遊戯療法補助員の大学生と一緒に学びました
私は県の教育センター教育相談チームに所属しています。当チームでは来所相談も受け付けており、その中に、遊戯療法での対応もあります。遊戯療法補助員として、今年も6人の大学生が登録してくれました。
遊戯療法を必要とする来所相談がない場合は、対人援助職に必要な知識やスキルを一緒に学ぶスキルアップ研修をすることにしています。心理・福祉・教育などの分野に進みたい彼らの将来にも役立つ事を願っています。
今年度初回は、新メンバーでの顔合わせとスキルアップ研修でした。
最初はアイスブレイクも兼ねて「サイコロトーク」
初めて出会うメンバーもいるので、お互いを知り合えるようなテーマを設定して行いました。ワーク1は二者択一のクエスチョン、ワーク2はオープンクエスチョンにして、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンに対する答え易さの違いも感じてもらいました。
もし「自由に対話してお互いのことを知り合ってください」という指示だったら、何を話そうか、誰が口火を切るか、どこまで話すべきか、などいろいろ戸惑ってうまくいかないことも多いですよね。こんなに楽しい雰囲気で自己開示しながらお互いを知り合うことはできなかったかもしれないです。
とても単純な「サイコロトーク」という活動ですが、「4人グループ」、「サイコロを振った人から順番に」、「サイコロの目のテーマについて話す」、という「枠組み」があることで安心して話せるということを体感してもらいました。
アサーショントレーニング
伝え方には、
①攻撃的(アグレッシブ)
②非主張的(ノンアサーティブ)
③相手も自分もOKになるアサーティブ
の3種類あると言われています。アサーティブな自己主張の仕方もソーシャルスキルとの一つして学んでいく必要性が高まっているので、アサーショントレーニングを紹介しました。
今回は、「以前友達に貸した千円を返して欲しいのに、どうやら友達はすっかり借りたことを忘れている」という設定で、相手も自分もOKになるアサーティブな表現で千円返してと依頼するロールプレイを行いました。
演習後は、相手を傷つけないように言う工夫や、相手の背景を考える大切さなどをシェアリングしていました。
聴き方や伝え方など、人間関係の構築・維持に必要なソーシャルスキル。特に学級ではソーシャルスキルを育み、関係性のルールとして落とし込んでいくことで、安心・安全な風土につながります。
構成的グループエンカウンター
「トラストウォーク」と言うエクササイズを紹介しました。
①ペアになる。
②一方は目をつぶって歩く役、もう一方は声でガイドする役。
③二人で、決められた場所まで歩いていく。
というエクササイズです。
言葉を尽くしてもなかなか二人が同じイメージを持つことは難しいことや、相手を信用できる自分・できない自分などに気づいてくれました。
まとめ
こんなに素敵な学生さんたち。
こんなに一生懸命学んでくれてスキルを高めている皆さんです。
県内の児童生徒の「自分を評価しないちょっと年上のお兄さんお姉さん」と言うナナメの関係を活用して、もっともっと支援を広げていけるよう一緒に頑張っていきたいです。