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心をひかれる文字を書く

ある日、急いで書いた自分のメモを見て、思わず愕然となった。
文字が乱れ、線もぐにゃぐにゃ。
「この雑さはなんだろう」と、まるで別人が書いたようにすら思えた。

こどものころは違った。書初めや硬筆の時間、心地よい緊張感を持って一文字一文字を書いていた。新しい筆を手に、息を止めるような緊張感で一画ずつ丁寧に書いたあの時間。書き終えた文字にはどこか達成感があり、あのころは、文字を書くことが特別な儀式のように思われた。

しかし、成長するにつれ、文字に対する気持ちが少しずつ変わっていった。「丁寧すぎる字は野暮だ」と思った時期もある。友人のノートに見える、いかにも“走り書き”な文字が妙に格好良く見えたりした。余裕があるような、洗練されているような、そんな気がして。

そんな中、時代はどんどんデジタル化した。携帯やパソコンが普及し、そもそも手書きで文字を書く機会は急減した。メールやチャットが主流になり、日常から「ペンを走らせる時間」が消えつつある。

けれど、手書きの文字はその人自身を映し出すものだ美しい文字は、それだけで人に良い印象を与える。仕事で手書きのメモを渡す場面や、ふとした手書きのメッセージに、丁寧な文字が並んでいると「この人はきちんとしているな」「心配りができる人だ」と感じる。一方で、乱れた字だと、せっかくの内容もどこか雑に見え、印象を下げてしまうこともある。

では「心がひかれた文字」とは、どんな文字だろうか。それは単に美しい字だけではない。書き手の気持ちが伝わる、温かみのある文字だ。丁寧に書こうとする姿勢、相手を思う気持ちが、文字の端々から感じ取れると、人は自然と心を動かされる。

日頃の何気ない振る舞いが、その人の印象を作るように、文字も同じだ。メモひとつ、手紙ひとつでも、ていねいに書く意識を持つだけで、周囲の目に映る自分が変わる。何より、自分自身もその丁寧さに満たされる気がする。

デジタル全盛の時代だからこそ、手書きの文字はひときわ際立つ。「心をひかれる文字」を書くことは、自分を魅力的に見せる小さな心がけだ。たとえ少しの時間でも、丁寧にペンを走らせる習慣を持ちたい。そこから生まれる文字はきっと、誰かの心に残るはずだ。


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本当にショックだったのですよね。
あれほど練習したのに、文字が昔よりうまく書けなくて。

ということで、2024年で達成したいことの1つに
「文字を綺麗に書く」が、はれて仲間入り。

みなさんにもそんな気づきがあったら、
ぜひ教えてくださいね。

では、今日も来てくださってありがとうございました  ( •ω•ฅ) .。.:*♡



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𝗠 𝗶 𝘀 𝘁 ❃
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