叶わなかった6年越しの片思い
「それでもいい それでもいいと思える恋だった。」
HYの365日を聞きながら何度涙を流しただろうか。あなたのことが大好きで、あなたのことを考えない日なんて一日もないくらい大好きだった。
小学生のころからあなたはお調子者で、みんなの人気者だった。この頃は、あなたに対して自分がこんな気持ちになるなんて考えたこともなかった。
中学生になったあなたは、駅伝の選手で一生懸命走る姿がかっこよかった。そして、私の中では勉強もスポーツもできるあなたは、私のライバルで一番負けたくない相手だった。でも、あなたが脚に包帯を巻いて走っている姿を見て、私はいつもあなたと代わってあげたいって思っていた。
高校生になって、私とあなたは別々の高校に行った。でも、図書館に行くたびにあなたに会えるのが嬉しかった。相変わらず努力家で、いつも負けたくないって思っていた。勉強に対してまじめで、一生懸命な姿がすっと頭から離れない。
大学生になって、facebookかな、あなたが自分の好きな「魚」について大学で勉強してるって知った。自分の好きなこと・情熱を追求するって、あなたらしいと思った。
あなたの姿はいつも輝いていた。だから、いつも追いつきたいと思っていたんだ。でも、追いつけないってわかっていたから悔しかった。
私が初めて自分の気持ちを伝えたのは、中学2年生のバレンタインデー。卒業した小学校に呼んで、だれもいない校庭でチョコを渡した。なんて言ったかは覚えてないけど緊張して心臓が飛び出そうだった。
でも、返事は来なかった。
だから、悔しくて悔しくて、もっと可愛い女の子になりたいって思った。もっと、可愛くなってあなたに振り向いて欲しい。
そう思って、私はダイエットを始めた。炭水化物を抜いたり、サラダだけで生きた。夕ご飯は食べないことも日常茶飯事だった。陸上部だった私は、赤血球のヘモグロビン数値が異常になってしまって極度の貧血と診断された。めまいで倒れそうで、入院しなければいけないというところまで来ていた。
それと同時に、私は心と身体のバランスが取れなくなっていた。食べては吐いて、吐けなかったらひたすら罪悪感に苦しんだ。学校に行けなくなった。自分のことが大嫌いになって、ひきこもりになった。ストレスがひどくなって、生きる希望をなくした。
あなたにどうしても振り向いてもらいたいって思ってた。可愛くなりたい、という気持ちが私を苦しめた。あなたにのことがスキになればなるほど、私は自分のことがキライになった。そして、自分のことが信じられなくなって、受け入れられなくなって自分に絶望した。
そして、私は大好きだった彼にまた気持ちを伝えた。今度は、はっきり「付き合えない」という返事をもらった。
もう、その時は心も身体もズタズタだった。
恋愛が私の人生を狂わせた?
その答えは今でも、わからない。
恋がこんなにも、私を苦しめるなんて思わなかった。自分がこんなにも人を好きになれるなんて、知らなかった。この6年間とても苦しかった。
私が、ワタシではない誰かになることはできなった。でも、私は、頭の中で想像したアナタが好きな「だれか」になろうと頑張っていたんだ。いっぱい努力したつもりだったけど、結局失敗した。
でも、私はその「だれか」になることができなかったから、私は「本当のワタシ」を探すことにした。
叶わない恋だった。
叶わない恋だったけど、あなたのおかげで私はたくさんのことを学んだ。
あなたのおかげで、私は今もっと自分らしく輝いているって胸張って言える。
そして、あなたもあなたらしく輝いているって信じてる。
やっとこれを文字として表現できる今、あなたと自分にありがとうと伝えたい。
「それでもいい それでもいいと思える恋だった。」本当に、そんな恋でした。