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todaimori_pj111
あなたはボスですか? リーダーですか?
研究社 新英和中辞典によると
「ボス」とは「親分、親方、社長、所長、主任など」、「リーダー」とは「指導者」と語義的には書かれています。
イギリスの有名百貨店の創業者であるハリー・ゴードン・セルフリッジは、ボスとリーダーの違いについて以下のような言葉を残しています。
・ボスは人を駆り立てるが、リーダーは人を導く。
・ボスは権威を切望するが、リーダーは好意を期待する。
・ボスは時間通りに来いと言うが、リーダーは自ら時間前にやってくる。
・ボスは「私」と言うが、リーダーは「我々」と言う。
・ボスは失敗の責任を追及するが、リーダーは失敗の後始末をする。
・ボスはノウハウを自分の胸に秘めておくが、リーダーはノウハウを伝える。
・ボスは「やれ」と命じるが、リーダーは「やろう」と言う。
「この惑星では、ボスかリーダーか、どっちの部下になるかで行く末が決まる。BOSS!」みたいな声も聞こえてきそうですが(笑)。
この言葉を引用し、TOYOTAの豊田章男社長が2020年春交渉の際ボスとリーダーの違いについて話したことはあまりにも有名です。
でもその話にオチまでついていたことを私は知りませんでした。
こういうオチを言えることが、世界的大会社TOYOTAのリーダーたる所以なのだと思いました。
上記「ボスとリーダーの違い」を引用した後の豊田社長の言葉です。
私が言いたいことは、「当たり前のことを当たり前にやれる職場をつくってほしい」ということです。
朝はきちんと挨拶をする。
何かをしてもらった時には「ありがとう」と言える。
自分が開催した会議には、自分が一番先に行く。
いつも自分の会社や部署に呼びつけるのではなく、相手の会社や部署に行ってみる。
あるべき姿を追いかける前に、今、自分たちがライバルに負けている現実があるならば、素直に負けを認める。
(中略)
部下や後輩に、「自分を超えてみろ」と言える技能が自分自身にあるかどうかを考えてみる。
まずは、こうした基本的なことから始めるのだと思います。
最後に、組合員の時から私と一緒に仕事をしている友山副社長は、私のことを何と呼ぶか。「ボス」と言っています(笑)。しかも、自分が副社長になってから、自分のことは「ボスと言え」、そして、私のことは「大ボス」と言うようになりました。右側にいるルロワさんも、20年前にトヨタに入ったわけですが、ご自身のポケットの中には、いつも「Don’t please your boss」(ボスを喜ばせるな)と書いた紙を入れています。私の言うことは聞きませんし、私のことはボスと言っております。こういうことを皆さまにお伝えするのは今日の議論に私が真摯に感謝しているからです。今日も双方が、変革を妨げる職場風土、そして実態・課題について、真摯な話し合いをしてくれたことに対して、感謝申し上げたいと思います。
オチもそうですが、
社員に対して感謝の意を伝える。
しかも交渉時ですから厳しい言葉が社員から出てきたであろうことも予測できます。そういったことも全てひっくるめて、「真摯な話し合いをしてくれてありがとう」と伝える。
リーダーは感謝の気持ちをしっかりと率直に伝えるのだと思いました。
”ボスは部下の仕事について「やって当たり前」と思うが、リーダーは「やってくれてありがとう」と伝える。”を追加したい程です。
実るほど頭を垂れる稲穂かな。
全文はぜひトヨタイムズ⬆️⬆️で。