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「けがわとなかみ」

本屋さんで、出版社さん手作りのふわふわうさぎのぬいぐるみの展示と共に平積みされていて、思わず読みたくなって手にした一冊。

食うものと食われるものは共に生きることができるのか。
ある日、食べようとしたうさぎに告白されるきつね。きつねの戸惑いをよそに、「あなたが好き」と伝え続けるうさぎ。うさぎの強めなアプローチによって、きつねの心の強張っていた部分が少しずつ柔らかくなっていく。果たして、食うものと食われるものは共に生きることができるのか――? 「泣いた」という声続出の、異種同士の愛と友情の物語。

「けがわとなかみ」 類家海 著
新潮社Web作品紹介より

優しいタッチの絵柄とキャラクター造形の漫画だけど、中身をじっくり読むと哲学的なセリフだったり情景があり、のめり込んで一気に読んでしまった。

うさぎがきつねのことを好きになったエピソードも善き。


きつねらしさ。
うさぎらしさ。
世の常。
食物連鎖。

友達の魚のコイさんに、「きつねはうさぎを食う!友達にはならん!!おかしいだろどう考えても!!!」と、もっともな意見を言われても、きつねへの自分の熱い思いについて、こんな風に答える。

あれだけ追いかけ回したら
変に思う動物の一匹や二匹そりゃあいますよ
でも
もう私としては世界にこの思いを叫びたいくらいで!
(中略)
誰になんと言われようと構わない程
世の常なんて気にならなくなる程
大切なモノ

新潮社 出版 「けがわとなかみ」1巻より
類家海 著

2巻も既刊なので、今から読むのがとても楽しみ。
果たしてうさぎときつねの距離はどこまで近づくことができるのかな。

うさぎがもこもこでビジュアル的にかわいすぎるので、リアルぬいぐるみをぜひ発売してほしい。


きつねが主役の作品で、小学校の教科書にも掲載されている作品といえばこちらも。
読み聞かせしてると、最後涙が出てきて困る。。
きつねおにいちゃんよ、永遠に。


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