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江口絵理
2024年10月15日 00:07
深い海の底でクジラの骨に集う生きものたちの話を初めて聞いたとき、わたしが感じたのは、命綱をつけずにまっくらな宇宙に放り出されたような、こころもとない気持ちでした。深海は、日の光が差さず、生きものが少なく、だから食べものが少ないところです。ところが、ごくたまに、突然、上から巨大な食べもののかたまりが降ってくる。それが、命を終えたクジラです。長ければ100年にもわたって、クジラの体はさまざまな生き