読み取れるかの指標になります。
バーコードリーダーではバーコードの線幅をスキャンして、そのバーコードに隠れた数字を読み取ります。
バーコードを印刷するプリンターが壊れていてバーコードが不鮮明になっていた場合、バーコードリーダーは正しく線幅を認識することができず、数字を読み取ることができません。
バーコードの品質レベルには規定があり業界によっても異なるかと思いますが、ある一定レベルを超えていなければ製品として出荷できないという事態になります。
高々バーコードといえど、そのバーコードをユーザーがピッとスキャンした時に正しい情報が認識できなければ大問題です。
そういう意味でもバーコードの品質というのは重要です。
バーコードを設計する技術者は、どのくらいのサイズで表示すればいいか、どのようなプリンターを使えばいいか、印刷物とインクの相性は問題ないかなどを確認しながら記載方法を考えなければなりません。
最後に
今回は誰もが見たことあるけど、あんまり知られていないバーコードの秘密について紹介しました。
意外と奥が深い世界と感じられたのではないでしょうか?
今回は紹介しませんでしたが、バーコードには種類がたくさんあります。
バーコードによってもさまざまな種類があるのでもしよかったら、よく観察してみてください。また機会があったらいろんな種類のバーコードについても紹介したいと思います。