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ぼーっと、答えの分からない問を考える
人の記憶はあやふやだ。
あのとき何色のトップスを着て、なんの模様のスカートを履いていたのか。
あのときの言葉は、誰が言ったものだったか。
もう今は、どれが正解だったのか答え合わせすることが難しい。
断片的に覚えている昔の記憶を家族と喋ったとき、「そうだったっけ?」と言われたり、わたしが覚えていないことを言われて「そんなことあったっけ…」
と思ったり。
昔の記憶は自分で何度も考える内に固めてしまって、良いように曲げて覚えて、事実じゃなくなっていることも多い。
事実に基づいた100点満点の正答は分からないから、もはやわたしたちの中での正答しかない。
わたしの笑ったときの目が「まりもっこりみたい」って言ったのは、
自分の自虐だったのか、はたまた当時のクラスメイトのイジりだったのか。
陽だまりを眺めながら、答えの出ない問を考えている。
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