年明けの大焦り
『お父さんたちの介護のことは、どう思っとるとか。』
『A(私の妹)と話し合ったりしたとか。』(熊本弁です)
突然、険しいような、悲しそうともとれる表情で私に質問をしたのは、70代前半の実の父でした。
今年の正月、子供を連れて実家に帰省したときだったと記憶しています。これは本当に、ふいに心臓を平手でベシッとひっぱたかれたようなショックにも近い驚きでした。
自分たちの介護について、姉妹で具体的に話し合いをしているのかという、質問でした。正直まだ何も考えていなかった私は、内心非常にうろたえました。うろたえて、「そーんな!まだお父さん大丈夫でしょう!まだ私達は子育てせんといかんし。」みたいなことを言ったと思います、きっと、たぶん。
私の子供は上が小学4年生、下の子が小学1年生。まだ手がかかります。妹なんて、一人目の子がようやく1歳を迎えたばかり。
私たち姉妹の頭は子育てのことで、そんなことはまだ考えられない。
とはいっても、親が70代になったので気にはなっていました。
私が10代の頃から好きだった坂本龍一さんも71歳で今年亡くなりました。悲しかった。
そして坂本さんの訃報を聞いてすぐに父のことを思い出しました。父は大丈夫だろうかと。父もひとつくらいしか歳は変わらず、大きな病気はしていないのですぐにどうこうなるとは思いませんが、それも分かりません。
次の帰省で妹に会ったときは、こそっと話題をふってみてみようか。
親の老後を考えねばならない歳に私もなったんだなと、そりゃあ、白髪の量も増えるよねと納得したものでした。