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パリ1日1話〜10 パリでカンヌ映画祭を楽しむ!の話

映画がそこそこ好きで、週に何度かは映画館に足を運んでいます。映画がないと死ぬ!というほどではないけど、けっこう好きな方だと思います。どちらかというと好みがヨーロッパ寄りな私。やはり気になるのはアカデミー賞よりもカンヌ国際映画祭。毎年5月の開催時期になると、仕事そっちのけで現地で取材している記者の方たちの評価をチェックして、ドキドキ、ソワソワ。賞がすべてではないだろうけど、やっぱり好きな監督の作品の行方がどうなるのか、また出品されてる新作のことなどなど、とにかく気になる!のです。


もちろん、カンヌに行きたいです。数年前に一度だけ、本当にラッキーなことが重なり、カンヌの映画祭会場に伺えたことがありました。ワインの会社が協賛しているおしゃれなパーティ会場の取材をさせていただきましたが、場が美しすぎてうっとり。これが!カンヌか!まばゆいほどの碧い海、スターをのせて漂う美しいヨットたち。パーティ会場でも俳優さんたちのインタビューが行われ、ミーハーな私は卒倒しそうなほどうれしかったのを覚えています。ああ、憧れのカンヌ。

行きたいけれど、行けない。ならば、パリでも楽しみたい!というわけで、毎年いろいろとリサーチしています。会期が近づくと街中にも映画祭のポスターが掲示されて、自分の中の盛り上がりはマックス。幸いなことに、フランスでは出品されているコンペティション作品が映画祭中に上映になったりもします。

なんと今年は、フランスの600の映画館で開会式のライブビューイングがあり、その後オープニング作品(ジム・ジャームッシュの「The Dead don't Die」)が会場と同じタイミングで特別上映されました。これに参加できなくても、次の日から一般公開も始まったので、ほぼタイムラグなしに観られます。ペドロ・アルモドバルの出品作「Dolor y gloria」も、カンヌでの上映日から一般公開になりました。また、大手の映画館チェーンCinéma Pathé Gaumantではパリの1館を含む全国の5つの映画館で、オフィシャル・セレクションを一般公開に先駆けて2日に渡り上映するそうです。

https://www.cinemaspathegaumont.com/actualites/le-festival-de-cannes-arrive-dans-vos-cinemas-pathe-et-gaumont-demandez-le-programme

映画祭と同時に行われる、フランス監督協会主催の監督週間(Quinzaine des réalisateurs https://www.quinzaine-realisateurs.com )選出作品は、映画祭が終わった後にパリのForum des imagesという映像関連の施設で上映があり、誰でも観ることができます。映画祭のコンペティションには選ばれていないものの、注目される粒ぞろいの作品がいろいろ。一般上映を待っていると遅くなるし、作品によっては永遠に上映されないかもしれないので、これはチャンスです!

https://www.forumdesimages.fr/les-programmes/quinzaine-realisateurs-2019

さて、気になる賞レースですが、各雑誌の評価が比較してあるウェブサイトがあり、面白いです。#palmometre で検索すれば出てきます。


とはいえ、雑誌の批評家の方々の評価なので、実際には全然違う結果になったりもするんですけどね。それもまた、楽しみ。この時期、カンヌに行くのは宿も取れないし大変なので、パリでもカンヌを楽しめますよ、というお話でした。それでは、パリ一日一話、ひとまずおしまい。



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吉田恵理子/ワイン&フードライター
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