サザエさん現象 期待しすぎない伝え方
セミナー、社員教育の一環で、お話すること、多々あります。
セミナー後、アンケートをなさる企業もあり、感想をみせてもらうのですが、アンケート結果で「ここ?」と思えるような箇所を書かれていることもしばしばでして、驚くこともございます。そこで今回は、期待し過ぎない伝え方について、思うことを書きたく思っております。
セミナーでたとえ「伝えたい」一心でいろいろ詰め込んだとしても、聞き手は消化不良に起こしかねないので、ある程度、ポイントを決めて、お話するようにしております。
為になる先生のセミナーを聞き、素晴らしいと思って感動しても、1年経ち、2年経つますと、正直、覚えていないこともよくあるからです。
これをサザエさん現象と勝手に呼んでおります。
サザエさんは、ご存知のように、日曜日の夜、6時半から7時まで3本立てで展開される家族のストーリーで、幼い頃、何故か、見るのが大好きでした。
たわいのない家庭生活をアニメ化し、それがなんだかほのぼのとしていて、それでいて、それぞれにキャラクターがあり、幼い頃から楽しみでした。
ふと、子供ながらに思ったこと。それは、あれほど楽しみに毎週、見ていても、翌週になると、「先週、何だっけ?」とまったく覚えていないのです。
確かに、日常の家庭のストーリーなのですが・・・
でも改めて覚えていないことに驚き、「今回は覚えてみせる!」と思っても、翌週、ものの見事に忘れておりました。
もしかすると、単に私が忘れやすいものかもしれません・・・
しかし、聞き手というのは、自分(ここでは話し手)が期待するほど、覚えていないものと気づいたのです。
人間というものは、そんなものかもしれません。
そこでセミナーでも、多くても3つまでにとどめてお話しするようにしております。
少ないと思われるかもしれませんが、それで覚えていただけたら万々歳と思っております。
さて一応、セミナーでは焦点を決めて、構成しているのですが、全然、違うところで印象的だったと言われることもあり
売り上げについて
・急激に売り上げが上がったものは急激に下がる
・じわじわ上がったものは、じわじわ下がる。
・急激にあがり、そこから落ちない。
売り上げの3つの法則についてお話をしたのですが、ここに興味を持って頂いたことで、次なる講演依頼のきっかけとなりました。
そして今、お手伝いしている企業さんもこのお話から手伝うようになりました。
とはいえ、これは先ほど、事前に話をする上で、2つから3つに絞り込んだ内容には入っておらず、正直、びっくりしたものです。
このように、社員さん向けに定例会議でも、しばし??と思える反応もあります。
今井むつみさんの本
『「何回、説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか』
今井むつみさんによると、「仮にまったく同じ環境で育ち経験したとしても、それぞれの興味関心が異なれば、形成される枠組み、つまりスキーマで理解度が変わる」
とのことです。
なるほど・・・と思い、
こちらがあまり期待して話しをしたとしても、相手によって、捉え方が違ってくるようです。