リアルな世界があって、初めてECブランドが成立する
2020年に立ち上げたSelf0。
Self0と書いて、セルフレイと読みます。
テレビやラジオにチャンネルがあるように、私たちもさまざまなチャンネルを背負って日々を生きています。
たとえば私の場合は起業家としての顔もあれば「娘」としての役割も果たしていて、人によっては、チャンネル数があまりにも多く、多忙を極めている方もたくさんいらっしゃると思います。
背負っているものを一度外して、何者でもない自分(Self)に戻る時間=ひとり会議と考え、0(ゼロ)という数字をブランド名に入れています。
Self0が提唱したい「ひとり会議®」
Self0では、ひとり会議®をご提案しています。
ひとり会議とは、自分と向き合いながら、紙に書きだしひとりで会議をすること。
紙に書いて思考を整理する習慣をわかりやすく形として表現しているのが「ひとり会議」です。
さて前置きが長くなりましたが、今回、日本手帳クリエイター協会の皆さまにお声かけいただき、10月8日、9日と2日間、出展していました。
Self0にとっては初めてお客様と直接お話させていただく機会になりました。
今までひとり黙々と、ときに周りの方々と相談しながら細々と運営を続けてまいりましたが、やはり実際にお客様を目の前にして商品の利点、推しポイントを自分の言葉で説明するのは、なかなかの高度なスキルが必要でした。
現時点で私はひとり会社ですが、さすがにキャパを超えてしまい、母にも手伝ってもらいながら、準備から当日までサポートしてもらいました。親子2人にとって初めてのことだらけで、きっと至らない点がたくさんあったと思います。
とくに私は持病も関係しているのか、疲れが溜まってくると言葉が詰まってしまう瞬間が日々において多々あり、この2日間も詰まるときがあって聞きづらさもあったかなと、今は少しだけ反省しています。
OMOの重要性に気づかされたリアルでのイベント
実際にリアルな場所でお客様と交流してみて、初めてわかったことがたくさんあります。
それは、Self0がひとつのブランドとして走りはじめていること。
開場と同時にまっすぐSelf0のもとへと足を運んでいただいた方々がたくさんいらっしゃって、おひとりさま会議用紙がSelf0のペースで社会に浸透していると身に染みて感じました。
それから、おひとりさま会議用紙をアップデートする必要性もお客様皆様に教えていただきました。
既存のデザインや商品はもちろん引き続き販売をしてまいりますが、バリエーションを増やし、より多くのお客様にお手にとっていただく必要性があることを、私がというより、お客様とお話させていただく中で気づきました。
なにより最大の気づきは、ECブランドはネット上だけでは完結しないということ、この気づきが私にとってはとてもとても大きかったのです。のちに模索する中で「OMO」という言葉も学ばせていただくのですが。
今まで無意識のうちにインターネット上で対策を施すことを念頭に置いていましたが、今回の出店を機に、より皆様と直接、交流しながら、商品をお届けする機会や場所、環境を構築する必要があるとさらに感じました。
開催期間中は、やはり波があって、人が集まりだすときとそうではないときの差が意外と激しく、待ちの時間帯はときどき泣きそうになっていたのも事実です(笑)
けれど、4年前に発売した1冊目を持って、わざわざブースまで足を運んでくださったお客様に出会えた瞬間、もう涙が止まらなくなってしまって……。
過去の深い傷を一瞬で癒してくださったお客様
1冊目の直後に父を病気で亡くしたとき、私が出版に挑んだことで父の運まで奪ってしまったのかもしれないと落ち込んでいた時期が長く続きました。
事あるごとに自分を責めて、体も心もきつかった時期があります。この3年間、喪失が何度かあったうえでの今だったので、その期間の原点でもある1冊目を持ってきてくださり、涙が自然と溢れました。
こんなことを言うと非常におこがましいですが、やはり2冊の書籍はSelf0と山口恵理香をずっと支えてくれていて、お客様とのご縁をどこからか風のように運んできてくれます。
そうSelf0は決してインターネット上で完結しているブランドではなかったのです。コロナ禍をはさんでいますから、リアルな場所で交流できなかった特別な事情はあったとしても、その視点が抜けていた私自身を少し恥ずかしくも思いました。
お客様の暮らしと人生は、リアルな世界でどんどん織りなされていきます。そのうえで初めてECブランドは成立します。ECから出発したとはいえ、ビジネス上のキホンを教えてくれたお客様皆様には改めてこの場を借りてお礼申し上げます。
手帳の市2023秋をひとつの機運として、今後はSelf0としてどんどんリアルな場所でも商品とお客様が出会える場づくりをしていきたいと考えています。
しばらくはバランスを見ながらの展開になりますが、また、皆様とオンラインショップでもリアルな場でもお会いできることを心から楽しみにしております。
手帳の市2023秋で先行販売を開始した第3弾おひとりさま会議用紙、第4弾おひとりさま会議用紙は遅くとも年内までにはオンラインショップでも発売を開始いたします。
それまでひとり諸々の準備に徹しますが、いましばらくお待ちくださいませ。
改めて手帳の市2023秋にご来場いただいた皆様に心よりお礼申し上げます。
今日一日を大切に。
太陽の恵みに感謝。
Self0|ERICA YAMAGUCHI(atelier ERICA inc.)
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