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アイと夢の部屋 vol.1 私たちらしい大人を目指して

【月に住む架空のキャラクター、マルエリナ(左)とフィーナ(右)が就寝前に毎回異なる物事やテーマについて語る対話式エッセイの第一回目。】


今回のテーマは「わたしたちらしい大人について」


マ)恋っていつかすると思う?

フィ)え、?全然わからないわ。映画でみるとすごく素敵だけど。お母さんやお父さんみたいなことでしょ。私にはまだわからない。エリナちゃんは?

マ)私もわかんない。エイテリアンツさんとメインメアリーさんは知ってるみたいだけど。

フィ)そうだね。あの2人はオトナだよね。ぜんぶが。

マ)大人って何だと思う?

フィ)うーん。自分のことぜんぶわかってる人かな?

マ)そしたら私ずっと大人になれないや。自分のことぜんぶわかるなんて思えないもの。

フィ)そうね。私たちが住んでる月もほんとはぜんぶ自分のことわかってないわよね。

マ)ふふふ、フィーってときどき不思議なこと言うよね。

フィ)エリナちゃんは実は頭いいよね。いつも教養なんてないって言ってるけど。

マ)そんなことないわ。頭がいいっていうのはルナとかミラのことだよ。

フィ)ルナは博識だし、ミラは好奇心の塊みたいな人だよね。それで言うとエリナちゃんは世界を知らないって知ってる人かな。

マ)何それ。

フィ)なんか無知の知ってやつ。ソクラテス。

マ)聞いたことあるかも。この世には色んな「頭がいい」があるってフィーは思ってるんだね。

フィ)ええ。そうよ。得意なものってそれぞれ違うと思うんだけど、どの人だってそれに胸を張って生きていくことができるわ。それと同じように「頭がいい」にも色々あるのよ。

マ)ふーん。じゃあ各々自分が得意な「頭がいい」や自分がこうなりたいっていう「頭がいい」をのばしていくと楽しいのかもしれないわね。

フィ)そうね!すごくそう思う。だから「頭がいい」とは違うけど私も得意なことや好きなことを突き詰めていこうと思って。

マ)フィーは占いとスケートだよね。私はピアノとクラシックバレエ。最近チョコレートも好きだから、ちょっと勉強してみたいな。いつかお店もやってみたい!なんか楽しくなってきたかも。

フィ)でしょでしょ。エイテリアンツさんやメアリーさんみたいな大人になれるかはわからないけど、私たちらしい大人になっていけばいいよね。

マ)うん!そう思う。そのほうがきっと楽しい。自分らしく生きていればそのうち恋もわかるようになるかもだし。

フィ)ええ。それにわからなかったとしても何も問題じゃないしね。きっとそればかりが大人ってことじゃないから。

マ)うん。そう思う。ねぇそろそろ眠くなってきたよね。

フィ)うん私も。そろそろ眠ろっか。

マ)うんおやすみ。

フィ)おやすみ。


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マリヤ・トウゴウ
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