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【えりた書店】

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元書店員で、雑食系活字中毒者のえりたが「おもしろい!」「好きだ!」と思った本をジャンル問わずにご紹介。売れ筋の本も、ひっそり輝く本もステキポイントをずっしり掴んで書いていきます。…
一か月で10本の書評を放り込みます。記事単体では300円ですから、マガジンの方が絶対にお得。また、…
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2022年12月の記事一覧

■「ただそこにいる」ことのたいせつさを―姫乃たま『永遠なるものたち』

色覚についての本を読み 色覚が人それぞれであると知ったとき 強烈な孤独感に襲われました。 隣りにいるこの人と まったく同じものを見ることはできない。 そして、その人が見ているものを トレースのように正確に知ることは 絶対にできない。 もちろん、感じ方は人それぞれで まったく同じことはない、なんて 当たり前のこととして 何の違和感もなく理解していていました。 それでも。 色覚について知ったとき感じた 強烈な孤独感は 私を奈落の底に落としたのでした。 それからずいぶん時間

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