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47歳のインターン経験が最高だった

会社員を辞めて、独立して仕事をするようになって10年以上が過ぎた。

独立って、やりたいことや夢があって、計画準備をして、意気揚々とするものだと思っていた。

私の場合、全然意気揚々としていたわけではなく、独立の道が「あちら」からやってきてしまった。
当時はmixi全盛期で、『ブログ』なるものが世の中に周知されたばかりだった。
要するに、友達のみの空間で何かを発信するのではなく、全世界発信がようやく広まり始めた、みたいな時代だ。

私が日頃の学習内容をまとめた、拙いブログを読んでくださった方から、仕事の依頼がきたのがことの始まりだった。
現代なら普通のできごとのように思うが、当時はそんな依頼はめちゃくちゃ疑ってかかるしかなく、わざわざ大阪から東京まで会いにきてくれた企業の社長さんに、おそるおそるに会いに行った日を今でも忘れない。

要するに、その依頼主の手を握って以降、仕事をしながらさまざまな人と仕事に出会い、現在に至る、というわけだ。

あれから10年以上が過ぎた。

今、働き方をどうしようか迷っている。
このままひとりで働く選択を続けるのか、だ。

ひとりで働くことには、働き方の自由度の高さなどメリットも多い。
その一方で、仕事をもっと多くの人に届けたいと思っても難しいことがある。

働き方と共に「仕事のフェーズ」を見直したい、ということが迷いの根底にあるのだと気づく。
今、仕事で私自身が大切にしている「誰もが安心して働けることをサポートする、届ける」ことは大事にしたまま、チームに所属はできないだろうか、ということを考えている。

ここで問題が生じる。
私は「チームに戻れるのか」だ。
10年以上ひとりで働いてきている。私、やばくないか。

いや、今の働き方を続けるにしても、私、やばくないか。
ここ10年で大きく働き方が変化している。
それを知らずして(知識は得ているけれど未体験)、企業や大学生に研修や講義をしてる気がする。
研修や講義内容はアップデートが大事で、古い価値観のまま届けるほど悲しいことはないのだ。

ということで、インターンの旅に出ることを決めるのだった。
でもインターンって、若い人のイメージがある。
47歳って、受け入れられるのか...。

こういうことを頭に描いていると、地図がひらひらと空から落ちてきてくれるのがいいところだ。
知り合いが勤める採用ブランディング企業で、アルバイトの募集が出た。

普段、学生に「勇気を出しましょう!」とか偉そうに言ってるけど、勇気の出し方そのものにめっちゃ勇気いるじゃん、とか思う。
経験を経るほどに変な常識が固まると、それを壊すのに勇気がいるわけで、若い頃の新しい経験の獲得というのは、勇気を出す練習になっているのだ、と今ごろ気づく。

3ヶ月(9-11月)のみ、しかも週2程度の出勤でインターン希望という、私のわがままを快諾してくださって、会社の皆さんには感謝しかない。
経営者3名、社員1人。全員私より年下。
仕事はバックオフィス。
全員オフィスにほぼいないので、経理やオフィスの管理、取り扱い商品の配送指示などが主な仕事だ。

あれ、ひとりだ。
ひとりの時間が長い。

でもそのぶん、顔を合わせていない方々が業務を進めやすいように、3手先くらいを考えながら仕事をすることが求められる。
1ヶ月が過ぎるころには、その人ごとの仕事の傾向も見えてくるので、仕事のお願いの仕方などもわかってくる。

日頃、Win機ユーザーの私に、Macのあれこれも丁寧に教えてくれる。
わからないことは早めにわかりたいので、ググってもわからないことは聞く。
全員が『聞いてくださいね』な雰囲気を作ってくださっていることも、本当にありがたかった。

私にできたことは、その後新しいメンバーが増えても、業務がより進めやすい、わかりやすい状況に近づける業務改善。
Excel入力でも、モレなくダブりなくする、のような関数をかませてきた。
持ち合わせている知識と、ググりながら業務を進められるという時代にお礼を言いたい。

また、CBOの方に「カウンセリング体験をしてみたい」とリクエストをいただいて、カウンセリング&コーチングをさせていただいたのも嬉しかった。
課題が小さく一歩進んでいると嬉しいけれど。
インターンは終わったけれど、またお会いする約束があるのでぜひその後を聞いてみたい。

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ということで、やっぱりチームで働くのはとてもいい!
と思ったのだった。

ひとりひとりが自律していて、共に考えながら、健全にゴールを目指せること。
実はとても素晴らしいことなんだと思う。

この『健全にゴールを目指そう』という風潮も、ここ10年くらいで当たり前になってきたものではないか。
私の会社員時代には、組織にこの『健全さ』があまりなくて、とにかく無茶と無理しかなかったから、こういう風土を広げることに寄与していくことは、自分の働き方を変えても変えなくても、大事にし続けたいことだと改めて気づく。

47歳のインターンの経験から、学んだり気づいたりしたことは大きい。

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そしてそして。
2枚目の名刺が持てる時代に、ミドル世代はもっと意欲的に変化を楽めるようになるといいなと思う。

わからないことを楽しめたり、異なる価値観を喜べたりすると、結構幸せが待っていると思うのだけれど、それは仕事だけじゃないんだろうと感じている。

年齢で「最近の〇〇は」と分断したり、経験で「仕事が頼みにくい」と言わず、さまざまな年齢や背景の人たちが、一緒に考えながら仕事を生み出し、成熟させていくことって、シンプルにいいことだと思う。
そういう世界を望んでいるけれど、作っていないなら、作ろう。

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私がインターンでお世話になった、むすび株式会社
採用ブランディングの企業です。
メンバー同士がめっちゃ悩みながら、ひえー!ってなりながら仕事してる。
でもそういうのが、よき、です。

プロジェクトの一環で、山梨県富士川町うまれの「本菱」という日本酒も作ってます。
まもなくこの冬、本菱2020が産声をあげます。
できたてをいかがでしょうか?

https://machiiku.stores.jp/


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汐見英里子
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