
☆静かで優しい2人の世界☆
久々のsadoベリースクールStarsの一コマです。
春休みに入った平日、
女の子たちが登校してきました。
1人は以前にも何度か来たことのある
Aちゃん(小学2年生 もうすぐ3年生)。
そして、
Aちゃんと一緒に登校してきたお友達の
Bちゃん(小学3年生 もうすぐ4年生)。
Aちゃんは久しぶりということもあり、
Bちゃんは初めましてということもあり、
さらに、2人のもともとの性質も合わさり、
“そろりそろり”と学校に入ってきました。
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来てすぐに、そわそわそわ。
そわそわの原因は、
「外で遊びたい」をどうわたしに伝えようか
だったらしく、
送って来てくれたお母さんに促され、
少しビクビクしながらか細い声で
「…外に行ってもいいですか…?」
と。
「いいよ〜」
と伝えると、
2人そろって仲良く外に出ていく。
大事そうに持ってきた
ぬいぐるみを一体ずつ抱えて。
家の中に入ってからは
A:「ねぇねぇ、何する?」
B:「何する?」
A:「お絵描きする?」
B:「お絵描きする」
と、2人の間で内緒話ほどのボリュームで
成立した遊びを静かに楽しんでる様子。
対面で座り、
かばんから取り出した白い紙に
黙々と何かを描いていて、
ふとのぞいて見ると、
女の子の絵の周りに無数に書かれた
「すし」の文字。
すしすしすし…。
すし すしくえ すし すし すしくえ…。
「すし?(笑)」
と聞いてみると、
AちゃんとBちゃんは見つめ合って
笑い合う。
「なんですし?」
ともう一回プッシュして聞いてみるも、
2人は見つめ合ってただただ笑ってるだけ。
なぜ”すし“なのかの謎は解明されないまま、
だけど2人の間のみで通じる面白さや楽しさが
存在していることは十分通じる。
その後も
A:「次、何する?」
B:「何する?」
A:「ひ〜ま〜」
B:「やることない」
なんてやり取りをくり返しながら
トランプをし始めたり、
本を一緒に音読し出したり。
たえず2人の半径1mには、
静かで優しい空気が漂っていた。
A:「何する?」
B:「何する?」
B:「やることないね」
A:「◯分までぼ〜っとしてよ」
B:「ぼ〜っとする?」
A:「ぼ〜っとする」
12時過ぎて、
かばんからお弁当を出してきた。
こちらが何も言わなくても
2人で小さく手を合わせ、
「いただきます」と言っている。
おや??
おかずもわかめごはんも色合いも…。
「あれ?2人のお弁当(中身)同じ?」
と聞いてみると、
安定の2人見つめ合って笑い合う
リアクションが帰ってくる。
「同じだよね?」
と再チャレンジして聞いてみると、
見つめ合って笑い合った数秒後に
2人同時にうなずいてくれた。
基本的にこちらからの問いかけは、
1回目は笑い合ってスルー。
2回目言葉のないリアクション(うなずく、指差すなど)
という反応になるらしい。
だんだんわかってきた。
ちなみに、
女の子たちの方から
わたしに話しかけてくる場合は、
だいたい「◯◯をしてもいいか?」
の確認なんだけれど、
少し離れたところにいても
わざわざわたしのすぐそばまで
近寄ってきて聞く。
それはそれは可愛らしい声で。
きっと自分の声が1発で相手に届く距離、
というものを知ってるんじゃないかと思う。
話をお弁当に戻そう。笑
頷いてくれたおかげで、
お弁当の中身が同じというのは
間違いないことだと分かったけれど、
“どうして”同じなのかの謎は残る。
(2人は姉妹ではない)
「どう…」
どうして?と聞こうとしたとき、
Aちゃんが
「…いっしょにつくった…」
と恥ずかしそうに教えてくれた。
BちゃんはそんなAちゃんを見てにこにこしてる。
「そうなんだ!一緒に作ったんだね。いいね。」
と伝えると、
2人は見つめ合って笑い合った。
静かにもぐもぐもぐ。
一言も交わさずもぐもぐもぐ。
それでも2人の周りには
静かで優しい空気が横たわっていた。
何をするときも
常に横に置いてあったぬいぐるみ。
「バンビとうさぎ?」
と聞いてみると
にこにこにこ。
1回目で返事が来ないことは
これまでのやり取りで学習済みなので、
「(そっちが)バンビ?で(こっちは)うさぎ?」
ともう一度トライ。
にこにこにこ。
私:「……(待つ)」
にこにこに…
A:「……しか。」
私:「鹿かぁ〜!」
AB:(頷く)
そんな大事な
おそらくお友達レベルの存在の
ぬいぐるみ(うさぎ&しか)の
「写真を撮ってもいい?」
と、聞いてみると
見つめ合ってにこにこにこ。
ダメではなさそうな反応にもう一度
「…撮ってもいい?」
と聞いてみる。
にこにこにこ。
見つめ合ってはにかむ。
「…撮ってもいい?」
B:(笑顔で頷く)
A:にこにこにこ。
ありがとう!!