じっくりオニオングラタンスープ
あえて時短技を使わない楽しさ。
初めて作ったオニオングラタンスープ。
国語の教科書に載っていた『温かいスープ』というお話で重要な役割のスープだ。
玉ねぎをあめ色になるまで炒めるという。
白っぽい玉ねぎをあめ色まで炒めるのは時間もかかるし、腕も痛い。
しかし、お話に出てくるオニオングラタンスープは炒める手間をも越えるほどの人の愛がつまっている。
これを再現するには、わたしもじっくり玉ねぎと向き合って料理をした。
久しぶりにあめ色まで炒めると予想以上に時間がかかり腕も痛かった。
でも心地よい。
やらなきゃ良かった、イタイイタイ、などとはまったく思わない。
チーズに焦げ目がつくまでオーブンで焼きたかったけれど、子どもがお夕飯を待っているので断念。
一口ほおばると『こんなにおいしいんだね』と思わず口からこぼれるくらい、玉ねぎとスープが染み込んだパンのおいしいこと!
あっという間に完食。
『温かいスープ』の筆者も涙がこぼれないよう、スープの染みたパンを噛みしめて食べたのかな。
そこには毎日積み重ねているからこその優しさがあふれていたから、フッと気がゆるむと涙が止まらなかったのだと思う。