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『センス・オブ・何だあ?−感じて育つ−』を読んだ

あかちゃんえほんやの絵本サブスク、ママの読書コースを申し込み、昨日受け取った1冊目を読み終えた。

レイチェル・カーソン著の『センス・オブ・ワンダー』へのオマージュがこめられているタイトルで、著者の三宮麻由子さんは「四歳の終わりごろ、目の手術によって光と完全にさよなら」した全盲の作家さん。

「センス・オブ・何だあ?」の感覚を、まさに息子と(息子の感覚を通して、といった方が正確か)体感しているからこそ、面白い一冊だった。

一歳をすぎて、ぐっと活動量が増えた息子と、近所に散歩に出かけることが多くなった。
いろいろなことに気づき、「ん!ん!」と指さしたり、ちょっとした表情の変化で教えてくれるが、その細やかな感覚に、感心せずにはいられない。
最近は、風に揺れる葉っぱがお気に入りのよう。
風の吹き方、吹く方向によって、葉っぱの大きさによって、ゆらゆら、バサバサ、ゴーゴー…
一言に「風に揺れる」といっても、さまざまな揺れ方があるんだな〜なんて、独り身のときには、気にも留めなかったことに妙に感心する、みたいなことが本当に多い。
息子と共に観察していると、今までは目にもくれなかったささやかなことに、たくさんの発見があり、楽しいと感じる。

もちろん、育児は目まぐるしく、時間勝負のときもあって、だから、毎日毎日ゆったりとした気持ちで過ごせるわけでもなく、急いでいるときは、足早に駆け抜けていってしまうことも多々ある。(うわっ、ちょっといま、そこに葉っぱはやめてくれぇ!!!)と心の内で叫んでいることも。笑
が、無駄にスケジュールをいっぱいにして、いらんことに追い立てられるくらいなら、日々のこうした時間のほうが、よほど豊かで、大切にしたいと思う。読んでいて、その気持ちが一層強くなった。

特に印象に残った言葉がある。

私に何かを経験させるとき、両親は「感じられる」ことと「楽しめる」ことだけをゴールにしたそうです。そこに「将来役立つ」という発想はなく、まずは「かじらせ」、経験させることを大切にしたのでした。

三宮麻由子『センス・オブ・何だあ?−感じて育つ−』p.106

わたし自身、母にこうして育ててもらったと思っていて、わたしも母として、こうして息子と過ごしたいと願っていることなのかもしれない。

レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』も再読しよう。
夜、よく寝てくれるようになったから、読書時間を確保できることが嬉しい。ついダラダラとインスタを眺めてしまう癖があったから、思い切ってアプリも消し、読書時間を捻出。
そして、その時間で、読んで良かった!と思える本が、1ヶ月に1度手元に届くサブスクシステムがありがたい。来月も楽しみ。

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