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野菜の美味しさに驚き癒される。それは極上のエンターテイメントでした
ここでお食事するためだけでも京都を訪れたい。
そう思えるレストランがあります。
京都駅前に位置するホテル、ザ・サウザンド 京都のイタリアンSCALAE。ここで愉しめる野菜をメインにしたコース「Plant Forward Kitchen(プラントフォワード キッチン)」。提供される野菜はスタッフの皆さんが畑に足を運び、農家さんと共に土づくりから収穫までに携わっているのだそう。
前方にキッチンが見える素敵なカウンター。カウンターに座ると視界が広くて心地よくて、思わず深呼吸。
メニューは最後まで野菜のラインナップ。芝原シェフのお料理を知り尽くした、岩田渉ソムリエセレクトのワインを愉しむペアリングコース。ワクワクの始まり始まり。
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岩田ソムリエに注いでいただいた一杯目は、シャンパーニュ地方アンボネイのEgliy-Ourietミレジム2005。一杯めからこんな素敵なシャンパーニュが。華やかで甘い香りと旨味に一気に気持ちが高まります。
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あわせる聖護院蕪は、ラビオリ仕立て。アニスに、ディルとの蕪の葉の鮮やかなソース。あまりに複雑でうまみの余韻が長いので、調味料を聞いたところ、塩麹にバルサミコに日本酒に…。美味しさの溜息が止まりません。
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お次はカリフラワー。ラベンダーの香りを付けたカリフラワームース。ムースの中には、ピクルスにしたカリフラワー。この香りと食感と味のコントラスト、笑顔にならない人はいないだろうなあ。
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あわせるワインはギリシャ サントリーニ島のアシリティコ。きれいなレモンイエローの色のイメージそのもの爽やかなワイン。でも飲みごたえはありリッチさもある。お料理と同じコントラストを感じて、さらに笑顔になってしまう。
白菜。何時間もかけて旨みを閉じ込めた白菜。
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この旨み爆弾には唸りました。リコッタのソースとガラムマサラが媚薬的に。ワインはコンドリュー。ヴィオニエならではの旨味とのペアリング、合わないはずないですね。
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堀川牛蒡。リゾットの中に歯ごたえの感じる牛蒡とチップス状にした牛蒡。いい意味での土の香りが口いっぱいに広がり、ワインが進みます。イタリア バルベラ・ダルバのBarla2017。こんな美味しく滋味深いバルベラは初めて。
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加茂葱。口の中で溶ろけるような葱と、その場で焼いて供してくれる葱。両方とも同じ葱なのに、どうしてこんなにあなたたちは違うの?と思えてしまう。野菜の個性を最大限に引き出すシェフの愛情を感じる一品。あわせるのは、私の大好きなオーストリアのグリューナー・フェルトリーナー。塩味と酸味のバランスがエレガントなワイン。葱に優しく寄り添ってくれました。
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玉葱。と言われて出てきたのがこちら。ギュッと旨みを凝縮した玉葱が丸ごと入ったブリオッシュに、岡山吉田牧場のチーズを惜しみなくかけてくれる贅沢さ。玉葱をこれだけ旨み爆弾にするためにかかる時間と手間は想像を絶します。
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金時人参。席に着いた時に目の前にあった赤い物体はこれだったのですね。この日のメイン料理です。
何時間もかけて焼き上げた金時人参に、ピューレと赤ちゃん金時人参を添えて。もう色からして気分が上がるでしょう。人参は食べ応えがあり、複雑な味わいで、お肉料理並みの満足感。合わせるワインは、カリフォルニア・サンフランシスコのアーバンワイナリーDonkey&Goatのピノグリ100%のオレンジワイン。色合いはもちろん、ナチュラルな味わいが金時人参に寄り添ってくれました。
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菜の花はパスタで。女子二人なのに「大盛でお願いしますっ」て頼んでしまいました。目の前で菜の花と合え、マグロのからすみをたっぷりとかけてもらいいただきます。唸りながら完食です。
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さあ、デザートタイムです。南アフリカのデザートワイン。甘味の中に酸味も感じ、口の中でとろける。目の前でパティシエが作ってくれるパッションフルーツのソルベ、黒トリュフを使ったデザート。最後まで至福過ぎました。
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収穫、調理、全てベストなタイミングを捉えて旬を提供することは至難の業だと思います。半端ないこだわりと料理とチームへの愛情がなければできない仕事。そして、岩田ソムリエと芝浦シェフの最強コンビから生まれる至福のペアリングは極上のエンターテイメントでした。
コース名にある「Plant Forward」とは、植物性の食材をメインとして、環境のことも思いやる食スタイルのことなのだそう。次の日の胃もたれもないし、これからおうちでも実践していきたいと思います。
身も心も満たされ、友人と二人、京都タワーを眺めスキップしながら帰宅しました。また季節を変えて、仕事がんばって、ここに帰ってきたいものです。
芝原シェフのnoteはこちら