74kインスタグラマーフレンチシェフ×ガチ中華=鉄鍋ブイヤベースは、店を出したい若手シェフを「応援する」レストラン
「Food HEROes U-30 COMMUNITY」という30歳以下の料理人(または食に携わる人)限定のオンラインコミュニティを主宰者として開設して11月で1年になります。現在は、36人のメンバーがいて、それぞれの個性もわかりはじめたこともあり、メンバーと一緒にイベントなどを初めています。
「鉄鍋ブイヤベース」はその取り組みのひとつ、Food HEROesメンバーでフレンチシェフのたくまさんと、「ガチ中華」のキャッチコポーで知られる中国東北料理の名店「味坊」がコラボレーションした企画です。
「鉄鍋ブイヤベース」でシェフを務めるたくまさんは、Instagram(フォロワー7.4万人!)を拠点に、YouTubeなどでフレンチレシピを紹介する料理人です。とくにインスタのリール動画がおもしろくて、「フォローしている!」っていう人も多いかもしれません!
岡山県出身のたくまさんは、東京のフレンチで修業していましたが、コロナ禍で一度、帰郷。地元のレストランでシェフを務めたあと、自分の店を出すことを目指して再上京してきました。現在は、フリーの料理人として出張料理やイベントシェフの傍ら、SNSで家庭でも作れるフレンチレシピを発信しています。とくに、モテる男の子に向けたコンセプトは秀逸で、ついつい見てしまうコンテンツ力のあるリール動画が魅力です。
たくまさんのInstagram こちら
今回、コラボをお願いしたのは、中国東北料理の人気店「味坊」さん。味坊のなかでも2号店にあたる湯島の「味坊鉄鍋荘」をお借りしてイベントをします。おしゃれなフレンチコースを中国製の鉄鍋を囲んで食べるというちょっとおもしろい体験のイベントになっています。
メニューはこんな感じです。
南フランスの港町マルセイユの名物料理で、たくさんの魚介類を煮込んだもので「トマト味の魚介鍋」というとわかりやすいかもしれません。この料理を中国製の鉄鍋でとりわけながら食べます。
写真は、ニースで食べたブイヤベースですが、こんなおしゃれなフレンチ料理を、ガチ中華の空間で食べるとか、めっちゃおもしろくないですか?
あと、「ラム肉のペリメニ」はぜったい食べたい! 「ペリメニ」はロシア風の餃子で、味坊の名物料理「ラム餃子」を使ってフレンチ風にアレンジして提供します。クリームチーズ、ゆず、出汁、醤油、ハーブを使うということですが、どんな料理になるのか想像できません!
たくまさんは、ワインインポーター「モトックス」のアンバサダーを務めていることもあって、ナチュラルワインを中心にしたセレクトで、料理に合わせていきますので、ワイン好きの方にも楽しめるイベントになると思います!
夢を実現させたい!応援するレストラン
今回のイベントは「味坊」のオーナー・梁さんから「独立したいという夢があるFood HEROesを応援したい、一緒に何か一緒にできないか」とお声がけいただいたのがきっかけでした。
お話を聞いてすぐに思い浮かんだメンバーがたくまさんでした。たくまさん自身が独立を目指していることを聞いていたこともありますし、何よりInstagramを中心につくりやすいフレンチレシピを発信している真意が「大好きなフランス料理、ワインをもっとたくさんの人に知ってもらいたい」という料理への感謝と愛情にあふれた料理人だったからです。
たくまさんが東京で勤めていたお店が虎ノ門にあった「ピルエット」というフレンチレストランです。このお店のシェフだった小林直矢さんは、じつは親交があって、お店にを何度も利用していたこともあります(プライベートで同窓会の開催をお願いしたことも)。
懐かしいピルエットの写真を探し当てたのでのっけておきます。
ピルエットの料理は、良い素材を意外な直材を組み合わせてシンプルに調理するのが魅力だったと思うんですが、たくまさんのインスタでの料理を見ているとどこか共通点があるように感じました。
修業先で得たことをしっかり自分のものにしているあたりは、吸収力が早いなと感じたとともに、僕自身もピルエットの料理が好きだったので、たくまさんがつくるレストランの料理と食べてみたいという個人的な思いもありました(今回1万円を越えるコースにしたのも、コースで食べたいという僕個人の願望がたっぷり反映されています)。
ちなみに、こちらが8月にたくまさんが開いたワイン会での赤牛のロースト。シンプルなスタイルは、ピルエットの面影があるように感じます。
ほかにもピルエットのシェフの小林さんと梁さんが「ラムバサダー」というオーストラリア産ラムのアンバサダーを務めていたこともありました。ナチュラルワインの文脈も、たくまさんと味坊が両方持つものでもあり、結果的にはベストな組み合わせなんじゃないかと思っています。
近年の料理人の働き方に、フリー料理人やSNSインフルエンサー料理人のような活動の仕方があります。
今回、たくまさんにお願いしたのは、決められた場所でしか食べられないたくまさんの料理を、いつもよりも開かれた場所で食べてもらえたら、たくまさんにとってもいい経験になるかと思いました。
たくさんの方に食べてもらうことが、店を出したい(おいしいワインを入り口に人が集まる場所、その先においしい料理があって、気づいたらそれがフレンチだった、というようなお店を出したいそう)というたくまさんの夢の実現に近づく大きな経験になります。
味坊さんとは、引き続きたくまさんとともに独立に向けての取り組みを展開していく予定ですので、こちらもお楽しみに。
若手料理人の料理を食べたあなたの一声が、その人の希望を支えて、未来の料理人や新しいお店を生むエネルギーになる。「応援する」というレストランの楽しみ方の可能性を感じてもらえたらうれしいです。
まだお席がありますので、ご予約お待ちしています!
(しつこいですが、こちらが予約フォームです)