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「当時者会」に初めて参加 zoomは"弱者”の世界も変える

今日初めて、ある「当時者会」に参加させて頂きました。当時者会とは持病や不調、悩みなどを抱える本人、その家族、医療・介護関連従事者などが特定のテーマのもとに一つの場所に集まって、気持ちをシェアしたり、情報交換をする場のことです。

「患者会」とか「●●サロン(例:がんサロン)」とか、そういう呼び方もあります。

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以前「認知症カフェ」に参加したくて、自宅近くで探してみたのですが、ハードルは高いもの……。参加申し込みをしようとなると「うーん…忙しいからやめておこうかな」とか「1人参加だし、どんな空気感か分からないし……」「(認知症の家族が身近にいるとか、そういうわけでもないのに)私が行っても大丈夫かなぁ」「場所、遠いなぁ……」といった、時間的・心理的・距離的ハードルが、すごーく高くて結局参加申し込みをせずじまいでした。

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じゃぁ、なんで今日は参加をしたか?というと、オンライン開催(zoom)だったからです。オンライン開催だったら、会場まで往復する時間的・距離的なハードルはゼロ。さらにオンライン開催の最大の利点は、心理的ハードルがほぼ無くなることです(ゼロとは言えませんが)。

「当事者会」の主催の方に「zoom開催になって、参加者は増えたんですか?」とお聞きしたら「かなり増えましたし、参加者は一気に全国に広がりました」と仰ってました。これまではオフラインイベントだったので特定のエリアのみでしか開催ができず、他のエリアでの開催についてちょうど試行錯誤をしていたとのことでした。

コロナになって、多くの当時者会やサロン、患者会などがオンラインで開催されるようになっています(もちろん、オンライン開催という選択をせずに、当面開催を中止にしているところもあります)。きっと、私のように「参加してみたいけど、でも……」という方々が一気に参加しやすくなったのではないかなって思います。

オンラインでのコミュニケーションが “特別なこと” ではなく“いたって普通のこと” として社会に定着していけば、当事者会とかがんサロン、患者会などに限らず、さまざまな「社会的弱者と呼ばれる人たち」の社会参加を一気に促せるようになるはずです。今や自宅にいながら、飲食店で働くことができてしまう時代ですしね。

コロナになってから、やたらとオンライン技術を使った「リモートワーク」や「オンライン診療」がフォーカスされてますが、「社会的弱者と呼ばれる人たち」のコミュニケーション術や社会参加、社会とのつながり方だって大きく変化していくはずです。

例えば「リアルでの人とのコミュニケーションは苦手だけど、オンライン上でのコミュニケーションだったら大丈夫」「家の外に出るのが怖い。家の中にいる状態だったら人とのコミュニケーションができる」といった人たちにとっても、オンラインが果たす役割は大きそうです。

ひょっとしたら、ひきこもり問題とか、孤独死問題とか、そういった社会問題も、オンラインが大きな役割を果たしていくのかもしれません。

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