2022年8月 疏水・送り火・文楽
読みながら次の本が想起され片時も落ち着かぬ連想読書
森見登美彦「水神」
『きつねのはなし』所収。
先月に読んだ西東三鬼『神戸・続神戸』新潮文庫の解説が森見さんで。
このお人の名前聞ーたらきっとこの短編集が脳内に浮かびますねわ。
所収の4話(きつねのはなし、果実の中の龍、魔、水神)いずれもたまらぬ奇譚ぶりですけど、とりわけ「水神」が好み。
琵琶湖疏水開削工事に従事した高祖父。
ともすれば崩れる土留め、容赦のない出水。
土と水のあわいを人力で開いていく工程のどこかで遭遇して