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私のもとに神様が降りてきたお話。第4話
何者でもないアラフォー独身女性の日常に、ある日突然神様が舞い降りる。 以来、私の人生は一気に動き出してしまった。 さまざまな葛藤をしながら導かれるように進むなかで、自分の道を見つけていくお話。
会社員のかたわら、週末にスピリチュアルカウンセラーとして活動していた私。
活動拠点は地域のコミュニティ。
子どもたちやママたちが話しに来てくれる憩いの場として、和気あいあいやっていた。
そんなある日、もうここではないと、ふと思うのだった。
ビジネスの拡大を図りたい。
もっと頑張りたい。
野心が芽生えはじめたころ、私は起業コンサルタントAと出会う。
SNS界隈でカリスマ的存在だったA。
硬派で真面目な雰囲気と、クライアントを活かす的確なコンサルが人気で、
女性から信頼があつい人だった。
初めて会ったとき、Aはきれいごとや、耳障りのいい言葉で誤魔化さない人だと思った。
以来、私はAにビジネスを伴走してもらうようになったのだ。
しかしこの選択は、波乱の幕開けだった。
・私の起業人生がはじまる
Aにビジネスを伴走してもらうようになって、私の起業人生は一気に動きだした。
例えば、ブログを書き始めて早々に商品が売れはじめたのだ。
お茶会をひらけば満席、カウンセリングや講座に流れるお客様も増えた。
想像以上に忙しい日々がはじまった。
これまで数カ月に1件お申込みがあるかどうかの状態が、圧倒的な変化である。
この変化はビジネスのノウハウを学んだのもあるが、等身大の自分を書くようになったからだと私は思っている。
それまでよそ行きの顔を見せていたからだ。
良く見られようとして、背伸びをしていた。いつもの自分を出す勇気がなかったのだ。
それを止めたとき、伝えたい人たちに届くようになった。
そして半年後には、売上が当時働いていた会社員の給料を越えた。
全国、海外からもお申込みをいただくようになり、あちこちに出張するようにもなった。
(海外は、海外在住の日本人がほとんどであった。)
好きなことを仕事にしている楽しさと、想像以上の速さでビジネスが拡大する怖さも感じながら、
ひたすら邁進していた。
こうして私は、順調に売り上げを伸ばしていくのだった。
・Aという人
Aはいつもたくさんのクライアントに囲まれていた。
Aのように会社員から起業して売上を伸ばしつづける起業家を、たくさんの女性が憧れていたのだ。
私もその一人だった。
Aは年2回くらいイベントも開催していて、毎回数百人は集まった。
好きを仕事にする人たちが集まり、それぞれのサービスをお得に体験できるのがイベントの特徴である。
途中で、音楽ライブがあったり、料理家の手料理が振る舞われたりもする。
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私もオーラ鑑定や守護の声をお伝えする人として、お弟子さんたちを連れて出店させてもらったことがあった。
(独立後、私にはお弟子さんが数人いた)
お昼休憩すらとれないほど、たくさんのお客様がきてくださった。
出店者それぞれで集客もするのだが、これほど多くの人たちが集まるのはAの信頼があるからに他ならない。
この人数を集客するのも、企画運営も、かなりの準備と労力である。
Aはほとんどを一人で対応していた。
それでみんなを笑顔にして、たくさんの新しい縁も繋いでいたのだ。
そういうことを涼しい顔でやってしまう人だった。
私はAを尊敬していた。
・見えないものを視る講座で、独立へ
見えないものを視る力というのは、どんな人も持ち合わせている。
こんな話をすると驚かれるのだが、
もともとあちら側にいた私たちにその力がないというのは不自然なことなのだ。
誰もが例外なくあちら側の世界からやって来て、あちら側に戻っていく存在だと私は思っている。
そう思うようになったのは、幼少期から見えない世界が身近にあったことが理由にある。
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私は昔から不思議な体験をしてきた。
亡くなった人が現れて会話をするとか、いるはずのない場所でいるはずのない人を見かけるとか、そんなことは日常的にあったのだ。
次の瞬間にはもう居ない、といったやつである。
以前、同僚と一緒にその状況に出くわしパニックになっていた。
同僚は初体験だったらしい。
一方で、危機一髪のところを助けられた体験もある。
階段から転げ落ちたときに柔らかいものに包まれて助かったり、
車がぶつかる寸前に引っ張られて無事だったり、
大怪我をする状況で無傷というのが何度もあるのだ。
(自分が運転する車が何かに引っ張られたのは驚いた。
無論、一瞬の出来事であとからじわじわとだが。
一緒に乗っていた友達も目をまん丸にして固まっていた。)
そんな経験をするうち、この世界を見える側だけで解釈するのは不可能だと思うようになった。
この世界とあちらの世界は重なり合っている。
だから人は、何かのタイミングで2つの世界を同時に見てしまうのだと思う。
そして、ときとして私たちの運命すら変える力があるのだ。
つまり主体はあちら側にあって、ここは仮の世界なのではという話である。
私は、その可能性が高いと思っている。
それならば、両側から見なければ物事の本質などわからないのではないだろうか。
少なからず両側を垣間見ている私は、何かしらの形で世に伝える必要があるのかもしれない。
そんなよくわからない使命感があり、
見えないものを視る講座をつくった。
どんな人でも守護からのメッセージが受け取れるという講座である。
※おどろおどろしいものが視えるようになる講座ではない。
これが世の中の需要と合致して、リリースしてから多くのお申し込みをいただくようになった。
当時は土日だけで活動していたが、平日に会社を休まないといけない日が増えて、まもなく独立することになる。
・思わぬ壁にぶつかる
スピリチュアルという目に見えないものを扱っていると、認知が広がるにつれて少々困るお客様に出会うようになった。
言ってほしいことを言ってくれないとか、当たるかどうかを確かめたいとか、
悩みを解決してくれるんですよね?やってみてもらえます?
というスタンスの人である。
人違いで申し込んじゃいました・・なんて人もいたし、初対面で友達感覚な距離感の人もいた。
正直、このようなお客様に会うと削がれるものがある。
守護のメッセージとは本来の自分を生きるヒントである。
こちら側の望みを叶えるものではない。
結果叶う場合がある、というだけである。
何かを誤魔化しながら生きている人には、耳の痛いメッセージを受けとるときもあるのだ。
だが、スピリチュアルと聞くとなんでも解決してくれる奇跡のようなものをイメージされる傾向が強い。
そのイメージが先行して、しばしば困るときがあったのだ。
しかし、自分が商品をつくり集客している以上、お客様は自分が引き寄せているというのがAの教えである。
自分が違う方向に進んでいるサインだと捉えて、売り方を再考したり、発信内容を変えたり、軌道修正しながら進んだ。
だが、なかなか手応えを感じられない。
Aのもとには、困るお客様というのはほとんど来ない。
どちらかというと真面目で、きちんとした方が来ているのだ。
スピリチュアルではないのも理由だと思うが、そもそも下手なことを言ったらシバかれそうな圧がある。
その圧が抑止力になっていると私は常々思っていた。
Aを前にするとちゃんとしなくてはと背筋が伸びるし、言葉に気を付けなくてはと勝手に思うからだ。
Aにもそのことを指摘された。
私は気軽に話せそうな感じがして、失礼なことを言っても許されると思わせている可能性があるらしい。
気軽に話せるのは長所だと思っていたが、とんだ短所である。
以降、圧をだす努力をしてみたが失敗に終わった。
来てほしいお客様までよせつけないオーラが出てしまった。
自分をどう見せるかについては、認知が広がってきてから苦労した部分である。
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・私の弱点と、波乱の予感
Aはいつも自分が揺るがない。
何事においても自分のやっていることに根拠があるから、どんなお客様が来てもネガティブに引っ張られることがない。以前そんな話をしていた。
だからこそあれだけの人を惹きつけるカリスマ性があるのだろう。
一方で、私はいちいち揺らいでしまう。
やっていることに根拠はあるつもりだが、思わぬ攻撃をくらうとそれなりにダメージを受けるのだ。
もっと良い方法がなかっただろうか、
違う伝え方をすれば避けられただろうか、など
自分のスキル不足を責めるし、落ち込んでしまう。
そんなことを繰り返す私は、まだまだ未熟だとよく言われた。
Aの言うように、起業したらこんなことで揺らいでるわけにはいかないのかもしれない。
いろいろな面でAから学ぶことがたくさんあった。
この頃は仕事のことだけではなく、個人的なことも含めてさまざまな話をAとするようになっていた。
そんなある日、まさかの事態が起こる。
Aと公私にわたり関わってきたのを心底後悔することになった。
つづく