汗かくの好きな人ばかりじゃないんだよ

オチのない話だけれど、こういう人もいるんだよーということが知られるといいなと思って書いてみます。結局アトピーの話になってしまう。

私は20代半ばまでほとんど汗をかかない体質でした。幼少期からアトピーでもありました。
結果的には、アトピーの回復と共に汗をかけるようになり、また、汗をかけるようになったからこそアトピーも回復したと実感しています。

いくら汗をかかない体質と言っても、真夏の暑い日や体育の授業で走り回った時などはさすがに汗は出ました。そしてそれは、傷口にアルコールを塗られたような刺激を肌に与えるのです。ついさっき肌から出てきたのに...。また、蒸発しても成分は残っているので、今度は痒くて仕方なくなったり、かゆい湿疹が出てきたりします(あせものような)。
対策は、すぐにお風呂で流したり、タオルや汗拭きシートでふくこと。ただ、市販の汗拭きシートはさっぱり感のためにアルコールを含んでいるのでこれまた染みるし肌に悪影響なのでした...。

汗をかかない体質は、いいこともあります。服に汗じみができて恥ずかしいこともないし、メイクが崩れることもない。しかし、やはり体には必要な機能なのです。暑いときにすぐに汗を出して体温調整ができないので、体内に熱が籠もっている感じになり、常にのぼせていました。体温計で図ると37℃を超えていることもしばしば。

手のひらや足の裏に痒みをともなう水膨れがたくさんできたこともあります。汗を体外に排出できていないみたいなのです。皮膚の表面がアトピーで機能不全になっていて、汗腺にも影響していたんだと思います。とにかく肌の病気は見た目にも気持ち悪いし、情けなくてよく泣きました。涙ももちろんほっぺに滲みます(泣)

また、夏の外とエアコンが効いた建物内を行き来するような場面では、すばやく体温調節ができないので、汗のタイミングがずれてものすごく寒くなってお腹も冷えてしまい、トイレに駆け込んだりもしていました。アトピーはただでさえ腸も弱いのです...。

信頼できると思えた本で学んだ結果、やはり体力をつけ、汗も正常にかけるようになる必要があると認識して、改善をはじめました。

重度のアトピーの人は、ランニングや筋トレは行うべきではありません。そんな余分な体力はないのです。ですから、とにかく休んで、眠って、ある程度回復してから散歩をはじめました。回数や頻度は少しずつ様子を見ながら増やしていく。なるべくこころが晴れやかになるところが良かったので、近くの川にいくのが定番でした。
帰ってきたら、すぐにお風呂に入って汗を流して(大して出てはいないのですが)、薬をぬるところまでがワンセット。

汗をかく練習のために、スーパー銭湯の岩盤浴にも通いました。
元々は秋田の玉川温泉で地面(岩石)が地下の温泉で温まっているところに寝転ぶものだったそうです。石の板の上でうつ伏せになってお腹をあたため、反対になって背中もあたため、繰り返して1時間ほど。
寒くなくてもお腹が冷えていることが多かったので、あのジワーッとあたたまる感覚がたまりませんでした。

岩盤浴の汗は流すべきではない天然の美容液などと言われていましたが、それがどういうことかはよくわかりませんが、確かに刺激は少なく、不快でなかったので続いたのだと思います。
アトピーで弱っている内臓が温まって元気になっていきましたし、体も汗の出し方がわかってきたような気がしました。痒みで眠れない日々が続いていたので、あったかくてリラックスできてウトウトまどろめる時間は貴重な睡眠時間でもありました。

壮絶だったのでしょうね、詳しい記憶はあまり無いのですが、なんとか回復しました。

その後は、運動神経は悪いけどランニングも楽しいなと思えることもあったし、ヨガに出会って運動量は増えたし、アルコールのはいった汗拭きシートも使えます。私が戦っていた10年前よりは、敏感肌向けの商品も選択肢がたくさんでき、ありがたく思います。

今は、緊張の汗や冷や汗は嫌ですが、暑い日や運動して服に汗がしみていると、良かったなぁ、健康になったなぁ...としみじみ嬉しくなっているのです。汗をかいて喜んでいる人なんてそうそういません(笑)

でも、やっぱり肌荒れ(ちょっとガサガサするくらい)の原因にはなるので、拭いたりお風呂に入ったりは欠かせません。
今年はサウナにも通いはじめ、蒸し野菜の気持ちになりながら、滴れる汗を拭いています。お風呂やサウナでの汗は、すぐ流せるからいいのです。

ただ、今のところサウナは、水風呂・外気浴の気持ち良さのために暑さに耐えているのであって、汗をかきたいとはやっぱり思えなくて、運動して汗をかくのが気持ちいい!運動しなくても汗かきたい!ストレス発散!という人の気持ちは一生体験できないんだろうな。

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