なんだかずぅっと頭の中でぐるぐる思考していて、ちょっと苦しいなと思って、図書館でタイトルに惹かれて手に取った一冊。
お坊さんの書かれた本なので、あまっちょろい俗世間の考えに渇!を入れられてしまうような厳しい論調だったらどうしようなどと思っていたが、杞憂だった。
なんなら、読んでいてクスッとだったり、ぶはーっと吹き出してしまうようなお話もあったりで、一気に読み終えてしまった。
説法というより、落語を聞いているような気分になり、心の中にすぅっと言葉が染み込んでくる。
亡くなってしまった大事な人たちに伝えたいことがあるときは、お墓参りに行く。
そうすると、不思議と伝わったような気がして、少しだけほっとするのだ。
理屈ではなくて、自分はそう感じているというだけだけど。
だから、本書のこの文章を読んで、「この世ではもう実体としては会うことは叶わないけど、新しいご縁ができたからまだ繫がっていられるんだ。」と思って、ほっとした。
本書の最後の章を読んで、「苦しくて切ない」と思っていた、自分の中の子どもの部分が、優しく手当された気がした。
また、自分の子どもたちの「親」としての自覚と責任を改めて再定義し、これまでも省みながら、これからどうしていくことが最良なのか本質を見ていきながら、生きてる限りはコツコツと生きていきたいと思った。
それでも、「生きているだけで大仕事」なのだから、これまで関わってくれたいろんな人たちに感謝しつつ、自分のことも労ってあげたい。