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【写真館815】秋の夕日が照らし出すもの

今日の一枚はコチラです。

11月末の名古屋城正門前の様子です。午後3時過ぎに撮ったのですが、西から差す陽がまだこのときは暖かさを残しているように見えます。夏とは違う、横からの光線は木の葉たちの姿に違った趣を与えていて、季節が移ろっていくことを、言葉ではないところで気持ちに刻み込んでいくのです。

春は桜に気持ちをもてあそばれますし、夏は日差しが強すぎて光線を辿るより先に日陰を探します。冬は寒くて、視野も狭窄に陥りがちですし……そんなことを思っていると、太陽の光のもたらすうつくしさを堪能できるのは、実は「秋」だけなのかもしれません。

この橙色のあたたかみがこの刹那だけのものであることを知るから、余計に秋は、いつもは忘れているせつなさやさびしさを浮かび上がらせる。そして、それらもぎゅっと抱き締めたまま、冬に向かうよう諭されている。この景色をみていると、不意にそんな気持ちが湧き上がってきて……「傷もまた、私」と柄にもなくセンチメンタルなことばをひとりごちたりするのでした。


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えりた
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