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接客でためしてほしい!主訴がポロリとでてくる「共感的理解」

こんにちは。
キャリアコンサルタント&アナウンサー&ママ主婦のEriです。

私のnoteでは、キャリアのこと、アナウンサーのこと、フリーランスのことなどを毎週土曜日に更新しています。

私は上記のほかに、家族の仕事も手伝っています。
接客業です。
去年開業し、新しいスタッフも集まり、日々改善を重ねながらながら、なんとか年を越しました。

キャリアコンサルタントの知識を活かすことで、
スタッフの皆さんには「やりがい」や「スキルアップ」を重ね、はつらつとした気持ちで働き続けてほしいと願っています。

そのために、ちょこちょこ職場に顔を出し、
「不足している備品はないかな」
「頑張りすぎているスタッフはいないかな」と忙しく右往左往する
おせっかいおばちゃんをしています。
役にたっているのかはわかりません😣

その中で新人スタッフさんから相談されたことがあります。

「初めてご来店のお客様のお困りごとをうまく聞き出せない。Eriさんはどうやって主訴を引き出しているんですか?」という内容でした。

最初にお客様のお困りごとを聞くのは受付の仕事。
その後、残りのスタッフでお客様の状況を共有し、必要に応じて掘り下げていきます。
最初の登竜門である「受付」の『主訴を把握する仕事』はとても重要なのです。

私は専門知識は深くありません。
ではどのようにして主訴を聞いてるのか。
それはカウンセリング理論の権威 ロジャーズの三原則のひとつ
『共感的理解』です。

文字のとおり、
相手の立場に立って、その気持ちに共感しながら理解することです。

キャリアカウンセリングをするときに、クライアントとの関係構築を進めるための1つの手法として取り入れられたりしているものです。

お客様の状況を把握しようとすると、
「こちらが知りたい情報だけ」を聞いてしまうことがあるかもしれません。
混雑していたり、忙しい時ならなおさらでしょう。
そうすると、時に、お客様の本当のところのお困りごとを見過ごしてしまうことがあるかもしれません。

そんなことは避けたい!
せっかく当店を選んでくださったのだから、お客様に寄り添い、解決に向けて一緒に考えていきたい!
そんな時こそ『共感的理解』です。

お客様が「困っているの」とおっしゃったら、
「お客様、お困りだったんですね」と共感的理解を示す。
お客様が「ずっと我慢していたの」とおっしゃったら、
「それは大変でしたね。お越しいただいてよかったです」と共感的理解を示す言葉を伝える。

そうするとどうでしょう。
相手は『自分の気持ちを理解してくれた。わかってくれた』と感じ、心のガードを緩めてくれることが期待できます。
これを繰り返していくと、お客様ご自身からポロリポロリと、ご自身の現状を吐露しだすことがみられるようになるのです。

『お客様は〇〇な気持ちになられたのですね』と伝えるイメージです。

「今日は何があったのですか?」→「○○が壊れました」
「いつからですか?」→「昨日です」
と、このように絞られた回答しかできないような質問(クローズド・クエスチョン)では、会話が広がらず状況把握は難しい方向にいってしまいますし、詰問されているように感じ、相手は委縮してしまうおそれがあります。
※クローズド・クエスチョンが悪いわけではありません。
 関係構築後、必要に応じて使うと、よりよい効果が期待できます!

とっかかりの質問に最適なものは
「どんなですか?(HOW)」
と大枠を問うものが相手にとって答えやすいかもしれません。
その後、『共感的理解』を織り交ぜながら深堀りしていきます。
そうすると、主訴をあらかた把握できるところまで持っていけると思います。

「どんなですか?」+「〇〇(なお気持ち)だったんですね」
→関係構築UP & 主訴を語ってくれる
こんな流れを目指します。

一問一答ではなく、お気持ちも含めたストーリーを語っていただくイメージです。

先日の雪の日。
予約のキャンセルが相次ぎました。
そのお電話の時にお客様は、
「ずっとタクシーを待っているんだけど、雪だからか全然来ないのよ。
そちらに行く気はあるんだけど、今日は無理かも」とおっしゃいました。
「承知しました。また次回おまちしております」
と答えてお電話を切りそうになるところですが、
こんな「共感的理解の一言」を添えてみてはいかがでしょうか。

「寒い中、ずっと待っていらっしゃるんですね。大変でしたね。お体は大丈夫ですか。こちらは問題ないので、ご自宅までお気をつけて帰られてください。大変な中、お電話をくださりありがとうございました。またお待ちしております。」

雪で思い通りにいかず戸惑っているお客様への共感的理解を示すお声かけです。
この一言を添えるだけで、戸惑うお気持ちが少し落ち着くかもしれませんし、気遣われる言葉を伝えられて怒る人はほとんどいらっしゃらないでしょう。

実際にはこのあと
「そうなのよ!もう30分も待ってるの。全然こないのよ」
「私はそっちに行く気なのにごめんなさいね」
などの、今のお気持ちを沢山話してくださる会話のやりとりがありました。
30分、タクシー乗り場で1人で不安だっただろうなと想像し、そのお気持ちが少しでも和らいだらな…と感じながらお話しました。

『共感的理解』は、相手との関係構築をグッと進めてくれる効果が期待できます。
相手が話したいことを話したいように伝えてくれるチャンスということです。

私は、どんなお客様であっても、
こちら側が理解に苦しむお気持ちであったとしても、
できるだけ、この『共感的理解』の一言を添えてお話を伺うようにしています。
この一言で、明らかに態度が変わっていく接客を何度も経験しているからです。

接客をしていて「なんかうまくいかないなぁ」と感じている方は、ためしてほしいです!
あなたが持ち合わせている沢山の専門的知識を伝える前に、一言『共感的理解』の言葉を。
ぜひ😊



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