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Q-Uを活用した学級づくりと児童生徒理解

Q-U、ご存知ですか?

Questionnaire Utilitiesの頭文字を取ったもので、児童生徒の学級満足感を測るアセスメントツールです。

標準化されていて信頼性も妥当性も担保されているので、出てきた結果は正式な書類などにも書けます。裁判の資料とかにも。

福島県では小中学校でのQ-U実施は以前から多くありましたが、最近では高校でも実施する学校が増えてきました。6月ごろ1回目を実施する学校が多いので(2回目は秋が多いです)、その結果が返ってくる6月下旬〜7月にかけて、学校単位や自治体単位からの「Q-Uを活用した学級づくりや児童生徒理解」についての出前講座依頼がとても多いです。


講座前半

講座の前半は分析の仕方や、満足型・たて型・よこ型・ななめ型(あるいは分散型)と分類される学級の現状、その結果に応じた支援・鉄則などについて話します。

・なぜに学校でQ-Uの必要性があるの?

・プロット図の読み方〜アセスメントの仕方

・学級のタイプごとの有効な支援や鉄則

・個別の回答、特に「いごこちの良いクラスにするためのアンケート」結果からのアセスメント〜強みと課題の発見〜有効な支援や鉄則

・ソーシャルスキルアンケート結果からのアセスメント〜強みと課題の発見

・子供からのSOSメッセージとその対応

これらのことを、自分の学級の結果を分析しながら、学級の状態や気になる児童生徒などについて一枚のワークシートにまとめてもらいます。


講座後半はグループワーク

次に小グループを編成して、まとめたワークシートをもとに、支援策について協働的に検討します。やり方はいたってシンプルです。

・学級の状態や気になる児童生徒についてグループでシェア

・質疑応答を繰り返しながらリソース探し

・ブレーンストーミング的に支援策をどんどん出して付箋に書く(個人で)

・グループで発表し合い、KJ法でカテゴリーごとにタイトルをつける

・担任は、具体的に2学期実践したいもの、優先順位3位までを選ぶ

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こんな感じで、活発な対話から具体的な支援アイディアが出てきて、優先順位づけまでできていきます。

特に小学校現場では、大量退職大量採用により若い先生が増えているので、このような形で若手もベテランも共に学び合う時間はとても貴重です。そして経験豊富な先生方から出るアイディアは「なるほど〜!」と膝を打つものばかりです。

こういった校内研修を企画してくれる研修主任の先生や管理職の先生がいると、職員室は対話が多くなり学校全体も風通しよくなるなぁといつも感じています。


そして私は、実は、早く同学年単位での”学級”という枠組みが緩くならないかなぁ〜と思っていたりします。いろんな生徒たちと接してきて、もはや、この公教育の構造自体に限界があるとずっと感じていました。この構造にはまらない子供たちが、特性が強いとか発達障害とか認定されがちです。構造が障害を生んでいる、とどこかで聞きましたが、本当にその通りだなと感じています。ベースクラスはあったとしても、大学のように自分で時間割を組めたり、イエナプランのように異年齢集団が当たり前のような学校だと苦しむ子供も減るのかなぁ。

とりあえず、まだそこまでは変われない今の学校で、「この研修を通して先生方が工夫して実践することを楽しみ、少しでも多くの子供達がハッピーな学校生活を送れますように」という願いを込めて、今日も明日も出前講座に伺っていくのでした😊

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